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175 侵略戦争のキーアイテム

クレハ達が無事に王国にたどり着いてからしばらく日が経ち、クレハの元に王妃から呼び出しがあった。どうやら、ポティリ男爵たちから事の経緯を聞き、クレハのことを心配していたようだ。そのため、クレハは安否確認も含めて王妃に無事であるということを報告するために、ルークと共に王城へ向かうのであった。


「オーナー、あの日からずっとこれを作っていましたけど、なんなんですか?ただの硬い塊にしか見えないんですけど?」


「ルーク、これは帝国を泣かせることのできるキーアイテムなんですから。まぁ、説明は王妃様がいる場所で行いますよ。結局、あの後、どうなったかもまだ分かりませんし。まぁ、ないとは思いますけど、帝国が精一杯謝罪をしてくるのだったらこれは使わないであげますよ。」


こうして、二人は王城へと向かうこととなった。




「クレハ!無事でよかったわ。怪我はない?」


王妃の元を尋ねて早々、王妃はクレハを抱きしめ、クレハに怪我がないかを心配している。


「はい、ポティリ男爵たちが助けてくれたので何とか帝国から逃げ出すことが出来ました。」


クレハ達に怪我がないことをようやく理解した王妃はほっと安心しているようだ。そして、次に心配になったのはクレハの方だ。ポティリ男爵たちに助けられてからというもの、彼女たちがどうなったのかを知ることが出来なかったため、安否が心配なのだ。


「王妃様、ポティリ男爵たちはどうなったのでしょうか?私たちを助けてくれてから、どうなったのか分からないので教えてください!」


こうして、クレハは王妃からポティリ男爵たちは無事に助かったこと、今回のことは互いに手を出したとして、互いにおとがめなしとなったことを聞いたのであった。


クレハは、流石の帝国でも謝罪くらいはしてくると考えていた。しかし、王妃からの話を聞けば、何と謝罪などなく、互いにおとがめなしという謎の状態になっていた。


向こうから手を出してきたのにも関わらず、反撃をしたからとこちらにも非があるような態度についにはクレハの限界が超えてしまったのだ。


「よ~く分かりました、どうやら帝国には少々痛い目にあってもらわなければならないようですね。帝国には侵略戦争を仕掛けさせてもらいましょう!私のこの飴玉が火を噴きますよ!」


クレハはそう言うと、ここ何日も作成し続けていた飴玉を全員の前に出すのであった。


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