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60 いざバカンス!

今回は短めです


 バカンスと言えば島。島と言えばビーチ。そしてビーチと言えば、水着である。

 新たに魔神王の領地となった幻想の島バライの浜辺に、波と戯れる美少女が二人。

 

 片や、このゲームの世界のラスボスである魔神王アルディエル・ゴールドライト。

 十三歳頃を思わせる幼さのまだまだ残る顔立ち。綺麗な白髪とそして対極とも言える褐色の肌。体格も小さく、身体の成長もやはりあどけなさが勝っている。

 しかし、全く成長していないわけではない。

 各部の確かな膨らみが、確かなエロスを発生させているのだ。

 運営チームの誇るキャラデザ担当AIロリコンは伊達ではない。


「お、おお、これが海、そして波であるか。こう実際に触れてみると不思議なものであるな」


「アルディちゃん海で泳ぐの初めてなの?」


「うむ。マグマの海だとか血の海だとかで聞いたことはあったのだが、純粋な海は今回の旅行で見たのが初めてである」


 そんな彼女の水着を見て行こう。

 形としてはビキニの中でもハイネックと呼ばれるものだ。

 胸から首元までを覆うことで高い安定感がある。

 谷間が全く見えなくなるものあるが、今回アルディがマーサに選んでもらったものは、胸元がレース状になっている。

 だからよく注目して見ると僅かな谷間が見えなくもない。それがまた良い。


 色は髪と同じ白。

 褐色肌によく映えて、ややくびれたお腹周りやほっそりやわらかな太ももなどの存在感もアップする。

 とてもよい。


「知ってる? 海ってすごくしょっぱいんだよ」


「ふふふ、吾輩もそれは知っているぞ。しかし、塩辛いのが大好きな吾輩はちょっとやそっとの塩分ではびくともせんのである! っぺ、っぷぇ! しょっぱ! しょっぱいのである!」


「あはは、アルディちゃんすごい顔」


「ぐぬぬ、海め、中々侮れんのである」


 アルディと仲睦まじく微笑んでいるのは、マーサ。

 ゲーム初心者のプレイヤーであったが、色々あってラスボスであるアルディと結婚することとなった。

 今は新婚旅行の真っ最中である。

 頭上のアイコンがプレイヤーを示す青からNPCを示す緑に変化しているのだが、今のところ気にする者は特に誰もいない。


 そんな彼女であるが、こちらもアルディに負けないレベルの美少女である。

 年齢は十六歳。

 所々に金色のメッシュが入っている黒髪に見えるが、風になびいて光に透かされると深い紫色であることが分かる。

 年齢的にもアルディよりも大人だが、やはりまだ幼さが残っている。


 そんな彼女の水着は、アルディが選んだ水色のフレアビキニ。

 上下共に大きなフリルがついている可愛らしいデザインの水着だ。

 特に下はスカートのようになっており、そこから伸びる太ももと、時折見える水着部分がとても良い。


 お腹は程よく引き締まり、胸も平均よりやや下程度には育っている。

 顔もキャラデザ担当AIロリコンが対抗意識を燃やす程に整っているという奇跡の造形。

 そんな美少女二人が戯れる浜辺は正に楽園(ユートピア)


 普通なら二人を眺めたりあわよくばと話しかける者とそれを阻止する者とでごったがえしそうなものであるが、浜辺には他の観光客は存在しない。

 いるのは、少し離れた位置で警護している三体のペットと、屋台を出しているアルディの配下。

 そして食材確保の為に海に潜っているゴッスルくらいのものであった。

 

 ドパァンと水柱があがり、大きなサメのようなカジキのような魚が飛び出してきた。

 魚は弧を描いて飛んで来たかと思うと、砂浜にどちゃりと叩きつけられピクリとも動かない。ただの屍である。

 

「ゴッスルのやつ、張り切っているのである」


「お昼はバーベキューだね! あ、でもちょっとお腹空いたから屋台でも見ない? こういうところで食べるご飯ってすっごく美味しいんだ!」


「ほほう、それは興味深いのであるな。よし、行くのである!」

 

 

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― 新着の感想 ―
[一言] >頭上のアイコンがプレイヤーを示す青からNPCを示す緑に変化しているのだが、今のところ気にする者は特に誰もいない。  そういやログイン中にリアルの体で事件があって、緊急措置かなんかでずっと…
[一言] NPC…だと…?
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