断言
初手土下座。
何もやりたくない病でサボってました。
とりあえず今日は2話更新です。
「…ユウキ殿が今朝、訓練場で他の兵士やディードと模擬戦をやっていたのを見ていたのでありますが、その時に確信したのであります。ユウキ殿の動きは、人を殺すためだけの動きであります。特に、相手の視界外からの攻撃など、暗殺術を心得ているように見えたのであります」
「…」
「それに、平和な世界から来たにしては人を殺す事への躊躇が一切無いのであります」
「…ユウキ、説明してもらえるか」
「…ゼノビアの言う通り、俺は殺し屋だ。元、だけどな。人を殺した報奨金で生きていた」
ヘイルの目は鋭くなり、ゼノビアはうんうん、と納得したように頷いた。
「なぜ私たちに黙っていた?」
「今まで聞かれ無かったからな」
「そういうことでは無い!」
「まぁまぁ、落ち着いてくださいであります。ユウキ殿、人を殺したあとに罪悪感は感じるでありますか?」
「…当たり前だ。殺した人間にも家族はいる。そいつが死んだことで悲しむ人間がいるんだ。それに、そいつを殺した報奨金で生きていけるんだから、余程のクソ野郎じゃない限りは天国に行けるように祈りを捧げてるさ」
「それじゃあ、自分たちを裏切ることが無い、と断言出来るでありますか?」
「ああ。俺はお前たちを決して裏切らないと誓う」
じっ…と俺の目を見つめるゼノビア。
「なるほど。ヘイル、ユウキ殿は嘘を言っていないようであります」
「…ゼノビアが言うのであれば信じよう。しかし、もしも裏切ったら容赦なく始末する。わかったな?」
「もちろん。そうしてくれ」
そのゼノビアに対する絶対的信頼のようなものはなんなんだ。
「あ、そうだ。さっきの事なんだが、ツムギや皆には黙っていてほしい」
「…もしかして、隠し通すつもりか?」
「いや、いずれ言うさ。ただ、自分のタイミングで言わせて欲しいだけだ」
「…わかった」
「もちろんであります!」
それから目的地まで会話はほとんどなかった。
まぁ、疑われても仕方ないよな。
ヘイルは少し警戒しているようだし、ゼノビアはなぜか嬉しそうに歩いている。
例の小屋に到着した。
扉に手をかけたと同時に、手が止まった。
…なんだろう、この感じ。
行くべきでは無いというか…
嫌な予感、って奴か?
「…?何をしている、開かないのか?」
「いや、なんか嫌な予感っていうか…まぁいいか」
扉を引いた。
前話の自分へ
殺し屋である話をなぜ出した。
出すべきなのはここじゃないよな。
眠いからって適当にやっちゃダメだよな。
意味無いカミングアウトのおかげで面倒くさくなったじゃないか。




