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17 世界に知れ渡るミラナリア!

その発表はメロロ王国の貴族達に激震をもたらした。サクラ王国が魔物の被害がない方法を確立したというのだ。しかも、その立役者はどこぞの平民というではないか。


この発表を聞いた貴族たちの反応は2種類に分かれることになる。一つ目は全くのデマというものたちだ。そして、二つ目はミラナリアの存在を知っている人物たちの反応。そう、彼らはあの日、前国王の手記を読んでしまったものたちだ。


彼らの反応はマズいことになったと顔に書かれているようなものだった。それもそのはずだ、本来であれば馬鹿らしいと鼻で笑うだけのことだが、彼らは前国王の手記を見ている。そのうえ、一国が正式に発表した内容なのだ。


前国王の手記にも書かれ、他国が正式な発表として周辺国家に伝えている。これらの二つが同一のことを示しており、間違いであるなど皆無である。ようやく、メロロ王国の一部の貴族達はミラナリアを追放したことがどれだけ愚かなことなのかを認識し始める。


もちろん、この件を国王から任されていた宰相も大慌てである。


「なんということだ、宰相殿、これは由々しき事態ですぞ!サクラ王国にあれが保護されているのです。こちらからは手出しが難しいですぞ!」


「あの平民が我が国を守っていただと!くっ、認めたくはないがこれは現実だ。宰相殿、これは対応を間違えれば二度とあの平民を手に入れることが出来ませんぞ!


すでに、魔物の被害が計り知れないことになっている。もしも、あの平民を我が国のものにしなければ被害がさらに拡大することになる。」


「分かっている、このようなことが発表されてしまえば陛下も信じざるを得ないだろう。今すぐにでも陛下にお伝えしなければ。」


これからのことを考えると頭が痛くなってくる宰相にさらなる報告がもたらさせる。


「宰相殿、陛下が王城中の貴族に招集をかけられましたぞ!いったいどうなっているのですか?」


「なに?私は何も聞いていないぞ!いったい陛下は何をなさるつもりなのだ?しかし、陛下が招集をかけられたのだ、すぐに行かなければならない。お前たちすぐに向かうぞ!」


宰相に引き続き、他の貴族達も王の待つ謁見の間へと向かうのであった。




宰相が謁見の間に向かうとすでに王が待っていた。宰相はなぜ、国王が自分に何の相談もなく、このようなことをしたのかを問いただす。


「陛下、なぜ城中の貴族を招集したのですか?」


「宰相か、まぁ全員揃うまで待て、話はそれからだ。」


「はぁ、かしこまりました。」


やがて、城中の貴族達が全員謁見の間へと集まる。いくら謁見の間が大きくても城中の貴族の数となるとかなり、壮観であった。


「さて、みな集まったな。今回、私がみなを集めたのはサクラ王国の発表にもあった件だ。この際ハッキリと言おう、発表にもあった結界の話は真実だ!これは既に宰相から確認が取れている。」


国王の盛大な暴露に対応を行っていた宰相たちは頭を抱えるのであった。



よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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