表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
高校受験に失敗したのでVtuberで才能を発揮します!  作者: 楪桔梗
第七章 ゴールデンウィーク!!!!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/372

オフコラボ feat.レベッカ・カタストロフィー #8 『実況!』


レベッカさまの最終戦、それはもう見事なものだった。


問題に流れてくるのは、いくら見ても全く分からない英文に、いくつもの問題。

更に、1問の制限時間は60秒のみ。

残った時間は次の問題へと加算される。


レベッカさまは裏ボス討伐で手に入れた、『翻訳薬』や『時間遅延』などのアイテムを使いながら着実に問題を解いていった。


僕はというと——


『「あーっと! ここでレベッカさま、問題を読んで手が止まってしまったぁ!? 時間は一向に迫ってきてます。間に合うのかぁ? 解説のヤマトさん、どう思いますか?」』

『「ええ、これは少し手が貯めっているように見せかけて、先の問題の解答を見つけていると思います。『翻訳薬』と『時間遅延』のアイテムは残り1つずつですからね。時間が残っているうちに問題も解いておこうという考えだと思います」』

『確かに! 『翻訳薬』と『時間遅延』の効果時間はリアルタイムにして約60秒! この時間はなるべく有効に使っていきたい!』


一人二役で、レベッカさまのプレイを実況・解説していた。


本当はレベッカさまの役に立とうと思ったけど、問題を見た瞬間にこれは何の役にも立てない! って思ったんだよね。

で、何しようかなって思ったら、レベッカさまが言葉を発さなくなって、レベッカさまの声をアテレコしようと思ったけど1回やったから、せっかくだし実況・解説しようって思って、こうなった感じかな。


『「さぁ、ここでアイテムの効果が切れてしまいました! レベッカさま、一気に問題を書いていく! 残った時間が追加されて、今現在の制限時間は約200秒になってます!」』

『「いい傾向ですね。これはクリアまで一気に近づいた感じがします」』



すげぇ、スポーツ観戦してるみたい。

声がマジモンの実況・解説だから違和感が半端ないんだよなぁ

分かってはいたけど、やっぱり声真似のレベル超えてるな……

声がよくて分かりやすい!



リスナー様たちにもなかなかな好印象。

よし!


『「ああっと!? レベッカさま、ここで痛恨のミス! 大ダメージが入ってしまう!」』

『「これは痛いですねぇ。ここでラスボスがミスをしてくれればいいのですが……」』

『「さぁ、どうなるでしょう! っと、ここで今夜のスペシャルゲスト! 神無月ヤマトさまが来てくれました! 神無月さま、よろしくお願いします!」』

『よろしくお願いします』



一人三役!?

ハードル上げていったぞ!?

ちゃっかりと自分のことスペシャルゲストって言った?

勉強の実況に勉強できないやつ呼んで大丈夫か?



『「早速ですが神無月さまはレベッカさまの現状をどう見ますか?」』

『そうですね。問題無いと思いますよ。ラスボス様がミスをしてくれたらですけど』

『「確かに、神無月さまが言う通り、相手がミスしてくれないとレベッカさまの攻撃は始まりませんからね」』

『「さぁ、ここでラスボスの攻撃が始まり……おおっと!? 絶好のチャンスでミスが出てしまった!? ラスボス、焦ってしまったか!?」』

『何はともあれ、レベッカさまのチャンスです!』

『「ここは一回アイテム回復を使うべきですね。今のまま問題を解き続けても、一撃では倒せない。ならここは残りHPを回復してでも次につなげるべきだな」』

『ヤマト様の言う通りですね。レベッカさまもそうお考えのようですよ』


レベッカさまはアイテムを使い自身のHPを回復した。

残りアイテムは回復アイテムが少々。そして『翻訳薬』と『時間遅延』が1個ずつ。


『「回復でターンを使ってしまったレベッカさま。ここでラスボスが行動に出る!」』

『これは少しまずいかもしれません』

『「それはどういうことでしょうか?」』

『「簡単ですよ。確かにレベッカさまはHPを回復した。けどそれはラスボスが特大攻撃をしてきたら意味はなくなります」』

『「お二人は先ほど、回復した方がいいとおっしゃっていませんでしたか?」』

『言いましたよ』

『「ですが、レベッカさまはここでHPが全快する回復アイテムを使ってしまった。ここはリスクを冒してでも、数の少ない回避率アップの回復アイテムを使うべきでした。あれを使えば3ターンの間回避率が90パーセントになりますからね」』

『これでは先ほどと同じように、ミスを願う形になってしまいますよ』



確信づいてる

やっぱりそうだよね!?

流石のレベッカさまでも焦りが出てしまったっか……

これで倒されてしまったら、この後の攻略は困難になる!



『あー、やってしまった!』


レベッカさまも気づいたらしく、コントローラーを机に置き、祈るように両手を握る。


ラスボスは1問、2問と次々に正解していき、10問目になったところで間違えてくれた。

でも、これでは残ることができるかぎりぎりのライン。


『「ここでラスボスの攻撃!? HPが減っていく! ……た、耐えた! 耐えました!? 残りHP12、ぎりぎりです!」』

『ですが、一ターン前とはあまり状況が変わっていませんね』

『「神無月さまの言う通り。レベッカさまもそのことは分かっているようですよ。ここで回避率上昇の回復アイテムを使っている。HPは全回にならないけど問題ないでしょう」』

『「さぁ、再び相手モンスターの攻撃! 1問、2問、3問……11問正解したー!?」』

『これは回避無しないと終わりですね!』

『「モンスターの攻撃は……外れた!」』

『「レベッカさまは後1ターン回避率が上昇しています。ここで出来る限り問題を削っておきたいですね」』

『「レベッカさまはそのまま問題を解いていく! どうしてアイテムを使わないのでしょか」』

『「……すみません。私に聞かれてもわかりません」』

『僕もです』



ああ! 途中までちゃんと実況できてたのに!

この実況肝心なところで役に立たねぇ!?

しっかり効果見ようよ!

惜しい!



そんなに言われても、翻訳効果と時間遅延の効果しか知らないんだから仕方ないじゃん!

むしろここまで頑張った僕のことをほめてほしいよ!


『『回復アイテム:回避率アップ』は、効果が持続している間他のアイテムが使えないんだよ! だから、アイテムを使わずに問題解いてるの!』

『「だ、だそうです。レベッカさまありがとうございました。さぁ、気を取り直して見ていきましょう! レベッカさま、アイテムが使えない状況だというのに難なく問題を解いて行っているー!」』

『「これはレベッカさまだからできることですね」』

『僕だと一切問題を解くことができませんよ……』

『「さぁ、5問解いたところでタイムアップ!」』

『「これは、次で行けるかもしれませんね」』

『その前にここの攻撃を回避しないと……』



頼む! 回避してくれ!

ラストチャンス!

ここで生き残れば最後に行ける!

ここで落ちたら先が長くなってしまう!



リスナー様たちも僕と同じように祈ってくれている。

ここがこの問題の正面場!


ラスボスは1問目に正解、そして2問目……ミスをした。


『「これは攻撃が当たった!? だが、正解数は1問!」』

『「ぎりぎり耐えられると思います」』

『「ラスボスの攻撃……た、耐えた! 残りHP3!?」』

『これがラストターンですね。頑張れレベッカさま!』


レベッカさまはすぐにアイテムを使用。

そして一気に問題を解き始める。


1問、2問、3問と次々に正解していき14問目のところでタイムアップ!


『「レベッカさまのラスト攻撃は……命中!? ラスボスのHPが0になる! レベッカさまの勝利です! ……もう少し勝利の要因に浸っていたいですが、お時間が来てしまったようです。今回は実況は私神無月ヤマト、解説席には神無月ヤマト様、スペシャルゲストに神無月ヤマト様に来ていただきました。お二人ともありがとうございました」』

『「ありがとうございました」』

『ありがとうございます。……ということで、レベッカさまクリアになります!』



実況・解説・スペシャルゲストが全員一緒な件について……

見てるこっち側が緊張したよ……

ヤマトがいてくれたおかげで、飽きずに見れた!?

次はいよいよ社会!



『レベッカさまお疲れ様でした』

『お疲れ様。今何時?』

『もう6時過ぎですね。夕ご飯にしますか? お風呂にしますか?』

『お風呂まだ入ってないよね? 先に夕ご飯にしようか。何か頼む?』

『レベッカさまの家にある冷蔵庫の中に何か入ってないんですか?』

『同期たちがたまに遊びに来るから、入ってはいるけど、私何も作れないよ?』

『大丈夫です。僕が作りますね!』

『ホント!? じゃあ私お風呂入れてくるよ!』

『お願いします! ……というわけでご主人様がた、しばし休憩時間に入りたいと思います。お昼と同じように配信はつけておきますので、僕たちの姿を見るもよし! いったん配信を切って休むもよし! 再会は……8時からにしますか?』

『良いと思うよ』

『それでは再開は8時から、ぜひ来てくださいね!』



ずーっと見てます!

やらないといけないことあるから終わったらまた来るね!

ヤマトって料理で来たんだ……

なに作るのか楽しみ!



視聴人数は一気に減ってしまったけど、それでも3000人も残ってくれていた。


「ヤマト、冷蔵庫は自由に見ていいからね! コンロの下の物入に調味料とかあるよ!」

「分かりました!」


冷蔵庫の中には卵はもちろん、そこそこ食材はそろっている。けど、メインとなるものはあまりない感じかな。


冷凍庫の中は……鶏肉?

ということはあれができるかな。

だけど、あれを作るにはこの家に必要なものが全部そろっているか……


確かコンロ下の引き出しだったよね。


コンロ下の引き出しを開き、中を確認するとそこには塩コショウに油などが入れられていた。


そしてお目当ての酢に小麦粉もしっかり入っている。


これで、あれが作れる。

延岡市発祥のあれが!


さぁ、お米を炊いてから料理を始めようか!



長く書きすぎてしまった……


反省を生かし、次回はゲームから少しだけは慣れさせていただきます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] とても良い文で長く読んでいて飽きない [気になる点] 誤字かわからないが「残った時間がつかされて」になっている [一言] とっても面白かった次回も期待しています
2023/02/23 19:58 さいきょーのオカマ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ