第167話 ビンゴゲーム①
お待たせ致しましたー
ラティストのお怒りもあったけど……僕らもパンを食べてから、ようやく始めることにしました!!
ビンゴゲームを!!
「種類は色々あるんですが……今回は単純に紙のくじを使いたいと思います」
玉を使った福引きとかは、流石に急拵えでも僕には用意出来ない。なので、紙に数字を書いて……カウルとラティストと共同で製作したくじを、そこそこ大きい木箱に入れてあるのです!
どのくじが出たかは……異世界でも黒板があったので、今回はラティストに補助に入ってもらって書いてくれるパターンで。
カウルは、読み上げの担当を。何もしないよりは動いていたいからと自分で挙手してくれたから。
僕は、紙のくじを引く重要任務だ。あと、ラティスト達のカードに印をつけるのもね?
プレゼントは、皆さんの持ち寄りだけど……僕らのプレゼントが一番狙われているような? 特に、お師匠さんの眼鏡が光っている気がするよ……。
「はーじめるでやんすよー!」
カウルが、合図を出したので……ゲームはスタート!
皆さん、ペンとカードを持って僕らのやり取りから目を離さないって感じになった!
僕も、ビンゴで当たりは欲しいから……負けないもんね!!
箱に空けてある穴に手を入れ……紙をひとつ。
それを広げてから、カウルに渡して上げた。
「『2』でやんすー!」
「よっしゃ!」
「あらぁん?」
「くぅ!」
「ないわ〜」
あったのはロイズさんだけかな?
と思って、僕らのカードを見たけど……カウルと僕の方にはあったから、すぐに丸で囲んだ。
「こんな感じで、縦、横、斜めに数字が揃ったら『ビンゴ』と叫んでください。一歩手前なら『リーチ』と」
「面白れぇ!」
「負けないわよん?」
「絶対勝つ!」
「あたしも!」
単純なゲームだけど、皆さんの闘志の火をつけてしまうのも無理ないかな?
運ゲームとも言うし、力量だけで当てていくゲームじゃないから面白いと言う価値もある。
そして……僕らもだけど、なかなかリーチが出てこないままくじもだんだん減ってきた時に。
「リーチよ!」
エリーちゃんが、まずトップでリーチを獲得したわけです。
「えーっと、次は」
僕らの方は、カウルがそろそろリーチひとつ出そうだったけど……まだわかんないからね?
くじを引いて、カウルに渡すと。
「『54』でやんす」
「やった! ビンゴ!!」
とまあ、そのままエリーちゃんが一人目のビンゴとなったわけで。
プレゼントは先着順なので、彼女が選んだものは……僕が用意した、麻袋に入った大きめの包みだった。
次回はまた明日〜




