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093話「孤立無援」

「なに、援軍が欲しいじゃと?」


もう一度、魔王に謁見をして援軍要請を出してみた。


「そなた達では無理と申すか?」


周囲の魔族達が小さいながら笑う。


「魔の森にグレートウルフが大量に出現する為、個々が強くても無謀と言う物です」

「ふむ」

『魔王様、発言よろしいですかな?』


文官らしき魔族の一人が声を上げた。


「良い」

『恐れながら魔王様の期待外れだと思います』


ほぅ?


『このような、何処の者ともしれぬ輩に頼む事が間違っておりましょう。褒賞を与えると仰られておりましたが現段階で根を上げているようでは、無駄でしょう』


言いたい放題だな。


「ハデスよ。もう一度聞くぞ。本当に援軍を必要と申すか?」

「魔の森を潰しても良いというならば可能でしょう」

「え?」


俺の回答に後ろでラストが驚いている。


「魔の森が魔王様の利益をもたらす場所だからこそ、丁寧な仕事を心がけておりました。が、手段を選ばなければ望みを叶えられましょう」

「たいした、自信じゃな」

『魔王様、騙されてはなりません。数百年も存在し続けた魔の森を潰すという所業はこの者達だけで出来る筈ありません。おおかた森に火を放つつもりでしょうが、あの森は特別で魔素の作用で消火されてしまうのです』

「一理あるな。ハデスよ。どのような手段を講じるつもりであるか?」

「一本一本、木を切り倒していけば問題ないでしょう」

「「「「「「は?」」」」」」


その答えに魔王だけではなく周囲の魔族達は呆けた。


「正気であるか? あの森の木がどれだけあると思っておるのだ」

『無理に決まっています。どれほどの時間、労力、金がかかると思っているのですか。虚言も大概にしなければ不敬罪で牢屋行きになりますよ』

「魔の森といっても所詮、木の集合体」

「クッハハハッ! 良いな!! そなたの考え方は悪くないぞ。許可しよう」

『魔王様! もし出来なかった場合魔の森から大量のモンスターが押し寄せる可能性がございます。危険です』

「その時は軍を動かすまでよ。将軍、できるな?」

『はっ!魔王陸軍はいつでもでれる準備をしております』


屈強な魔族の男が答えた。


「ハデスよ。見事、妾の任務を完遂できれば。望みを叶えてやろう」

「はっ!」

「行くがよい」


サッ


俺とラストは謁見の間を出ていく。


「ちょっと、本気なの?」

「くそっ、感情的になった」

「もぅ、どうするのよ?」

「有言実行するだけだ。一応許可は貰ったんだしな」

「本気であの森を潰すの!? どれだけの時間が掛かると思っているのよ!!」

「倍速モードを使う」

「大丈夫なの?」

「明日も休みだから1日使う」

「無理はしないでね?」

「そういえば、倍速モード中だとそっちはどんな感じなんだろうな?」

「見てみるわ」

「頼んだ」


こうして俺は魔の森を潰すために動き出した。


「やれ」


1200体の各種スケルトン達が新たに作り出したアイテムのワイバーンボーンアックスを持って魔の森に入る。


「ドラグナー部隊も目の間の木を倒し続けろ」


70体もいるスケルトンワイバーンに乗ったドラグナー達も離れた所で木々を倒し始める。


途中でウルフ系のモンスターに遭遇するも各自のスケルトン達が動いて討伐していく。


1日で森の浅い部分の木々のほとんどを倒した。


幸い、森は山脈に囲まれている場所にあり、奥へ行くほど木々の範囲も量も少なくなっていく。


「アンデットを甘くみているからな。スタミナ無限を思い知るがいい。クククッ」


昼夜問わず、動き続けるスケルトン達。


流石に精神的にキツクなれば寝るなどを行って休憩をとっている。


アォオオン!


「ドラグナー!」


ブシャァア


広くなった場所ではドラグナーも投入できる。


空からの急下降を利用してロングランスの一撃をグレートウルフに与える。


「死霊術師の本領はこれからだ」


4日目にして森の半分以上の木を倒し切る。


木や切り株を放置している為、森だった広い土地が出来上がっている。


「最後に回収すればいいか」


まだ、森としては生きている魔の森を見る。


ただ、魔の森としてのエリアが減りウルフやワーウルフのリポップが無くなった。


どうやら指定範囲の森でしかポップできないようだ。


森の1割を残して8日目が終わり倍速モードは効力を失った。


「寝よう」


・魔の木×487243


リアルでは8時間使っただけだが、ゲーム内では8日間分(32時間)に相当する時間を使った。


どうやら倍速モード中は別サーバーに飛ばされているらしく、俺の姿は一切見えなかっと他のメンバーから言われた。他のメンバーと会うと森は戻っていった。


ダークホールに入れておいた魔の木も凍結状態で使えなくなっている。


ただ、ゲーム内で1日が終わるのと同時に森の木がガッツリ消えていったようだ。


「はぁ!」


ガイィンッ


魔の森が生きている内に他のメンバーと共にレベル上げに勤しむことにした。


タンクのラース、アタッカーのグリード、魔法職のラスト、スロウス、俺のバランスが悪いパーティーだ。


せめて回復職がいれば良いんだがな・・・


連日の様に魔の森へと出かけてグレートウルフ狩りを続ける。


「お金がガッポリ稼げるわね」

「まぁな」


魔の森と言われるだけあり、近づく者は殆ど居ない。


つまり魔の森で採れる素材は高く売れる。


森の反映が終わるまで続けて全員のプレイヤーレベルは55になった。

【ステータス】

 名前:ハデス

 種族:スケルトンキング

 レベル:55

 職業①:死霊術師(Lv50)

 職業②:細工師(Lv10)

 体力:3052.5/3052.5(+1017.5)

 魔力:4455/4455(+1485)

 攻撃力:747(+195)(+162)

 防御力:607(+115)(+252)(+10)


【装備】

 頭:ワイバーンボーンヘルム

 体:ワイバーンボーンアーマー

 腕:ワイバーンボーンアームガード

 腰:ワイバーンボーンウェストガード

 足:ワイバーンボーンロングブーツ

右手:ワイバーンボーンスタッフ

右手:なし

・セットボーナス、5か所(防+10)



【死霊術師スキル(Lv50)MAX.1275】

 ▶死霊召喚リスト

 ▶闇魔法リスト


【細工師スキル(Lv10)】

 ▶武具・防具クラフトスキル

 ▶アイテムクラフトスキル

 ▶素材クラフトスキル 


【種族スキル】

・骨特化

・騎乗

・武装制限解除(小)

・一括制作(小)

・霊感



【召喚物一覧(1271/1275)】

・スケルトンナイト×1000

・スケルトンガーディアン×200

・スケルトンドラグナー×70

・スケルトンドラゴン×1

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