第255話 神も恐怖
お待たせ致しましたー
こ……殺される!!?
『そこまで無いですよ』
「心を読むな!?」
『顔色を読んだまでです』
水鏡で……ケントらの様子を今日も覗いていたのだが。
とうとう……あの国王に、自分の秘密を打ち明けた。そこは予想していたことなので、別段驚かない。
ラティストの言葉は……心に響いたが!!
シロトのフォローはフォローになってない!!!!
「殺される殺される殺されるぅう!!」
我の……落ち度で、たしかにケントは一度命を落としたが。
バックアップは、可能な限りしているではないか!?
お前も助けられた側なのに、永久契約だとどこまでも尽くすのか!?
恋にも近い……いいや、忠誠心の方か?
ケントの相手には、エリザベスがいるので……己は盾にも鎧にでもなるつもりなのだろう。
それが……我への苛立ちになるのか!?
解せぬぅう!!
『……神よ。落ち着かれては? あの者も本気であれば、とうに来ていることでしょう?』
「……そうではあるが」
此度の件で、様々な情報が表沙汰となった。
ケントへの守護は、さらに強くなるだろうが。
我は基本的に見守るしか出来ぬ。加護も掛け直した。
あれが……うまく作用してくれれば良いのだが。
水鏡に見えた、ケントの笑顔は……とても良いものであった。
王と知れど……エリシオンは唯一無二の親友であると、認識したからだろう。
それが……これからも続いてほしい。
願うしか、神なのにそれしか出来ないのであった。
『しかしながら……あんぱんなどは、やはり美味しそうですね。販売許可も出たようですし、売り出したら買いに行きましょうか?』
「是非頼む!」
しかしながら……それはそれ、これはこれだ!!
コーヒー牛乳も、この間見事に再現出来たのだから!!
ケントの店に、あれが並べばシロトが買って来てくれる!!
地球では……見ることしか出来なかった、あの甘いパンが!!
食べられるのであれば、尽力を惜しまぬ!!
なら……ケントへの護りをもうひとつ増やそう。
ラティストがいくら、創始の大精霊であれど……限界はあるからな?
次回はまた明日〜




