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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第72話『濃厚なバターのクリームパン』②

お待たせ致しましたー

 このバタークリームの味付けの決め手は!!



「じゃーん、これを味付けに使います!!」



 一見すると、どろっとした牛乳に見えるけど……僕は、皆さんに味見してもらうのにティースプーンで軽くボウルの中身をすくい……皆さんに渡した。


 ロイズさんはさっぱりって顔をしているけど、お師匠さんは面白いくらいに『わなわな』って感じに震えてたんだよね!



「なんだ、このソース?」


「まあまあ、ひと口」


「んじゃ」



 パクッと口に入れたのは、皆さんほぼ同時。


 カウルも一度スライムに戻っていたから、触手で器用にスプーンを使ってた。



「「あっま!?」」


「濃厚……だな」


「こ、これは……練乳!?」


「なんだそりゃ?」


「物凄く、牛乳を煮詰めたソースの一種ですよ?」



 僕的には、前世の時に一度先生から教わったこの練乳入りバタークリームが大好きなんだよね?


 ケーキにも良いけど……パンにも抜群に合うんだ!


 これ以外にも、少量の塩に砂糖、後から別で牛乳も。


 ミキサーに順に入れて……ホイップとは違うけど、クリームが仕上がったら!!


 ラティストが切り込みを入れてくれたソフトフランスに、たっぷりと挟み込む!!



「そ、そんなにもかよ?」


「絶対美味い……美味い」


「……ヴィー。ぶっ壊れてんぞ」



 お師匠さんの、若干ロボモードはさておき。


 牛乳パンこと、ミルクフランスが出来たら……ステータスがいつものように出てきたんだ!




【『バターたっぷり、濃厚ミルクフランス』



 ・裂傷、骨折完治まで回復



 ・精神力大回復



 ・浄化(クリーン)効果大




 以上となります



 】




 改善となった、カレーパンにもだけど……お師匠さんを綺麗にした浄化(クリーン)って効果はここにもあるんだ?


 ロイズさんにも確認を取ってもらうと……これなら店頭販売して大丈夫とお墨付きをいただきました。



「け……ケント! た、食べて良いか!?」


「欲望丸出しじゃねぇか!?」


「まあまあ」



 けど、店頭販売可能になったので、一個を分割してひと口ずつ。


 バターベースのコッテリしたクリームの主張も強いけど、練乳の甘さで少しさっぱりしていて……もっちりしたパンとの相性抜群!!


 製パンの先生に教わった通りのパンが出来た!!



「「「「美味い!!」」」」



 皆さんにも大好評!!


 これで、新作も店頭に出せる……と、意気込んでたら、お師匠さんに深くお辞儀をされてしまったんだよね?



「ケント……いちごはあるか?」


「えっと……? あ、ああ!」



 お師匠さんが何を試したいのか瞬時に理解した僕は。


 冷蔵庫から、いちご数個。ヘタを取って軽く水洗い。器に入れたら……まだ残っている練乳をダバダバっと!



「これだ!!」



 お師匠さんは、器を受けとると……天に捧げるように持ったんだよね?


 けど、日本人だったから……いちごの練乳がけは食べたいのもわかる。


 他の皆さんにも振る舞ったら……ロイズさんに、これをパンに出来ないかどうかって迫られるくらい、こっちの世界の味覚にも響いたんだ……と、ちょっと検討することにしました。

次回はまた明日〜

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