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038話「会談」

「では、頼んだぞ」

「ははっ」


手持ちの皮をすべて渡して革製防具の製造を依頼して俺はオーク達の拠点に一旦戻る事にした。


「今回ノ戦利品はなにが?」


オークリーダーが帰還した俺に話しかけてくる。


「鉄製の物はお前たちに譲る。コボルト達にはレザー装備は配り終わったのか?」

「今はゴブリンだちにも配っテル」

「そうなのか?」

「ゴブリンスカウトとかになっだから」


また、知らないところで進化してるのか・・・


「とりあえず、お前たちだけでやっていけるのか?」

「もんだいナイ」

「遠征をする予定が入った。この機会にダークネスドラゴンと話そうと思う。長達は集められるか?」

「わがっだ」


オークリーダーは離れていった。


「さてと、素材を集めるか」


減ってしまったスケルトン達を最低限の装備で整えなければな。


「顕現」


ブワッ


生き残ったのは85体のスケルトン達。


これを171体まで増やさないとな・・・


ハデス領で敵対しているのはゾンビやゾンビドックが徘徊しているゴブリンとコボルトの間にある領域に向けて俺たちは動き出す。


85体のスケルトン達を使ってボーン装備の材料を集める。


「死霊召喚:スケルトン」


死体から素のスケルトンを召喚するのも忘れない。


ボシャッ


ん?


ゾンビドックからスケルトンを召喚しようとしたら人体標本のような風貌ではなく犬の形を保ったまま表れた。


これは?


【死霊召喚】

 召喚名:スケルトンドッグ

 媒体①:犬の死骸×1

 消費魔力:5

 種族:スケルトン

 体力:15(+5)

 攻撃力:3(+1)

 防御力: 2(+1)

 頭:なし

 体:なし

 足:なし

・移動速度+75%


≪死霊召喚:スケルトンドッグが増えました≫


なるほど、犬の死骸からスケルトンドッグが生まれるのか。


スケルトンホースと同じというわけか。


つまり、動物系の死骸からはスケルトンアニマルが生まれる可能性があるのか・・・


全然試してなかったから分からなかった。


この移動速度+75が気になるな。


初めて見たぞ


「スケルトンドッグ! 周囲を走り回れ」


ここはスケルトンと同じ返事なんだな。


スケルトンドッグは今までに見たことのないスピードで枯れた木々の間をスイスイと走り回った。


「これは!?」


ここでスケルトンドッグの特性が分かった。


素早さを生かしただけかと思いきや、スケルトンドッグが通った道の周囲に入った敵対モンスターをミニマップに表示していた。


時間経過につれて表示されたモンスターは消えていったが凄い発見だ。


ゾンビドックは序盤中の序盤に出てきたモンスターだったのに次のゾンビに気をとらえていたようだ。


それから、骨集めをしつつスケルトンドッグの有用性を確認するためにゴブリン、コボルト、オーク、ダークエルフにスケルトンドッグが捕まえられるか試してみた。


ゴブリン×、コボルト〇、オーク×、ダークエルフ△という結果からスピードが高い種族でないとスケルトンドッグは捕まえづらいという事だ。


「偵察に使えるな」


体力とかは心もとないが新たな土地なんかに使える・・・もっと早くに気付くべきだったな。


「集まったな」


ゴブリン氏族長、コボルトジェネラル、オークリーダー、リンドールがオークの集落へと集まった。


「ついにじゃな?」

「会談でござるか」

「オデ、緊張ズル」

「よもやダークネスドラゴンと会える日がくるとは・・・」


4人とも緊張している様子だ、俺もだよ!


「行くぞ」


俺と各リーダーたちでダークネスドラゴンの領域に入り込む。


ヒュォオオオ


ダークネスドラゴンの住処だけあってモンスターの類は生息していないようだ・・・黙々と進む。


出発してから3時間経過して山頂が見え始めた、遠くからでは良く見えなかったが山頂には巨大な黒々とした岩が置いてあるようだ。


グォオオオグォオオオ


近づくにつれてハッキリと巨大な何かが発する音が聞こえてきた。


「・・・」

「「「「・・・・・」」」」


俺たちは黒々とした岩の前で立ち止まった。


最初は岩だと思っていた。


近づいたら何なのかが分かってしまった・・・黒々とした鱗を持つドラゴンが体を丸めて寝ていたのだ。


「王よ・・・これが」

「如何するでござるか?」

「寝デル」

「これを起こすというのか?」


「声を掛けてみる」


ゴクリ


無いはずの喉が鳴った気がする。


「ダークネスドラゴン、聞こえているか?」


グォオオオグォオオオ


「ダークネスドラゴンよ、起きてくれ」


グォオオオグォオオオ


どうやら熟睡中の様だ。


「「「「王よ?」」」」


そんな目で見るな、こっちだって予想外なんだからよ。


攻撃するのは・・・・一発で起きそうだが反撃を食らって死ぬな。


では体を揺らしてみるか。


俺は恐々としながらダークネスドラゴンの体に両手で触れる。


「ダークネスドラゴンよ、起きてくれ」


グォオオオオグォオ?


寝息であろう重低音が止み、目の前のドラゴンが動き出した。


ズズズズズズズッ


目の前の鱗の生えたドラゴンの体がすごい勢いで動き、呆けてしまった。


「「「「王よ!」」」」


背後で慌てて声を掛けてくる。


ヒュォッ


右側から丸太のように太い何かが高速で迫ってくるのが分かった。


ガッ


「ガハッ」


それは俺に直撃して空中に吹っ飛ばされた。


パリィィン


体力がゼロになって視界がグレー色に染まる。


ゲーム上の死という奴だ。


体がバラバラになって頂上から転がり落ちていくのを見ながら視界の中では1分間のカウントが始まっている。


カウントダウンまでに誰かが蘇生をしてくれないと復活はありえない。


ゼロになったら強制的に復活ポイントにて復活を果たされる。


ここまで、無事故でやってきたがこんな形で初デスするとは予想外だぞ。


シュウウウウウ


≪蘇生ポイントにて復活しますか?≫


アナウンスが響きYESを選択する。


≪デスペナルティが発生します。これより30分間は全ステータスが20%ダウンします≫


俺は復活ポイントである礼拝堂で起き上がった。


「ここから山頂まですごい掛かるぞ」


俺は4時間掛けて再び山頂にやってきた。


4人には念話で無事だという事に加え、先にダークネスドラゴンに挨拶するように伝える。


『すまぬなぁ、寝ぼけておったわい』


骨に響く重低音の声を発しながら巨体を器用に曲げてダークネスドラゴンは頭を下げて謝ってきた。


『挨拶にくるなら事前に言っておいて欲しかったわい』

「そ、それはスマン」

『改めて、ワシがこの周辺を監視するダークネスドラゴンのリウイという』


ネームドはこれで2人目か・・・


「骨人の王よ、周辺の統一ご苦労じゃった」

「はぁ」

「残りは人馬の一族じゃな」

「人馬?」

「別名、ケンタウロスという種族だな」

「知っているか?」

「おそらくは西の荒野かと?」


唯一知っていそうなリンドールが答える。


「そうじゃ、西まで続く荒野に住んでおる。そこも統一すれば晴れてここの領域はお主の物じゃ」

「ちなみにダークエルフ族の居場所も教えてくれたのか?」

「無論じゃな」


3氏族統一されれば他の種族の位置教えてくれたのか・・・早くに来ればよかったな。


「もし、ケンタウロス一族を取り込んだらリウイ殿はどうするので?」

「ここの領域はハデス殿に任せて、ワシは別の場所に縄張りを作り監視するのじゃ。なぁに魔大陸は広いからのぉ」

「縄張り争いはしないのか?」

「ガハハハハハッ、もう一度死にたいのか?」


ダークネスドラゴンの双眸がギラリと深紅に発光する。


「いいえ」


背中がゾクッとくる。


「ワシら高位のドラゴン一族は他種族を尊ぶ者、むやみやたらと淘汰はせぬよ。安心せい」

「あ、あぁ」

「そもそもイヴ殿の配下を殺してしまっては申し訳が立たぬのでな」


さっき殺されたばかりなんだが・・・


「魔王様と知人と聞いたが?」

「イヴ殿は昔なじみじゃ、赤ん坊の頃から知っておるぞ」


おそらく、こういった昔語りはそうインプットされているのだろう。


「先代魔王が亡くならなければ、一人の少女として人生を歩んでおっただろうに」

「先代様も居たのか?」

「500年前にな・・・っと、こんな昔話は置いておこうかの。ハデスよ、ワシはいつでも待っておるぞ。困ったことがあれば相談にも乗ろうぞ」

「助かる」


先代魔王についても気になるが・・・今は話してくれそうにもないな。


こうして俺はダークネスドラゴンとの会談は終えた。


意外と話せるドラゴンだという事は分かる。


逆らったら一瞬で殺される事も認識した。

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