第129話 遊びは飲酒から?
お待たせ致しましたー
「んで、どこ行きたい?」
エディとリオーネの街で遊ぶことになったけど。
着替えなど、準備した僕は……エディと街中に出てもすぐに思いつかなかった。
「んー? 僕、仕入れとギルド以外はあんまり街回ったことないし」
休日は試作以外だと爆睡していることがほとんど。
何せ、パン屋は肉体労働だからね!!
ラティスト達が居ても、することはたくさんあるから!
「んー。じゃ、腹減ってるか?」
「あ」
そう言えばお昼ご飯まだだった。
ラティスト達もまだだったけど……ラティストは、多分霊体化とやらで僕について来ているし。カウルは最低水でなんとかなるにしても……お師匠さんはどうするんだろ?
別に、展開させたままのオープンキッチンはお師匠さんでも使えるから……置いてあるミックス粉で、ホットケーキでも作るかな?
それだったら、心配しなくていいけど。
『ヴィンクス達は大丈夫だ』
頭の中に、イケボが響いた。
やっぱり、ラティストはついて来てくれてるみたい。エディに気づかれないように返事をすれば……ちょっと、気配とやらが遠くなった気がした。
「んじゃ、飯食いに行こうぜ? リオーネいちの美味い場所があるんだ」
「……お金大丈夫?」
「だーいじょうぶだって! 俺の奢りだ」
「え、でも」
「さっき新作食わせてくれただろ?」
物凄い笑顔になっているので……これは奢り確定だ。
ポンデケージョって小さなパンだけしか渡していないのに……前に、僕がパンをたくさん持っていいよって言った御礼かな?
どっちにしても……転生以降で、男友達とお出かけするのは初めてだから嬉しい!!
僕は『ありがとう』と言ってから、エディの後をついていく。
場所は、生産ギルドの通りをまっすぐ行ったところだった。
ギルドの建物ほどじゃないけど、大きくて立派な木造建築のお店だったよ。
「……ここ?」
「酒場だけど、昼からもやってんだ! ケント、酒はいけるクチか?」
「お、お酒?」
そう言えば、と思い出した。
転生前の日本人だと十九歳だから、当然未成年だけど。
こっちの世界だと……たしか、オーストラリアあたりと同じくらいの、十六歳以降から飲酒は許されているんだって。
とくれば……これは飲酒解禁となるってことだ!!
「へ? 飲んだことねぇの?」
「う、うん。まだ」
「んじゃ、軽めのでもいいから飲まねぇか? 俺は当然、エールだけど!!」
エディは当然こっちの人だから、お酒は普通に飲むだろうけど……エールって、ビールと似たお酒だったかな?
エディがビールジョッキ持つのを想像すると、物凄く似合っているな〜って納得出来ちゃう!
とりあえず、僕らはお店に入ることにしました。
次回はまた明日〜




