第146話 クリスマスに向けて②
お待たせ致しましたー
ひとつは、シチューパンだ。
デミグラスソースのじゃなく、パスタのマカロニぽいのを入れたり、野菜たっぷりの惣菜パン。
キノコでもいいけど……日本の栽培方法と違って、こっちの世界での収穫時期が過ぎている。
なので、ホワイトソースとチーズたっぷりのグラタンパンぽい、シチューパンを作るのもありじゃないかと思います!!
なんでか、パスタはスパゲッティ以外にもいろんな形があったんだよね!?
行ったことないけど、イタリアくらい種類が豊富だった。
「……パスタをパンにか」
「揚げ物でもいいけど、まず見た目でわかりやすいものにしようと思って」
「……揚げ物にも出来るでやんすか?」
「うん! グラタンコロッケって言うものだけど!!」
某チェーン店で、毎年冬になれば出来ちゃうって商品だけど……下手に作ったら、お師匠さんとかが毎日にでも買いに来ちゃう気がする。
今更なところはあるけど、炭水化物に炭水化物の食べ過ぎは良くないから!!
「……美味そうでやんすねぇ?」
「そのホワイトソースとやらはどう作るんだ?」
「教えるから、覚えようか」
「ああ」
と言っても、鍋でバターと小麦粉のダマに注意すればチャチャッと出来ちゃう方法しか僕も知らないけどね?
レストランのバイトだと、大量に仕込んだりしてたけど……オーブンでホワイトソースことベシャメルソースの下地を準備するのは大変そうだったよ。
僕は途中までしか手伝わなかったし……あんなにもたくさんソースは使わないしね?
生食品扱いにもなるし、収納魔法で長期保存出来ても使い切れる気がしない。うちの晩御飯をホワイトシチューやグラタンとかにしてもいいけど……多分しばらくしたら僕が飽きちゃう。
日本人の舌って結構贅沢だから!
「他は……サンドイッチとかかなあ?」
ローストビーフもどきを作って……ちょっと固いフランスパンで挟む。
予約して作っている店もあったから、ちょっと覚えているんだよね?
あれは絶対に美味しい……どんなポーションパンになるのかも楽しみだけど。
「ケン兄さん、甘いものはないでやんすか?」
ローストビーフの構想を練ってたら、カウルから質問があった。
「んー? パンかケーキかで悩むんだよね?」
「ケーキをか?」
「普通のお菓子屋さんだけじゃなく、パン屋でも大きなケーキを作ったりするんだ」
僕はよくて、ショートケーキくらいしか作れないけどね!!
ちょっとしょんぼりしていると……二人から頭をなでなでしてもらえたので、ちょっと元気が戻ったよ。
「無理は禁物でやんすよ、兄さん」
「俺達も出来る限り手伝う」
「ありがとう、二人とも」
こんなにも優しい家族がいて、僕はとっても幸せだ!
次回はまた明日〜




