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私のキャンパスライフは百合展開を避けられないのか?  作者: 平井淳
第七章:死神の葛藤編

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108/153

一 仲間

大変長らくお待たせいたしました。

打ち切りエンドとなっておりましたが、約4年振りに続きを投稿させていただきます。

どうか今後ともよろしくお願いいたします。


※再開に伴い、第6章のラストを修正いたしました。大きな変更ではありませんが、ストーリーを継続していくには不自然な描写が含まれていたため、その部分を変更しております。

 私のキャンパスライフは順風満帆であるはずだった。

 成績優秀でバイトもプライベートも充実していた。あとはイケメンの彼氏をゲットすれば文句なしだった。


 ところが、ある少女との出会いを境にして日常は一変した。


 大野美波から愛の告白を受けたあの日以来、私の運命は大きく狂い始めたのである。いや、そうなることはあらかじめ決まっていたのかもしれない。逃れられない宿命だったのではないだろうか。だが、そんなことは今さらどうでもいい。


 美波との邂逅は必然だった。決して偶然などではないだろう。私は自らの使命を果たすために、彼女と向き合わなければならなかったのだ。


 やがて私は美波の正体を知り、自分自身の過去を思い出した。それから、自分の置かれている状況を理解することになった。


 美波は私に憧れを抱き、恋をしている。


 しかし、私に好意を寄せているのは美波だけではない。他にも数人の少女が私の愛を求めているのだった。


 ロリっ子ツインテールの上田桃はいつも私に甘えてくる。また、私を百合の世界へ引きずり込もうする厄介な人物だ。


 闇の魔女・アンネリーゼは私と愛人契約を結び、お互いの心を満たし合わなければ死んでしまう魔法をかけた。彼女の激しい求愛行動が私をいつも疲弊させている。


 バイト先で知り合った前島菜々香は過度なスキンシップを繰り返してきたが、それは私に対する好意の裏返しであることが判明した。彼女は純粋に私を愛しているのだった。


 このように、なぜか私は女の子ばかりからモテてしまう。私に劣らぬほどの美少女たちが次から次へと愛情をぶつけてくるのである。


 だが、私は彼女たちの想いに応えることはできない。私はあくまで男性と恋愛をしたいと願っているからだ。


 それでも、彼女たちを拒むつもりはない。大切な友人としてこの先もずっと関係を保ち続けたい。彼女たちは皆、私にとってかけがえのない存在である。


 友達なんていらない。かつてはそう思っていた。しかし、今は違う。


 私の生活はどう考えても異常だ。普通ではあり得ないことが立て続けに起こる。これまで数々の困難や試練が襲い掛かり、私は何度も死にかけた。生きることを諦めかけてしまった。それでも、友達がいたから乗り越えることができた。


 今、私には「神」を騙る倒すべき敵がいる。その敵は強大であらゆる手段で私を始末しようとしてくるのだった。


 私は前へ進まなければならない。明るい未来、平和な世界を手にする日まで。

 そのためには仲間の存在が必要不可欠である。


 仲間は一人も欠けてはならない。全員が揃っていなければ意味がない。

 誰も失いたくない。皆で幸せを掴み取りたい。


 ――だから桃、私は絶対にあなたを救ってみせる。


『これから私の指示する場所へ来てください。でないと、あなたの大切なお友達は地獄へ落ちることになります』


 電話の相手は知らない女だった。彼女は桃のすぐそばにいるものと思われる。


 先ほど、電話の向こうから桃の大きな悲鳴が聞こえた。桃は泣きながら痛みを訴え、必死に助けを求めていた。私はその声を聞いて戦慄した。きっと私の友人は今も怖い思いをしているのだろう。一刻も早く助け出さなけれはならない。


「あなたはどこにいるの? さっさと教えなさい。すぐに行くから」


 親友をこんな目に遭わせた女を絶対に許さない。必ず私が懲らしめる。

 そして、なぜそんなことをするのか理由を吐かせてやる。

 

お読みいただきありがとうございます。

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