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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第626話 どーすればいいんだ

 シェリーがエリーと採取の依頼をこなしに行った。これは全然いい。むしろ、交友関係が長く続きそうな冒険者は意外と希少なのでいいことなんだが。


 採取目的の『素材』内容を知ったときには、ガツンと頭を叩かれたかと思った。


 精力剤としても有名だが、『催淫剤』の材料としてもちょいと有名な花を! 帰ってきた後、ほのかに香りが流れてきたが……止めようにもエリーといっしょだったんで言い難かった。


 誰が。


 なんのため。


 って答えには俺自身も含まれてんじゃないかって、思うんだが。



「……どーすりゃいいんだ?」

「悩め悩め、お盛ん野郎〜」

「俺はあいつだけだ!」

「俺だって、国のあいつだけだ」

「「……言い合っても意味ないな」」



 レイザーに相談には乗ってもらおうとしたが、ほとんどタメの恋愛事情を言い合っても意味がないのは当然。むしろ、自国の王太子だとこいつが気づかれないようにしてっからな……?


 弟のトラディスに聞かないのは、世間知らずはだいぶマシになってもケント以上の天然ボケ炸裂の可能性があっから辞退してもらった。


 第二王子抜きに、恋愛にはからっきしだからなあ?



「んで? そいつを料理したもん食ったら……ってか?」

「……あいつは俺と同じ地元だけど。精力剤の意味はしっかり知ってるはずだ」

「ってことは、自分が食ったらを考慮したら」

「レイザー! 頼む!! 高級娼館並みの建物紹介してくれ!! ここじゃ、あいつの怪力と俺ので壊すだけですまん!!」

「……それだったら、野外でしろ。エディにバレたら面倒だぞ」

「……そーする」



 だよな。『俺ら』はそうするしか方法は取ることが出来る。


 しかし、ケントとエリーは?となるとで、レイザーも少しうなるように悩んでいた。



『二人揃って完全未経験』。



 このパターンだと……ケントは仕事関係で力は結構あるし、特殊武器の扱いは出来る。エリーはB級だから言うこと無し。


 つまり、本気で心配なのはあのふたりの方! 初回で制御きかない状態であの住居で事を起こせば……羞恥心に駆られるのは同じだ。


 なので、エリーに伝えていいのかどうかが悩むとこだ!!



「……今頃、嬉々として『作って』んじゃねぇの?」

「……やっぱり、レイザー来てくれ。ひとりじゃしんどい」

「だよな。エリーからは俺が言うから、シェリーは任せ」

「ふたりとも来てください!!」



 何故かここにトラディスがやって来て。俺らの首根っこを掴んだかと思うと、スバルじゃなくて冒険者ギルド??


 理由を聞こうにも到着するまで、トラディスのせいで口が開けれず。止まったときには、目の前にここのギルマスが、珍しくちょっと困った顔をしてた。



「ねぇ、ちょっとぉ? シェリーちゃんの彼氏ちゃん……少し引き取ってくれない?」



 まさか……ギルドの調理場を借りてたとは。そして、試食したらしく顔は真っ赤!? エリーもだが、他にも花屋の嬢ちゃんがいたぜ……。依頼者この子かよ!?

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