ペイント内の無双
力で潰せ
体で倒せ
配点 (フィジカル)
放たれたシュートはリングに弾かれた。
まぁ最初はそんなものだろ。
タッチが取れていない。
それを沙耶が空中で掴み取った。
沙耶が飛べば敵はいない。
着地したところを取られないようにボールをあげたまま落ちる。
そしてすぐに飛んで丁寧に押し込んだ。
これで2点。
相手の攻撃になる。
喜美がオールコートで相手ガードにプレッシャーをかけ続ける。
うわ、いやらしいなオイ。
結局パスを出す前に喜美がスティールを決めた。
そのまま上がって一人で決めてしまう。
……あれ、なんかワンサイドゲームの様相を呈してきていないか?
その次の攻撃も沙耶が手を上げるだけで防がれた。
ゴール下では絶対に勝てないことがわかっただろう。
攻撃に移って、喜美がいっきに駆け上がる。
そしてペイント内に駆け込んだ沙耶に高いパス。
沙耶は受け取ってすぐに付いている2人をそのフィジカルで弾き飛ばして決める。
ディフェンスでは相手のエースらしいガードがなんとか決めようとがんばるのだが喜美が付いている。
相手ガードは無理やりこじ開けようと肘や肩で喜美を押すが、喜美は胸でそれを押し返す。
その力強く立派な胸は相手を一歩もリングに近づかせない。
それどころか胸の圧力で相手を押し返している。
喜美は5人の中でも最強のオパーイを装備しているからな。
そのまま執拗にディフェンスを続けてあっさり24秒。
そして走った沙耶にボールを投げてゴール下からの確実なシュート。
もう二人だけでいいんじゃないかな。
結局前半は24-8で沙耶と喜美しか決めていなかった。
ちなみに8点取られたのはパスが通って外からのシュートを打たれてそれが運良く入ったからである。
ペイント内は完全に制圧していた。さぁ、フェイズ2だ。
「いいかお前ら。次は外から射抜くぞ」
「コーチ。私の華麗な出番は?」
「沙耶。相手のベンチを見ろ。相手センターはどうしてる?」
「泣いているわね」
「沙耶。男の子って実は繊細なんだ。わかってやれ」
「はーい」
「じゃあ私?」
「イエス!咲の出番だ!さぁお前の実力を見せてみろ!カッコいい技名叫びながらだと俺は尚のことテンション上がるよ!?」
「咲ー、奇人の言うこと聞かなくていいですからね?そこらへん取捨選択していいですからね?」
「織火。全部捨てるのはよくない」
「咲……いい子ねアンタ」
「やっぱりリサイクルは大切」
「3Rだよね!知ってるよ!」
「リサイクルするところあるの?」
「その前に産業廃棄物ってリサイクルできるの?」
「酷いよみんな!そういうときはリデュースだよ!」
「あぁ、減らすのね、コーチの発言を」
「兄さんを減らしたらどう?」
「ナイスアイデア!じゃあそういう方向で後半行きましょう!」
「待て待てーッ!俺が介入できずにターンエンドしたぞコイツら!?俺が魔法もトラップも発動できずに精神的攻撃力3500くらいの言葉が俺を蹂躙し続けたよ!?」
「「「「「蓮里!ファイッ!」」」」」
「待てええええぇ!!」




