表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/150

73 

 


 ◆九白真緒



 受験から数日後。


 今日は合格発表の日だ。


 私とレイちゃんは、合否の確認のため学校へ向かった。


 校門へ着くと、何やら揉め事を起こしている大人たちが見えた。


 複数の男性が揉みあいになっている。何の騒ぎだろう?


「俺は、この学校のことを思ってやったんだ! それなのにクビってどういうことだ!」


「それ以上大声で騒がないでくれ。人が見ているじゃないか」


「だってそうだろう!? 俺は正しいことをしたんだ!」


「いいから帰ってくれ! これ以上は警察を呼びますよ」


 よくよく見ると、全員に見覚えがある。


 暴れている人は、受験の時に実技試験で試験官をしていた人だ。


 それを押さえ込んでいるのは校長と教頭だ。入学説明会の時に見たので覚えている。


 立ち聞きした内容から推察すると、試験官の人が解雇になったみたいだ。


 試験官の人は、そのことに納得がいっていないため、校長と教頭に食って掛かっている。


 校長と教頭は何か言い返したい風だが、周りの人が見ているので言葉を選んでいる感じがする。


 だけど試験官の人はクビになったから、なりふり構っていない。


 結果、校門をセンターにして相撲を取っているような状態になっていた。


 実力が拮抗し、白熱した試合展開となっている。


「マオちゃん、行きますわよ?」


 と、レイちゃんに呼ばれて、我に返る。


 いきなりの光景にびっくりしちゃったけど、今はそれどころじゃない。


 合格発表を見に来ているんだったよ。


 私たちは、言い争う校長たちの横を通り抜け、合格発表の場へ向かった。


 到着すると、合格番号が張られた掲示板の周りには、大きな人だかりができていた。


 私とレイちゃんは受験票を片手に、人だかりの隙間から番号の確認を行った。


「え~っと、946番はっと……」


 ドキドキしながら、自分の番号を探す。


「お、あったあった」


 しばらく視線をさまよわせ、番号を発見。


 無事合格したようだ。レイちゃんの様子を伺えば、掲示板を見つめて喜色満面。


 どうやら、こちらも無事合格の様子。


「おめでとう!」


「マオちゃんも合格したのですよね?」


「うん」


「やりましたわね!」


 二人で手を取り合い、合格を喜ぶ。


 だが、これは初めの一歩に過ぎない。


 次はフォーゲートの大会で、優勝を目指さなくてはいけない。


 合格して嬉しいけど、ここは気を引き締めなおさないとね。


 という旨を伝えると、レイちゃんも「そうですわね」と、キリリとした表情に切り替わる。


 ここからは、フォーゲートの特訓を頑張っていかねば。


 などと新たな決意を胸に秘めていると、背後から「お、受かってる」という控えめな声が聞こえた。


 どうやら、私たちの後ろでも番号のチェックを行っていた人がいたようだ。


 ここでずっと立っていると邪魔になるし、下がった方がいいよね。


 そう思って、その場から離れようと振り返った瞬間、後ろで合格を確認していた女の子と目が合った。


 …………あれ? この子、どこかで見た気がする。


 と、すれ違う数秒の間に頭がフル回転する。


 一体どこで会ったんだ。


 レイちゃんに連れられて行ったパーティー?


 違う。それなら、レイちゃんも気づくはず。


 ということは会ったのは私だけ。


 家の仕事がらみ?


 違う。同年代の子なら、仕事の内容に紐づいて強烈に印象に残っているはず。


 覚えている感覚はあるのに、全く引っ掛かりを感じない。


 それがどうにももどかしく、のどの奥に魚の小骨がつっかえたかのような不快感を覚える。


 むぅ、小骨を取ってスッキリしたいぞ。


 私は、どうにかして思い出そうと、女の子の顔を凝視した。


 ふんわりとした桃色の髪は短く切りそろえられ、スポーティーな印象。


 顔立ちは、柔らかい印象が素地としてあるが、表情としてはキリリとして爽やかな雰囲気。


 じっくりと見て、自分の記憶にある印象と、実際の印象に随分と差があることに気づく。


 記憶の中では、かわい格好良い感じなのだが、眼前の雰囲気は体育会系マシマシな感じ。


 その誤差がうまく混ざり合わず、思い出すことの障害となっている。


 一体どこで会ったのだろうか? ……いや、本当に会ったことがあるのかな?


 もしかしたら、写真で見たのかもしれない。


 それとも、何かの雑誌だろうか……。


 ……ん、……雑誌?


「ああっ! ああああああっ!!!」


 思い……出した……っ!


 この子、きら☆スタの主人公、因幡七海だ!






 本日の連続更新はここまでとなります


 お楽しみいただけたなら、幸いです


 何より、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


 中学生編に突入し、真緒たちはフォーゲート部に入部することになりますが、物語がスポーツメインとなることはありません


 割合としては、小学生編で描かれたのと同じくらいになるかと思われます

 


 面白い、続きが読みたいと思っていただけたなら、


 ブックマークの登録、


 ポイント投入欄を☆☆☆☆から★★★★★にしていただけると、作者の励みになります!


 なにとぞ、ご協力お願いします!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ