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(14)顛末
感想を下さった方々、ありがとうございます!
王女殿下の生誕祝いは、表面上つつがなく終了した。
異国の信仰争闘のとばっちりとも言える王女暗殺騒動は秘密裏に処理され、余人の口に上ることはなかった。
大晩餐会の途中、機嫌を損ねて退出した王女はお色直しで機嫌を直し、獅子姫を連れ立って広間に戻った、となっている。
生誕祝いの後、大晩餐会で王女が獅子姫に言い放った意味深な発言が人々の間でささやかれるが、噂の当人達がそれを知って激怒し、あるいは困惑するのはまたしばらく後の話。
噂を真に受けた王女の婚約者候補たちの中には、縁談の申し込みを辞退するものも数名あった。「獅子姫ほどの方と比べられては、私は未熟としか申しようがない」というのが、彼らの凡その口上である。
王女の嫁ぎ先は未だ決まらないまま、縁談の数だけが少し減った。
もう一話と番外編を予定していますが、投稿まで少し時間があきます。




