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 というわけで、学校でトラブルに巻き込まれたが、校長のサインは無事ゲット。


 必要な書類は全て提出し、依頼は達成。


 ナナちゃんの真の五属性問題に片が付いた。


 これで、うるさかった一部の大人たちも黙ることだろう。


 そして私たちは、晴れて新しい学校へ転校。


 ミカちゃんには悪いが、北海道での活動は確定事項。転校は必須だった。


 それに、炎泉さんや部長と約束しちゃったしね。


 学校は違うし、生活拠点はしばらく北海道に移るけど、折を見て会いに行こうと思う。


 そんな感じで北海道での活動が秒読みとなった頃、ドーム近くの怪しい民家で見つけた写真の人物の正体がやっと判明した。


 もっと早く結果が出るかと思っていたが、調査が難航したため今頃になったのだ。


 初めは、顔写真の複製をつくって、家から近い地域で聞き込みを行った。


 結果、車で買い出しに来ていたことは判明したが、それ以上の情報は手に入らなかった。


 軽トラのナンバーも空振り。正式な手続きを踏まず、当人同士の口約束で譲り受けた代物だったようだ。


 当てにしていた手がかりが駄目になり、調査は行き詰まるかに思えた。


 が、ひょんなところで全てが判明したのだ。


 ナナちゃんがダメ元で写真をミカちゃんに見せた結果、正体が分かったのである。


 夫婦の名前は玄宮信司と玄宮春海。


 二人は四柱の一つである玄宮家の人間だった。


 当主であり父でもある玄宮轍雄を含めた複数名と共に、ずっと行方不明となっていたらしい。


 まさか北海道にいたとは、と驚いていた。


 この感じだと、ドームについても何か知っているかもしれない。


 そう思って聞いてみると、こちらもヒット。


 どうやら、あれは結界らしい。


 鳳宮家の予知能力と同じで、玄宮家が四柱として使える特殊能力だそうだ。


 というわけで、また口外禁止の契約を結ぶこととなってしまった。


 という流れを得て、予想以上に大事になってしまい、協会へ報告しないとまずいとミカちゃんに指摘されてしまう。


 そうなると、なぜ依頼達成時に報告しなかったと、各所から責められることが予想できた。


 そのため、ミカちゃんと鷹羽雷蔵さんの力を借りて、余計な詮索をされないようにしてもらった。


 こういう時、権力者に知り合いがいると、ありがたい。


 二人の力を借り、詮索されないようにした環境でシンプルな報告を行った。


 報告後、行方不明となっていた四柱の家の者が居た痕跡を発見したということで、界隈は大騒ぎになった。


 痕跡はあったが、その者たちの行方や安否が分からない。


 同行しているはずの当主についての情報もない。


 となると、調査する必要が出てくる。


 で、ここで問題発生。


 今回の報告は混乱を防ぐため、協会の中でも十家に近い人間にしか知らされなかった。


 そんな立場の人間が、北海道に調査へ行くわけにはいかない。


 北海道への立ち入りを自粛するように言っているのは、他ならない十家なのだから。


 そんな立場の人間が、率先して禁を破るなどありえない。


 そもそも当人たちが北海道へ行くと言い出さない。


 どんな理由であれ、現在の状況で北海道へ足を踏み入れることは、周囲につけ入る隙を生み出すこととなってしまう。


 つまり、権力闘争からの離脱を意味する。


 皆、無言のにらみ合いが続き、終いには推薦合戦と言う名の押し付け合いに発展。


 で、どうなったかと言えば、場所を知っている私たちに調査依頼が来た。


 まさか誰一人として候補者が見つからず、発見者の私たちにまで依頼が降りてくるとは思いもしなかった。


 そんなわけで、もう少しあの辺りを調べることになった。


 メンバーは、私、レイちゃん、ナナちゃんの三人に、母と先生が付く方向で話が進んだ。


 霊術師ではない母の同行が許されたのが気になって尋ねると、今回が試験要素のない依頼だから、と言う。


 前回は、ナナちゃんの能力検定の一面もあったためだ、と説明を受けた。


 あれ、そんな理由だったっけ……?


 前は、未踏破エリアは危険だから、霊術師以外は駄目って言ってた気がするんだけど……。


 その話を聞いたレイちゃんのお父さんが、その説明を逆手に取り、護衛を大量に同行させようとしたら却下されてしまった。


 今度は、機密情報に触れる可能性があるから参加人数を絞ると言う。


 もう……、随分と向こうにとって都合のいい話ばかりである。


 まあ、納得できるものではないけど、許可が下りる上限人数で行くしかない。


 結局、私たち三人は目撃者かつ発見者ということで、強制参加。


 残りの二人は、初めの想定どおり母と先生になった。


 今回は寄り道もルートの撮影も不要。なので、現地へ一直線で向かう。


 しかも車を利用できるため、移動時間は一気に削減できた。


 すっ飛ばして家に到着し、再び家探しを始める。


 しかし、特に怪しいものは見つからない。


 前に訪れた時も思ったが、家の中が整理されていて、そもそも最低限の物しかないのだ。


 どうしたものかと思っていると、母が「こういうのは得意だ」と言い放ち、本棚に偽装した隠し扉を発見。


 私たちが驚く間もなく、内部を調べ始めた。


 中は小さな書斎となっていた。


 しかし、書斎の中も整理されており何もない。


 見つかったのは、机の引き出しにあったノート一冊。


 確認した母曰く、日記らしい。


 ページを開いていくと、中に手紙が二通挟まっていた。


 母は日記を斜め読みし手紙の宛名を確認後、腕組みしてしばらく黙考する。


 そして――


「この日記と手紙は七海ちゃんが読みなさい。皆は外へ出て待つように」


 ――と言い出した。


 理由が説明されないため、渋々と言った感じで部屋から出る私たち。


 そして、ナナちゃんが戻ってくるのを待つことになった。




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