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35話 神の与えたもうた奇跡

「魔法学校の研究施設か……」


魔法学校へと続く街道を一人進みながら、僕はそう呟く。


僕が求める「可愛くて、組織運営に適した人材」に該当する美女……


シルビアに教えてもらった人材、ユエルル・アーデンテイルに会い行くのだ。


悦覧者アーカイブス』で調べたところ、彼女は基本的には余り表には出ない人間らしく、普段は魔法学校にある自分専用の研究室に引きこもり、色々な研究を行っているのだとか。


しかし、噂によればその姿は見目麗しく、頭脳は明晰、風と炎の上級魔法を完全に使いこなし、更には家庭用魔道具メーカーの最大手「アカシックカンパニー」の会長で在るとか……


それが本当であれば、僕がこれから手がけようとしている「ギルド運営」に必要な「有能な人材」として申し分ないだろう。



僕の現在の目標。


それは変わらず「魔王」となることだ。


魔王となり、勇者である鳳崎を「完全無理ゲー」レベルで迎え撃ち、その上で鳳崎を全面的に総合的に究極的に苦しめるのが僕の目標だ。


そしてそれには……


とにかくお金が必要なのだ。


今後始める魔界進出計画にも、魔王となった後の各種お楽しみのためにも、とにかくお金が必要なのだ。


そしてそれには……


やはり商売を始めるのが一番だろう。


まぁ、手っ取り早く稼ぐには強い魔物を刈るのが一番なのだけど……


それだと毎回僕が出向かなきゃならないから、めんどいし……


なにより、多少なりとも死亡のリスクを背負わなきゃならないってのが嫌だ。


急激なレベル上げって言う、莫大なメリットがあるならまだしも……


ただの金稼ぎのために命をかけるのはごめんだ。


それにこの手の素材を狩る稼ぎ方は、狩れば狩るほど市場に出回る素材の数が増えるから、必然的にその分その素材の値が下がっていく。


つまり頑張れば頑張るほど値が安くなってしまうのだ。


それでも十分費用対効果はあるのだけど……


でも、気分的にそれは嫌だ。


やっぱり頑張ったら頑張った分だけ搾取…… いや、稼ぎたいじゃないか。


うん。


そして……


だからこその商売。


だからこそのギルドだ。


僕はこれからギルドを立ち上げ、「大元」として商売を始める。


そして一般市民から金を合法的に搾り取る。


そのための「商売」の計画はあるけれども……


それを実行するだけの「能力」は僕にはないだろう。


はっきり言って、ロリっ子以外とからむの煩わしいし。


正直長期的にむさい野郎共と関わるのはめんどいのだ。


だから僕は「有能な人材」を求める。


僕の変わりにめんどくさい作業を一手に引き受けてくれる人材が……


つまり。


僕にとって「大変都合の良い女」が欲しいのだ!


そして、これから立ち上げる「ギルド」の運営は全てその人に任せ、僕自身はあくまで武力を用いた抑止力としての「ギルドの顔」の位置に就くのだ。


そうすれば……


くふふ…… 後は楽してお金が手に入る。


だからここは全力で頑張るのだ。


そう……


今後その娘に、生活の全てを世話してもらう為に……


ユエルル・アーデンテイル。


僕はこの悪魔としての全ての力を持ってして、君を僕の物にする。


ああ……


噂どおりの使えそうな人材だといいなぁ。


くふふ…… 楽しみだ。


――――


「ふむ…… ここがその研究室か」


僕は今、広大な魔法学校の敷地内の奥地に建てられた巨大な塔の5階に居る。


塔と言うか、ちょっとビルっぽくもあるこの施設はどうやら魔法学校におけるVIP専用の研究塔らしい。


なんでも、有名な論文を書き上げた錬金術師やら、凄い魔法術式を完成させた魔道師やらが在籍する研究塔らしく…… つまりは学校側が泊付け目的で有名どこを囲うために用意した高級研究施設と言う訳なのだ。


そんでもって、その塔の中の5階丸ごとを貸しきって自宅兼、事務所兼、研究室にしているのがこのユエルルさんなのだ。


VIP塔のワンフロアを貸しきるとは…… なかなかに豪気な人だ。


うむ、ますますいいね。


「さて…… それじゃあ早速会いに行きますか」


なににせよ、まずは実物に会ってみなくては始まらない。


もしかしたら、美女って言うのはただの噂で、実際は凄く不細工なのかもしれない。


性格だってかなり悪かったりするかも知れない。


まぁ、不細工だったらスライム使って整形させるし、性格悪かったら調教するからいいけどね。


必要なのは「ある程度の戦力」と「経営センス」、それに「女であること」の三つだけだ。


後はどうとでもするさ。


よし。


じゃあ早速ドアノブを…………………………… 


あれ?


「ん? ………………………………………開かない?」


えーと……


ああ、なるほど。


結界がいくつも張ってあるな。


ふむ…… つまり一見さんはお断りってことか?


まぁ、大企業の社長ともなれば、それもそうか。


アポ無しじゃ会えないってことね。


「くふふ…… だがこんな結界の力など、僕の悪魔の力を持ってすれば」


解除など実に容易い。


さぁ、見せてやろう。


僕の力を!


――――


「でね? ユエルルさんにアポをとって欲しいんですよ、訪問の序列の最優先に回してください」


「そ……… そう言われましても」


僕は魔法学校の「研究施設管理課」の個室で「管理課長」と会話をしている。


「そこをなんとか…… お願いします」


僕はおもむろにテーブルの上に三枚目の金貨(10万相当)を置く。


「し…… しかし」


管理課長は小さく息を飲み、そしてテーブルの上の金貨を凝視する。


くふ… 見てる見てる。


やはり金の力は絶大だなぁ。


「そうですね…… 30分で良いです、何とかなりませんか?」


僕はもう一枚、金貨をテーブルの上に置いた。


「さ…… 30分……」


そして四枚になった金貨を見つめて課長が呟く。


「ええ…… もし、課長が僕の為に骨を折ってくれるというのであれば」


僕は5枚目を置いて課長を見つめる。


「あ…… あれば?」


課長はそんな僕の目を、見入られるように見つめ返した。


「僕は、うっかりこの金貨をここに置き忘れていってしまうかもしれませんねぇ……」


僕はニヤリと微笑む。


「最近物忘れが酷くてね…… 忘れた事すら忘れてしまうかも」


そして、やれやれと手を広げながらそう言うのであった。


「な…… なるほど」


ごくりと息を飲む、課長。


「そ、それはいけませんね……」


そして課長はしばし沈黙したあとに……


「で、では私がユエルルさんとのアポイントの時間を……」


すこし引きつった笑みを浮かべながら……


「忘れないように私がメモに書いておいてあげましょう」


小さくそう言ったのであった。


「ふむ…」


僕はそんな課長を見て、小さく微笑む。


そして……


「あなたは…… 親切な人ですね」


そういって課長と悪手を交わしたのであった。


くふふ…… どうだ。


これぞ僕の力さ(笑)


――――


「さて……… では今度こそだね」


僕は再び、ユエルルさんの研究室の前に立ち、そのドアノブに手をかける。


事前にアポイントを取ってあるので、僕に対しては結界が働かないようになっている。


なので今度は普通にドアが開くはずだ。



まぁ……


別にアポイントとか取らなくても無理やりこじ開ける事も、できたっちゃあできたんだけど……


でも、それをやるとユエルルさんの心象が悪くなりそうだしな。


そこらへんを無理やり洗脳して無かった事にはできるけど……


でも洗脳が過ぎるとその人の個性や能力まで失われちゃうかもしれないからなぁ。


そうすると、彼女を手に入れる意味がなくなるし……


やはり、シルビアみたいに「自ら望んで支配下に下る」形に持っていかないとね。


そうでないと、「個性」を維持したまま隷属化に置けない。


そのためには多少手間でも頑張らなくては。


うん。


今後の楽のために、今を頑張るとしようか。


「さぁ…… いくぞ」


僕は……


その扉を開き。


そして……






「ぇ…………………………………」






絶句をした。


その、目の前に映った光景を見て、思わず言葉を失ったのだ。


そう……


それは奇跡。


僕は奇跡を目にしたのだ。






「お……… おい」


僕の目の前の奇跡が、僕に声をかける。


「ど、どうしたのだ? 君?」


それは……


正に神が与えたもうた奇跡であり、僕へと使わされた天使と言うほかない。


いや……


天使などとは生ぬるい。


これは女神だ。


いや、女神と言うのではなんとも安っぽい……


ああ、もうっ!


自分の語彙のなさに腹が立つ!!


「な、なぜ固まっているのだ君は」


あぁ………


なんという事だ。


素晴らしい。


これは素晴らしすぎる。


「ぁ……ぁ…」


「な、なんだね…」


キリッと知的なツリ目に黒髪のロング……


そして前髪ぱっつんの姫カット!(ここ重要、凄くここ重要、多分テストに出る、いや、出た!)


そして…… そして!


「僕と……」


小柄で愛らしい…… 


「え………?」


その未成熟なその体躯!!


あぁ…ぁ!


キョトンとしたツリ目…… いい!!


「僕と結婚を前提にお付き合いして下さい!」


そう、ユエルルさんは…………


いや、ユエたんは!


「は……ぃ?」


僕好みの…… ロリだったのだ!!


あぁ…


もうこれ絶対ゲットするわ、僕。



※ KOG(キングオブゲス野郎)に目を付けられてしまった不幸な少女、ユエルルさんのご冥福を心よりお祈りいたします。




〔HP〕  7050/7050

〔MP〕  3010/3010


〔力〕 7400

〔魔〕 1000

〔速〕 1000

〔命〕 7400

〔対魔〕1000

〔対物〕1000

〔対精〕1100

〔対呪〕1300


【契約魔】


マリア(サキュバス)


【契約奴隷】


シルビア


【スライムコマンド】


『分裂』 『ジェル化』 『硬化』 『形状変化』 『巨大化』 『組織結合』 『凝固』


【称号】


死線を越えし者(対精+100)  呪いを喰らいし者(対呪+300) 


暴食の王(ベルゼバブ化 HP+5000 MP+3000 全ステータス+1000)


龍殺し(裏)


【スキル】


悦覧者アーカイブス』 『万里眼ばんりがん(直視)』 『ストーカー(Ⅹ)』


『オメガストライク』 『ハートストライクフレイム』


味確定テイスティング』 『狂化祭(カーニヴァル)』 『絶対不可視殺し(インビシブルブレイカー)


常闇の衣(コートノワール)』 『魔喰合(まぐあい)』 『とこやみのあそび』 


喰暗い(シャドークライ)』 『気高き悪魔の矜持ノブレス・オブリージュ』 『束縛無き体躯(フリーダム)』 


完全元属性(カオス・エレメント)

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