表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

106/706

第106話 一件落着?

お待たせ致しましたー



「……で?」



 場所は変わりまして……トラディスさん達『シリウスの風』が拠点にしている宿屋。


 僕が来るのはまだ二度目だけど、昼間は初めてだから……広く感じちゃうんだよね?


『シリウスの風』はシェリーさん以外男だけだし、大部屋を借りるのは仕方がない。


 と、現実逃避している場合ではないのです!!


 変装を解いた僕らは……待っていたジェフさんにより、何故か正座モードにさせられている。どうやら、トラディスさんの相棒である魔剣のフランツさんにより……異世界……多分僕がいたとこ……の文化をちょくちょく取り入れているので、これも知っているのだとか。


 とにかく、めっちゃ怒って仁王立ちしているジェフさんが怖いよぉ!?



「「「「…………」」」」



 なんで怒っているのか。


 最初はわかんなかったけど……だんだんと縮こまっていく、僕の前にいたトラディスさんの背中を見ると……なんとなくでもわかってきたぞ!?



「あ、あの〜……」



 ここはもう勢いだ! と僕は挙手してみた。


 すると、ジェフさんはまだ不機嫌だが……『なんだ?』と返事はしてくれた。



「……もしかして、トラディスさんの声。あの時聞こえたんですか?」



 ジェフさんがシェリーさんを追いかけていく時に、トラディスさんがジェフさんを応援した掛け声。


 思い当たるとすれば、あれしか思いつかない。



「……ああ」



 と、ジェフさんは頷き、トラディスさんに視線を向けた。


 トラディスさんはさらに縮こまってしまい……ちょっと可哀想に思えてきたよ! ジェフさん落ち着いて!?



「んだよ。いつから気づいてた?」



 レイザーさんは諦めたのか、思いっきり肩を落とした。


 そのすぐあとに……ジェフさんから半分本気のようなゲンコツをお見舞いされたので、床に突っ伏してしまったが!?



「チリチリ視線は感じてたぜ!? お前ら……わざとだったのかよ!!」


「じぇ、ジェフ……落ち着いて?」


「おまけに、なんでケント達までいやがんだ!?」


「……あたし達は、シェリーの友達として見守ってただけよ?」


「…………はぁー……」



 エリーちゃんも開き直っていたけど……僕は無言で頷くしか出来ない。


 ゲンコツはないだろうけど……ため息を吐いているジェフさんは、まだ少し怒っているみたいだし。



「で、でも! 私達を応援してくれてたんだよね? ……あ、ありがと。エリー、ケントさん」


「どうってことないわ」


「……シェリー」



 真っ赤になってて可愛いシェリーさんが、天使のように見えたよ!


 エリーちゃんは勝手に正座姿勢を止めて、シェリーさんにぎゅっと抱きつきに行った。女の子同士の特権だね?



「えーっと……とりあえずすみません。覗き見しちゃってて」



 ジェフさんもちょっと落ち着いてきたから、僕は改めて謝罪した。その言葉に、ジェフさんはやっと苦笑いになってくれた。



「まあ、お前さんとエリーはまだ良い。……トラディスとレイザーは、ちぃっと待てや」



 いつのまにか、レイザーさんを抱えていたトラディスさんが逃げようとしていた。


 声を掛けられたトラディスさんは……くるっと振り返って、良い笑顔になるとそのまま駆け足で逃げちゃった!


 当然、ジェフさんは『待て!!』と声を上げて行っちゃったけど……。



「……馬鹿な男どもの事はほっとくに限るわ」


「「あはは……」」



 とりあえず、一件落着かな?


 あ、エディにも無事に解決したことは一応連絡しようかな?

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ