第221話 一世一代の告白
お待たせ致しましたー
立っていないから、正座だけど。
きちんと……僕の気持ちを伝えたい。
二人きりだし……ある意味、『デート』だから。
エディとか色んな人に心配かけているとかももちろんあるけど。
僕は……僕は、前世でも出来なかった、一世一代の『告白』をするんだ!!
振られても……出来れば友達でいたいってわがままはあるけど。
「え? え? ケント?」
エリーちゃんは、僕の行動の意味がわからないから困っていた。まあ、僕が逆にされてもわからないと思う。
けど、やるんだ! 諏方賢斗!!
「エリーちゃん、僕……」
「う、うん?」
「エリーちゃんが……好きです! 大好きです!! 僕の……彼女になってください!!」
言った……言ってしまった!
もう後戻り出来ない……はっきりした言葉で伝えてしまったよ。
ここで、『YES』か『NO』かの答えが出れば……僕らの関係は一気に変わってしまう。
だから……少し待っている間も、内心ドキドキとハラハラしていたんだけど。
エリーちゃんは……何も言ってこなかった。
振られた? と思って、ちょっと顔を上げたら。
エリーちゃん……ぽかんと口を開けていたんだ。
「……………………え?」
少し待ってから、エリーちゃんの口から出たのは……その言葉だった。
だけど、すぐに自分のほっぺを両手でビヨンと伸ばしたんだ。
「……エリーちゃん?」
「……ゆ」
「う、うん?」
「…………夢じゃ、ない?」
ほっぺを離した後に出来た言葉は、僕にとって嬉しいことだった!
「夢じゃない! 嘘でもないよ!!」
「……ケントが、あたしを?」
「うん、うん!! 大好き!!」
「……えぇえ!?」
僕がもう一回告白すると……ぼんって音が鳴るくらい、エリーちゃんの顔が真っ赤になっていくのが、もっと嬉しくなって。
僕は……迷わずに、彼女に抱きついた!
「大好きだよ、エリーちゃん!!」
「う、え、あ!? あ、あ」
「うん?」
「……あ、たし……も」
「ありがとう!!」
本音を言うと、『好き』って言葉が欲しかったけど……充分だ。
こんなにも……心が満たれていくなんて、初めてだから。
だから、もっとぎゅっと抱きしめようとしたら。
後ろの方から、何故かガサゴソと言う音が聞こえてきて。
『いけー!』
『エディさん、聴こえますって!』
『トラディスさんも声大きい!』
と、聞き覚えのある声がしたので、慌ててエリーちゃんを解放して……そっちを見たら。
茂みの方に、エディやトラディスさん達が居た!?
なんで、ここに居るの!!?
「やべ!?」
「ほら、見つかったじゃないですか!?」
二人の慌て声は無視して……僕は、彼らの前まで大股で近づいた!!
次回はまた明日〜




