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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
五章 クレハの躍進
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84 戦争の始まり

ここはアルタル王国とコーカリアス王国の国境砦。いつものように兵士たちは見張りを続けていたが地平線から、大きな砂ぼこりが見えた。砂埃を確認した兵士は目をしかめると、それが何かを確認する。その正体を知った瞬間、彼の顔は青くなり、叫びだす。


「てっ、敵襲!アルタル王国の敵襲だー!」


兵士は敵影が見えた瞬間、周囲の兵士たちに敵の存在を伝えるが既に遅かった。敵兵は瞬く間に砦に押し寄せていたのだ。この砦を任せられている兵士はすぐさま伝令の兵を走らせ、今の状況の報告をさせる。


しかし、彼らの奮闘はむなしくも敗れ去り、砦はアルタル王国の兵に占領されてしまった。




コーカリアス王国の城の一室では王妃からの報告によりアルタル王国が戦争を仕掛けてくると分かったため、参謀本部が立ち上げられていた。彼らがアルタル王国への作戦を考えている中、報告がもたらされる。


「緊急の報告です!アルタル王国の国境にある砦が落ちました!」


その報告を聞き、会議室はざわめきだす。


「馬鹿な、動きが速すぎる!ここまで侵攻が速いとは」


「そんなことを言っている場合ではない、すぐさま兵を派遣しろ。でなければすぐに侵攻されてしまう、なんとしても食い止めるのだ」


幸いなことに、参謀本部に集められた貴族たちは権力争いに精を出しているようなものたちではなく、国王から直々に招集された優秀な者たちばかりだ。兵士たちにすぐに命令を出し、彼らを派遣する。


王妃から、あらかじめ参謀本部内にのみもたらされた情報ではアルタル王国は兵の数は多いものの使用する武器は脆く、自国の武器と打ち合えば瞬く間に壊れてしまうと言われていた。


そこで彼らは敵兵の士気を瞬く間に下げる方法を考えていた。アルタル王国はいくら人数が多いと言えども、その大半は徴兵された農民たちばかりだ。訓練されていない彼らは自分たちが持っている武器が簡単に破壊されればその恐怖心から瞬く間に敗走するであろうと考えていた。


参謀本部の責任者である最高司令官はアルタル王国のやり方に怒りを表していた。一般的な戦争では宣戦布告をおこなった後に戦争が行われる。


しかし、今回のアルタル王国は事前に何も連絡を行わず、侵攻を行った。そのため、砦の兵士たちは死に絶えたのだ。最高司令官はアルタル王国のやり方は看過できないでいた。


「我々も戦場へと赴くぞ!戦場で指揮を行う。我が国を侵略した愚か者どもに目にものを見せてくれるわ!」


最高司令官と共に参謀本部の貴族たちは戦場へと赴く。この日、アルタル王国とコーカリアス王国の戦争が幕を開けたのだった。


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