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自分から追放された元貴族令嬢ですが許せないので見返します  作者: 創造執筆者
二章 中小商店・商業組合
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23 クレハ商会の危機

組合長のマニラは住人たちに追い払われたその足でピトリスの代官の元へと向かう。彼女は組合長である自分にあんなことをした住人やクレハに復讐をするために代官に手を貸してもらおうと考えていたからだ。彼の衛兵を借りてクレハたちが二度と商売のできない体にするために。


マニラは急いで代官に面会を申し込む。幸いにも代官とはすぐに面会が可能だった。


「代官様、急いで衛兵をかき集めてほしいザマス」


「マニラ、いきなりそんなこと言われても困るぞ」


「申し訳ありません、ですが販売許可のない商会が住人たちに無料でパンを配っていたのザマス、それを注意したら奴らこの私に向かって石を投げてきたのザマス!代官様、もしも、あいつらを商売のできない体にしていただければ私の商会の売り上げの3%を代官様に献上するザマス」


それを聞いた代官はニヤリと笑みを浮かべ条件をさらに上げるのだった。


「5%だ、それで手を打ってやろう」


「ご、5%ザマス?それは少し多すぎるザマス」


「それができないのならこの話はなかったことに」


「分かったザマス。5%支払うザマス」


代官はその言葉に納得し衛兵を招集する。



マニラは代官が招集した衛兵たちを引き連れクレハ商会へと向かっていた。だが衛兵たちの士気は高くなく彼らはマニラに協力的ではなかった。彼らは代官の命令で仕方なくクレハ商会に向かっていたのだ。


なぜなら、彼らの大多数がクレハ商会の商品のファンであり、代官が発表した政令のせいで商品が買えなくなっており、その原因がここにいるマニラと知っていたため、恨みの目すら向ける者もいた。


そんな彼らの目に気づくことなくクレハ商会へとたどり着いた。そこには先ほどと同様に住人たちが行列を作っていた。彼らに仕返しができることにマニラは衝動が抑えられず、衛兵に命令を告げる。


「お前たち、さっきはよくもやってくれたザマスね。今すぐ、ここを立ち去らなければお前たちもクレハ商会と共に破滅ザマス。衛兵、奴らに目にものを見せてやるザマス!」


衛兵に住人たちを取り抑える命令を出したマニラは鬼のような形相で、目を血走らせていた。彼女の眼を見た住人たちは何人か恐れおののき、逃げ出した。


しかしほとんどの住人たちがクレハ商会に残っていた。そのため、衛兵たちは重たい腰を上げ、住人たちに向かっていく。


衛兵たちは、このようなことをすることは望んでいなかったが、マニラの命令を断れば代官に告げ口されてしまい、自分や家族が危なくなってしまうことを恐れ、仕方なく命令に従うのだった。


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