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60 試食の成果

クレハが試食の竜田揚げを配り終えて、ルークの元へと戻るとかなりの列ができていた。このままではルーク一人で店が回らないとクレハは急ぎ露店の手伝いへと向かう。


「ルーク、大丈夫ですか?すごいお客様ですね。私がどんどん商品をお渡ししていきますから、あなたはできるだけたくさん揚げてください」


「オーナー、お帰りなさい。オーナーの作戦勝ちですね!すごい数のお客さんですよ!ああ、そういえばノイマンさん達がさっきいらしてましたよ。忙しいらしいのですぐに帰られましたが、オーナーによろしくと。とにかく今はどんどん揚げていきます」


「あら、ちょうど入れ替わりですね。ですが、またお会いするでしょうからその時にでもお話ししましょうか」


クレハ達は急いで竜田揚げを売り始める。




ようやく露店に並ぶ客たちが減ってきたのは露店祭の一日目が終了する夕方のことだった。夕方までに各露店は営業を終え、その後、当日の売り上げの集計を行う。直ちに大会委員会によってすべての商会の売り上げが計算され、売り上げランキング3位まで公表される。


クレハ達の元を訪れた大会委員に売り上げを渡し、結果が公表されるまでに片付けを済ます。売り上げの結果が気になるのかルークは次第にそわそわし始める。


「ルーク少し落ち着きなさい。あなたの気持ちは分かりますが、そんなことしても結果は変わりませんよ」


「分かっていますけど気になるんですよ。そういうオーナーもいつもに比べてテキパキ作業してますね。もしかして緊張してるんじゃないですか?」


「そ、そんなことないですよ。ルーク、しゃべってないで手を動かしてください。」


クレハ達が互いの行動に対して指摘を行い合っていると片付けも終了し、結果が公表される広場に二人で向かう。広場に着くとすでに多数の商人たちがいた。彼らもまた、自らの商会の売り上げ結果が気になる者たちだろう。そんな彼らの中からノイマンをルークが見つけ出す。


「オーナー、あそこにノイマンさんがいますよ!」


「本当ですね、私たちもノイマンさんと一緒に結果の確認をしましょうか」


二人がノイマンの元へと向かうとノイマンがそれに気づき二人に声をかける。


「おや、クレハさんにルークさん。お二人ともお疲れ様です。竜田揚げ、とてもおいしかったですよ。私が行ったときにはあまりお客様がいませんでしたが、今では何やら大変な人気がでているとか?」


「ええ、そうなんです。初めは全然売れなくてどうしようかと思いましたが、皆さんにタダでお配りしたら瞬く間にお買い上げいただいて本当にうれしい限りです」


「そうなんですよ、オーナーが考えたアイデアであっという間にお客さんが訪れたんです!」


三人がそんな話をしていると、いよいよ大会委員会から本日の売り上げ順が発表される。露店祭1日目、商人たちの戦いの火ぶたが切られた。


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