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155 テクネー王妃、ケーキに敗北ス

「良いクネ、そこまで言うのであれば食べてやるクネ。」


そう言うと、テクネー王妃はクレハからケーキを受け取り、一口食べる。


「・・・・・。」


しかし、いつまで経っても反応がないため、クレハが声をかけようとすると、黙ってどんどんケーキを食べていく。


「はむっ、はむっ。ぺろっ。」


テクネー王妃の食べる勢いはすさまじく、クレハから渡されたケーキを瞬く間に完食してしまったのだ。


「お、お代わりが欲しいクネ!」


「えっ?」


流石のクレハもこの発言には困惑していた。まさか感想の一つも言わずにお代わりを要求されたからだ。


「だから、お代わりが欲しいクネ。もう一つ欲しいクネ!」


しかしながら、これは第一皇女の時と同様でルール違反だ。彼女の時と同様にクレハはそのことを伝える。


「えっと、申し訳ございませんがそれはルール違反ですので、申し訳ございません。」


「な、なぜクネ!頼むクネ、もう一つだけでいいクネ!正当な評価を下すためには更なる味見が必要クネ!」


そんな必死なテクネー王妃にようやく、気を取り戻したナタリー王妃が笑い始める。


「あはははっ、テクネー王妃、みっともない真似はおやめになってはいかがですか?ルールーはルールですよ?それに、大したことがないのであればなぜ、お代わりなどする必要があるのです?全てのブースを回り終えたら帰っていただいても大丈夫ですよ。」


「ぐっ、こ、これは必要なことクネ!ここまで甘いスイーツだとそれだけ大量の砂糖が使われているはずクネ!しかし、こんな量の砂糖を使ってしまえばいったい、いくら金が必要か分からないクネ。ガラクタ王国がそこまでの金を用意するなんて考えられないクネ!」


テクネー王妃はナタリー王妃に煽られるも、彼女は頭を働かせケーキに関しての考察を始める。


「あら、そんなことはありませんわ。この万博は国の威信を示すものと言っても過言ではありませんから、どれだけ金を使おうとかまいませんもの。」


「はっ、そんな言い訳がこの私に通用するわけがないクネ!こんな甘いものを何個も用意しようとしたらそれこそ、ガラクタ王国は本当の意味でガラクタになってしまうクネ。正直に答えるクネ、もしかして砂糖の精製に成功したクネか?」


こうして、テクネー王妃はケーキの核心を突くのであった。


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