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私が勝利者です

 その日は市場で買ってきたばかりの野菜などが私の食卓に並んだ。

 料理人の人達も一緒のものを食べるらしい。

 一人で食べるのも味気がないので、ヘレンや他のメイド達の中で手の空いている人とここの所、一緒に食事をしていた。


 やはり他の誰かと一緒に食べる食事は美味しい。

 しかも今日購入してきた野菜は特に味も香りも触感もいい。

 そう思いながら食べつつ次はどんなお菓子を試作してみようかと思って、現在一緒に食事をしている彼女達に聞いてみる。


「次に食べて見たいお菓子はあるかしら」


 その問いかけに、何故か全員が食事を中断し、部屋の隅に集まってしまった。

 そのまま何かをこそこそと会話をして、そして何かくじのようなものを引いて、ヘレンが立ち上がった。

 そして私の方まで歩いてくると、


「私が勝利者です」

「そ、そうなの。良かったわね」

「次回は、スイートポテトが食べたいです」


 ヘレンはそう私に告げたのだった。







 ここはとある部屋にて。

 シルフは、報告を聞いていた。


「なるほど、都市機能がどうにか一部麻痺する程度にすんでいるのか。分かった、下がっていい」


 そう告げると目の前の人物はいなくなり、シルフ一人が残される。

 薄暗い部屋で、月の光に淡く照らされた彼の顔は、リズに普段見せているものと全く違っていた。

 そしてもちろん彼自身もそれを認識していたが。と、


「“祝福”ね。酷い事をされたのに相変わらずリズは優しい。そういった所も好きだけれど、俺は俺で、どう動こうかな。……まずは明日の支度を考えよう。普通に見えて、魅力的に見える格好というと、なかなか難しい」


 明日の事を考えてそこでシルフは、ようやく小さく優し気な笑みになり、すぐに獰猛なものに変わる。


「奪うのは、何時だってできる。そう、何時だって」


 言い聞かせるように、シルフは小さく呟いたのだった。

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