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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
十章 エンポリー連邦
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256 生誕祭の始まり

「クレハ、今日はよろしくね。」


「はい、こちらこそよろしくお願いいたします。とはいってもハンバーグの作り方はあらかじめ教えているので私はほとんどすることはないのですけど。」


本日はコーカリアス王国、国王の生誕祭当日。ハンバーグはこの日の目玉商品となるため、クレハはあらかじめクレハ商会の人間に対して誰でもハンバーグを作ることが出来るように製法を教えていたのだ。


今回は王妃からの依頼ということもあり、王都の至るところで店を借り、クレハ商会の人員を最大限に利用して販売を行うことが出来た。幸いなことに、クレハ商会は今まで順調に成長してきたため人員に関しては特に困ることはなかったのだ。


結果的には生誕祭という大きなイベントの目玉商品をクレハ商会で独占することになったのだ。生誕祭では王都での販売しか行っていないが売れ行きが良ければ今後はクレハ商会でハンバーグを扱うこともクレハは考えていた。


「あら、そうなの?てっきりクレハもお店でハンバーグを作ると思っていたのだけれど。」


「そうですね、私も本当はそうしたいんですけど、店が一件ではないので困っている所から連絡があればそこを助けに行こうと考えています。あとはトラブル対処ですね。」


王都にて何件もの店をクレハ商会で受け持つことになってしまったため、クレハは一店舗にとどまらず、すべての店を監督する立場で今回の生誕祭に挑もうと考えていた。


「そうなのね、もしよければクレハにはトラブルがない限りは一緒に会場に来て欲しいのだけれど。きっと、貴族たちの中には今回のハンバーグを作った人間に会わせろってうるさい人が出ると思うし、断ればあなたの元に直接行くと思うの。


だからこそ、私がカバーできる環境でクレハと会わせることで余計なことをさせないようにするの。もしかしたら変な人に絡まれるかもしれないけど私がいる前ではあなたに危害は加えさせないわ。」


クレハは王妃の提案を聞き、少し考える。確かに、他国の貴族もやってくるのであればハンバーグを作った人間を紹介しろと王妃に尋ね、それを王妃が断ればクレハの元に直接赴き、面倒な事態に発展する可能性は非常に高いことが予想される。


そうであればあらかじめ王妃というボディーガードがいる状態でそう言った人間に接触するほうが確実に安全だと言えるのだ。クレハは自分が本来行うはずだった仕事をルークに任せ、自身は王妃の言われた通り城の会場へと残ることになったのだった。


「分かりました、確かに他国の貴族とのトラブルを避けるためにも私がここにいたほうが良いかもしれません。ルーク、他の店舗は任せてもいいですか?」


「もちろんですよ、オーナーのお仕事は僕がしっかりやっておきますから。オーナーはオーナーで頑張って下さい。」


「どうやら決まったようね、それじゃ、クレハは私の近くから離れないでね。」


こうして、ようやく生誕祭の幕が開けるのだった。もっとも、自身の利益しか考えていない貴族たちがこのハンバーグを生み出した存在であるクレハに何もしないなど考えられないのだが。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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