お茶会
最近忙しいのと体調崩しがちで更新が遅くなってます、申し訳ない。
メレスが言うには、ネムのおかげで傷は完治しているが血が足りていないため、しばらくは城からは出ないように、と言われてしまった。
俺に刺さっていた木片を見せてもらったが…あんなのが刺さってよく生きてたな、俺。
「おいーす、ツムギいるかー?」
「はーい!」
ばたばたと扉の奥から聞こえる。
扉が開くと、満面の笑みのツムギが出てきた。
「先輩!痛むところとかはありませんか!?」
「おう、大丈夫だ…離してくれないか?」
「いやです」
むぎゅ、と抱きしめられたまま部屋の中に引きずり込まれた。
胸に圧迫されて苦しい…いやでもこの感触、悪くないかもしれない。
「先輩、そちらに座ってください。ちょうど休憩してたところなんです。紅茶、飲みますか?」
「そうだな、頼む」
紅茶を飲み、小さなケーキを1口。
「ん〜♡」
「先輩、甘いもの好きでしたっけ?」
「んや、別にそんなことは無かったんだが、最近好きになったんだよな」
ケーキをひとつ平らげ、心地よい満腹感でお腹を撫でる。
世間話をしたり、最近起こったことを二人で話しあった。
最近はお互いにスケジュールが合わず、こうやって向き合って2人きりで話すことが少なかったため、この時間はとても楽しい。
「ところで先輩、先程ミーナちゃんから、『ユウキ様からセクハラされたにゃー』と聞いたのですが…」
「…」
あ、あの猫っ…!
「先輩も男の子ですし、そういうえっちなことに興味があるのは分かります。でも、女の子の嫌がることはしては行けませんよ?まぁミーナちゃんの場合は楽しそうでしたけど」
「…すみません」
「それに…私に言ってくれればいつでも…」
ごにょごにょと何かをつぶやくツムギの声は、窓から吹き込む風よりも小さくて聞き取れなかった。
つい話し込んでしまった。
気がつけばもう1時間。
ツムギにも仕事があるし、もうそろそろお開きにしようと…
「うぐっ…!」
突然激しい頭痛に襲われ、頭をおさえた。
持っていたカップが手から滑り落ち、ガシャンと音を立てて割れてしまった。
「せ、先輩っ!?やっぱりまだ…!」
「いや、大丈夫、だ。こういう頭痛は、最近よく起こるんだ。それよりすまん、カップ、割っちまった」
「カップよりも先輩の方が心配です…お部屋まで連れて行きますよ」
「…すまん」




