第676話 学園建設について
「ケント。学園建設なんだが、マーベラスが張り切ってっからすぐに出来るかもしれん」
気晴らしついでに、エディがとんでもない爆弾を落としにきちゃったよ!?
「……マーベラスさんが?」
「おう。自分の鍛治師としての可能性を見極めたいんだと」
「……鍛治師って、今までも色々道具作ってもらったけど。建築も出来るの?」
「未経験じゃないみたいだ。あと、他のAランクにも声がけして……敷地に一斉に建てたいとか」
「……出来るの?」
「マーベラスなら、ないと言い切れるか?」
「……出来ちゃうと思う」
異世界の知識や文化を出来る範囲で伝えて……で、出来ちゃうものは作れていたし。建築も似たような感じで出来ちゃうの?? なんかチート過ぎて怖いなあ……。
「本気で作れたら、次は受け入れの生徒もだが教師陣だな? 家庭教師範囲のベテラン連中で、特に役職のない連中から募集して選抜してる。生徒については……前にケントが言ってた『学年』を意識したいが。今回は年齢差にばらつき出てもしょうがないとは考えてる」
「リトくんがそれだもんね?」
「学費は基本無償……と言うか、何もかもが国家運営としても初めてだ。授業料と言うのを無償にして、合間の食事や実習費の一部負担から……だな。どれもこれも様子見だしよ」
「……そうだね」
僕も通ってた以外、バイトで学費の一部を納めていた以外の仕組みもわかってなかったんだもん。それなのに、エディはだいたいの仕組みをぽんぽん出してくれて、消去法で残った対策を考え直す。
美味しいもの、楽しいこと大好きだけど。やっぱり、そこは国王様としてちゃんと考えているんだ。
「……俺。学園っての出来たら、一個設置したい部署があんだよな」
「ん?」
「購買っていうの? 城じゃ、食堂があるくらいだし。他の連中との交流は事実上少ない。ケントんとこので、学生が買いやすいようにしてみないか?」
「……たしかに。自分たちで作れないかわかんないし。建設予定地からだと距離あるし」
生産ギルドの方は、基本的に高額商品だから子どもじゃ買いにくい。なら、あらかじめリストアップしたのを運搬アルバイトさんをまた雇って……とかになるけど。
その辺を決めるのはエディたちの方だから、僕はラティストたちと一度相談することにした。ここは一人じゃ決め兼ねれないもんね?
「ポーションパンの可能性は絶大だからな? 神の御意向とはいえ、この先の希望を潰えさせないのは俺たちの仕事だと思ってる」
「そうだね。僕らはラティストたちのように、不老不死でもないから」
「とか言ってたら、ポーションパン食い過ぎで変わってっかも」
「地味に怖いこと言わないで」
口が災い〜とかなんとかになりかねないし。変にフラグ立てたら、怖いの自分たちなのでやめて欲しかった!!
次回は月曜日〜




