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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第272話 合うお茶

お待たせ致しましたー

 淹れ方はラティストのを見てても……日本とほとんど変わらない。


 おばあちゃんが丁寧に急須から淹れてくれたのと、ほとんど同じ。


 亜空間収納から、ラティストが出した急須ぽいポットも似た形だったから。



「……緑のお茶? 薬草茶??」



 淡い緑色が綺麗なお茶を見て、エリーちゃんは不思議そうになったのだ。



「こう言うお茶なんだよ。淹れ方によるけど、紅茶とは違う甘さかな?」


「ほのかに甘い程度だ」


「綺麗でやんすねぇ?」


「じゃ、早速!」



 かのこ食パンをひと口かじって、そのあとに緑茶をひと口。



(ああ、落ち着くなあ……)



 もう帰れないけど、おばあちゃんの家の茶の間でのんびり出来るおやつタイムを思い出しちゃう!!


 やっぱり、甘納豆だと緑茶が合うね!!



「……美味しい」


「優しい感じでやんす!」


「……合うな」



 皆にもわかってもらえたみたい!! よかったよかった!!



「……けど。精霊さん達のお茶だと、気軽に味わえないね?」



 あんぱん同様に、それは課題のひとつだ。



「……渋みの少ない紅茶は?」


「あるの?」


「癖はあるけど……ちょっと待って。あと、ポット借りていい?」


「うん」



 エリーちゃんも亜空間収納の中をゴソゴソ探している間に、僕はお湯とポットを用意して。


 ちょっとオレンジのような茶葉で淹れてくれたお茶は。



「不思議な匂いでやんすねぇ?」


「嗅いだことはあるが」


「うーん? ルイボス茶??」



 しか浮かばなかったけど、エリーちゃんは正解だと頷いてくれた。



「東亜人がたまに行商で来るのよ。王族にも献上する逸品」


「……エディとかにも?」


「……そうね」



 エリーちゃんは、変装してたエディが王様だったことを伝えた時は……失神しかけたけど、まだちょっとぎこちない。


 まあ、知らなかったから気軽に接していたんだもん。そこはしょうがない。


 とりあえず、あったかいルイボス茶をひと口飲むと。



「不思議でやんすぅ」


「……渋みがほとんどないな」


「ここにパンを!」



 ひと口食べると……紅茶は紅茶だけど、ダージリンのような花の香りがしないからか合うね!!


 甘納豆の甘さとほっくり感もそんなに喧嘩しない!!



「……自分で言ったけど、合うわね」



 エリーちゃんも大丈夫なら、たいていの女の子にも気に入ってもらえるだろう!



「このルイボス茶って高い?」


「そうでもないわ。銅貨五枚程度」


「お手頃だね? 試食をそろそろ始めようと思ってから、試飲も同時にやろう!」


「まずは、ロイズさんとかに提案ね?」


「うん! 行こう!!」



 片付けをしてから……生産ギルドにレッツゴー!!

次回はまた明日〜

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