第120話『不動の美味、フィッシュバーガー』
お待たせ致しましたー
「おお!? これがフィッシュバーガー!!」
お師匠さんは、出来上がったフィッシュバーガーを見ると……キラキラと顔を輝かせてくれました。
「お師匠さんのご希望通りに出来たとは思いますが」
僕がそう言うと、半分包み紙に覆われたフィッシュバーガーを……食べるのではなく、上に掲げたのだ。
「いやいや! カラッと上がった白身フライ!! 表面が美しいバンズ!! とろっと加減のチーズの具合も良い!! 極め付けには……少し黄色が強いタルタルソース!! 前世のチェーン店ではキャベツがあったりなかったりだが!! 千切りキャベツも美しいぞ!! これぞ、求めていたフィッシュバーガーだ!!」
それから、何度もありがとうと僕らに言うので……さすがに照れ臭くなってきた。美味しく出来上がっているとは思うけど。
「えっと……とりあえず、食べてみてください」
「うむ、いただこう!!」
と、豪快にひと口を食べたお師匠さんの体から、お決まりの光るのはもちろんだった。目にちょっとクマがあるから……また徹夜でポーション作りしてたかも。
僕のポーションパンとは違って、お師匠さんのは純粋なポーション。
最近は味改良に力を入れているらしい。
「……どうですか?」
は、さておき。
本題の味について、聞きたかったのだ。
お師匠さんは、口に入れていたのをしっかりと飲み込むと……何度も頷いてくれた。
「美味い! バンズに柔らかさは出来立てだから当然だが……フライの揚げ加減や食感は理想的だ!! タルタルソースにも卵を使う場合は……バーガーにも合うのだな? これはリピート確定の味となる。効能は……相変わらず、君のは凄いな?」
感想と効能の結果をいただけたので満足!!
同じ、元日本人同士と言うこともあり……こちらの世界でも好きそうな味に出来たのなら大丈夫だ!!
ロイズさんへは、新商品でも特に効果の高いパンをオークションに掛け合ってもらっているので……他は、お師匠さんと決めるスタイルに落ち着いたんだよね?
「じゃ、フィッシュバーガーは決まりですね?」
「そうだな? ……揚げ物がここまで美味いとなると、海老カツもいいが」
「あははは。作ってみますよ」
エビはこの世界でもいるんだけど……海じゃなくて、何故か湖とか川にいる謎の生態系なんだよね?
磯臭さがなくて、市場で見て買って帰った時は……調理が少し楽で感心しちゃったけど。
でもたしかに……エビカツはいいかもしれない!
幸い、この世界には……アレルギーとかの症状は存在しないらしいから!!
次回はまた明日〜




