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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十二章 商会紛争
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329 物価上昇の原因

クレハの元にやって来た使者の正体は王妃からの使いだった。ということでクレハは王妃の使者に連れられ彼女の元へとやって来たのだ。


「それで、今回は一体どのような御用なのですか?」


クレハが王妃に今回呼び出した件を尋ねると彼女は早速本題に関して話始めたのだ。


「実は最近、国中で物価が上がっているという報告を受けているのだけれど、知っているかしら?」


「あぁ、それならルークから聞きましたよ。どうやら最近、国中で急に起こっているようですね。」


「そうなのよ、実はその件を今回は話したいと思っていたの。クレハは今回の一件がどうして発生したのかは知っているかしら?」


王妃は今回の原因を理解しているようにクレハに質問をしたため、原因を知りたいと考えていた彼女にとってはまさに寝耳に水だった。


「いえ、気にはなっていたのですが全く把握していません。王妃様はご存じなのですか?」


「えぇ、理由自体は把握しているわ。あらかじめ伝えておくのだけれど、これから話す内容は別にあなたのことを責めているわけではないから、それだけは理解しておいてね。」


「はぁ、分かりました。」


クレハは突然、自分のことを責めているわけではないと言われてしまい、怪訝な表情になってしまう。しかし、それも仕方がないことだろう。このような言い方ではこれから話す内容というのはまるで彼女自身が関与していると言っているようなものだからだ。


「最近、あなたの新しい事業で多数の商人たちが破産したり、商売を畳むようになったのは知っているわね。別に、その商人たちが店を畳むことは経緯を知っているから非は彼らにあると思っているわ。


ただ、その隙を突く形で帝国の商人たちが一気に流入してきたのよ。もともといた商人たちの穴を埋めるように彼らは商会を展開させて急激に力をつけてきたの。


ここまでだったら何も気にすることはないのだけれど、彼らは自分たちがいなければ住人たちが暮らしていけないと考えるようになって徐々に足元を見るような経営を始めたのよ。」


実は、今回の一件は帝国からやって来た商人たちがそのプライドの高さと傲慢さを最大限にふるったことが原因で発生したのだ。


彼らは初めこそ、良い顔をして商売を行っていたが次第に自分たちが居なければ住人たちは暮らしていくことができないと感じ、彼らを下に見るようになったのだ。


「なるほど、その結果が今の物価の上昇というわけですか。しかし、いくら商人たちが商売を畳んだからと言って国外の商人がそこまで幅を利かせるものでしょうか?国内にいる商人の方がもともとの信用があるのでそちらの方が優勢になりそうな気がするのですが・・・。」


「それがね、こちらが把握しているだけでもかなりの数の商会が美味しい蜜を吸おうとバカな行動をしたらしいのよ。だから、国内の商人たちがこの機会にいくら商会を成長させたとしても空きはまだまだあって国外の商人たちが関与してくる余地があったの。」


実はクレハが予想していた以上に彼女の影響はすさまじく、その商売にあやかろうと大多数の商人が保険の真似事をしていた。だからこそ、そんな彼らが抜けた穴は既存の商会が少し成長した程度では埋めることができず、帝国の商人がこの国に多数流入してきたのだ。


だからこそ、この現状を見過ごすことができないと考えていた王妃かクレハにとある依頼を持ち掛けるのであった。


「だからクレハにお願いしたいのはそんな商人たちの対抗馬になって欲しいの。そこらの商人が成長を遂げたところで彼らを駆逐することはできないでしょうね。


今回はこのまま放置しておけば絶対に問題になるわ、だからこそ、全面的にバックアップするから帝国の商会を弱体化させて欲しいの。


彼らに幅を利かされるよりはあなたの商会に力をつけてもらうほうが余程いいわ。お願いできないかしら。」


王妃の考えではクレハ商会が帝国の商会の周囲に展開することで彼らの売り上げを低迷させ、足元を見た商売を駆逐する計画だったのだ。


今回の王妃の提案は国のバックアップもつき、商会を急激に成長させるチャンスであるため、クレハは二つ返事で彼女の提案を受け入れるのだった。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] コズミィに取って正に仮想通貨の爆上がり状態ですね 笑いが止まらないか  調子に乗るか 弁えるか  あまりの幸運に怯えるか 非情に楽しみですね
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