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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十二章 商会紛争
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328 物価の上昇

クレハが商人たちをまとめて捕縛してからしばらく経った頃だろうか、唐突にルークが不安に感じていることを話し始めたのだ。


「オーナー、最近気になっていたんですけど、物価が上がっていませんか?」


「えっ、物価ですか?」


「はい、なんだか最近、急に値段が上がったような気がしているんですよね。買い物に行ったときも主婦の皆さんが最近はとにかく何でも高くなっていって大変だって嘆いていましたよ。」


実はルーク、この誠実そうで保護欲をそそられるような雰囲気から街の主婦たちにはひそかに人気なのである。彼もお話をすることは楽しいと感じているため、普段から街中で見かければ自然と会話が弾むのだ。


そんな主婦たちからも最近の物価の上昇は見過ごせないほどだと言われえるようになり、ルークはクレハに相談したのである。


「最近は例の商人たちの対応に追われていて全然気が付きませんでした。」


「あぁ、彼らですね。そう言えば、結局彼らってどうなったんですか?」


「あぁ、それなら例のビスラとかいう商人以外は全員かなりの罰金で釈放です。彼らはビスラに騙されていたとはいえ、やろうとしていたことは領地の乗っ取りともいえるようなことですから。


ただでさえ、お金がない状態みたいですのでお金が払えないようでしたら強制労働してもらいますけどね、どこでとは言いませんけど。


それと、今回の騒ぎの張本人であるビスラは財産をすべて没収の上、今も強制労働で罪を償うということになりました。」


今回の一件は実害はないかもしれないが彼らの行おうとしていたことは貴族に対する明確な反逆なのである。だからこそ、クレハは今回ばかりは徹底的に彼らに対して処罰を行ったのである。


「ち、ちなみに、その人たちってどこで働いているんですか?」


「ルーク、世の中には知らないほうが幸せなこともあるんですよ。もう、終わったことですから彼らのことを考えるのはやめておきましょう。」


ルークが彼らの働いている場所に関してクレハに尋ねるも彼女は頑なにそれを言おうとしない。そんな彼女に対して冷や汗を感じ始めたルークはこれ以上の詮索を止めるのだった。




「ところで、話を戻すのですが、物価の上昇はこの街だけなんですか?」


「いえ、どうやら国全体で少しずつ物価が上がっているようですね。たまたまこの街に来たばかりの商人の方にお話を伺ったら王都やその他の場所でも同じような状態だと言われていました。」


主婦の奥様方に相談され、何か自分にできることはないかと動き回っていたルークが街にやって来た商人にたまたま話を聞く機会があり、彼の話を聞いてみた所、この現象はこの街だけではなく、コーカリアス王国全体での話だということが分かったのだ。


「う~ん、この街だけのことでしたら何とかしようとすることはできるんですけど、国全体のことでしたら難しいですね。」


「やっぱりそうですよね、値段が上がって皆さん大変そうだから何とかしてあげたいと思ったんですけど、原因もよく分かりませんし。」


この街だけの話であればクレハが独自に調査を行い、解決することができたかもしれない。しかしながら国全体の問題であれば彼女にはどうすることもできないのである。


そんな時だった、突然クレハの元に使者が現れたのは。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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