罠
最近投稿頻度落ちてるのに加えて短めで申し訳ない。
「ん?油の匂いがする…罠があるかもしれないから気をつけて進むぞ」
「おお…さすが狼人だね」
「…あった。ここのタイル踏むなよ」
ケンが見つけた少し凹んでいるタイルを避けて通る。
最初にあったゾンビとの戦闘から約15分。
あちこちに罠がある以外は特に何も無く、迷路のような監獄をただ歩いている。
「なあ、本当にこの監獄にゴールなんてあるのか?」
「さぁな。『脱出できるのは最後の1グループだけ』ってのと『試練がある』って噂しか手がかりがないんだ」
「しかも試練を受けたって人に会ったことがないから内容すらさっぱりなんだよね」
どちらも噂、本当に脱出できるかも分からないってことか。
…前途多難だな。
「…お、これなら…」
牢屋に近づいたケンが鉄格子をつかみ、引っ張った。
地面が緩くなっていたのか、鉄格子はあっさりと引っこ抜けた。
「アイン、槍はできるか?」
「うん、武器ならひと通り扱えるよ」
「おし、これ持っとけ。何も無いよりゃマシだろ。ガキには…こっちだな」
アインに長い鉄棒を、俺にショートソードほどの鉄棒を投げて寄こした。
軽くはなく、重すぎる事も無い。
武器としてちょうど良い重さだ。
「ケン、君は大丈夫なのかい?」
「おう、任せとけ。俺は拳で十分だ」
「あはは…説得力がすごいなぁ」
振り返って、パンパンと自分の筋肉を叩いて見せつけている。
そんなケンの背後から何か光るものが勢いよく近づいてきていた。
「ッ!おらっ!」
それを鉄棒で叩き落とした。
「わっ!どうしたの…って何それ?」
「矢…だな。よく気がついたな」
「目と鼻はいいんだ。それでこいつはどこから…?…っ!?やっべぇ隠れろ!」
「は?え、ちょっ!?」
「うおおっ!?」
2人の腕を掴み、近くの牢屋に飛び込んだ。
その瞬間、先程まで俺たちがいた場所に大量の矢が通過した。
「あっぶねぇ…大丈夫か?」
「いってて…僕は大丈夫だよ…」
「俺も無事だ。ありがとよ、助かったぜ」
外を覗き、矢が来ないことを確認してから通路に出た。
なるほど…こういう風になんの前触れもなく発動する罠もあるのか…
最近平日にもバイトを始めて疲弊してるのでやる気が起きないのです。
しっかり休みたいので来週の更新はお休みしたいと思います。




