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高校受験に失敗したのでVtuberで才能を発揮します!  作者: 楪桔梗
第二章 僕って新人ですよね?

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コラボ配信 #3

『大富豪になって世界旅行』


現在売り上げの上位を独占。

子供から大人まで楽しむことができる家族ゲーム。

各プレイヤーは一つのサイコロを振って空を飛びながら世界旅行をする。

スタートは日本でそこからの行き先は自由。だけど目的地の国が設定されその国に行くと賞金がもらえる。

青いマスはお金をもらえ、赤いマスはお金を取られる。空港マスはその国の有名店を買収することができる。

ゲームを進めるうえでイベントマスやイベントカードは欠かせない。

イベントマスはそのマスごとにイベントが起こり、イベントカードは使うことによって、カードに書かれている効果が発動する。

何よりこのゲームには欠かせないのは目的地に着いたときに一番遠い場所にいる人に憑く『邪神様』の存在。

『邪神様』はターン終了ごとに憑いている人に不幸を振りかざす。

『邪神様』から逃れる方法は次の目的地から三番目以内の場所にいるか、誰かに引っ付くと離れることができる。

『邪神様』はたまに変化することがある。

最終的に収益合わせての合計金額が多い人の勝ち!


『——というのが、『大富豪になって世界旅行』の簡単な説明よ』

「なんか昔ヤマトと娘とやってゲームに似ているわね」

『その時は僕が勝ったけど楽しかったですよ』

『今回の作品は二人が知っている作品の最新版。昔とは比べ物にならないと思いますよ』



確かに、昔からある人気シリーズだけど出るごとにクオリティ高くなっているからな。

最近発売したやつだよな?

他のゲーム実況者もよくしているゲーム!

誰が勝つのか想像できん!



『今回のルールは短期決戦の4人戦。僕たちのほかに手の内が読めないCPU強さ普通を入れて遊んでいきたいと思います。それではゲームスタート!』


スタートボタンを押すと、このゲームのマスコットキャラクターが出てきて、ゲームの簡単な説明をしてくれる。


説明が終わりいよいよゲームスタート!


『では、順番は僕からですね。最初の目的地はブラジリア。……サッカーが強い国ですね。それでは行きます』


さいころをだし最初に出た数字は『3』


『えーっと、この右上に乗っているのがブラジリアまでの残りますですか。それじゃあこの道に3マスっと』


僕が止まったのは青いマス、最初からお金ゲット!

今現在、太平洋上空で止まっています。


「それじゃあ次は私ね。それじゃあこの大型飛行機カードを使うわ。これでさいころは2個ね」

『母さま! なんでそんなカードを持っているんですか?』

「ヤマト、短期決戦はターン数が短いから最初は100,000,000円、それと大型飛行機カード1枚がついているのよ」


なるほど。

でも母さん何でそんなこと知っていたんだろう。


母さんが出した数字は『3』と『5』の合計8。

これでは僕の前を先に行かれてしまう。


かと思いきや、母さんはブラジルとは反対側の国の方に進んでいった。


『何してるんですか? ブラジリアは反対側ですよ?』

「いいのよ、私は好きな国に行くことにしたから」

『ヤマト、気にしない方がいいわよ。罰ゲームがかかってるんだから』

『あ、確かにそうでした。母さま、好きな国に行ってください』


母さんは緑のイベントカード取得マスというのに止まり、『巫女の加護カード』というのを取得。



撫子ママの動きあれじゃね?

これ素人じゃない。

普通に経験者の動き。

これは優勝有力候補。



『次は私ね。私も大型飛行機カードを使うわ』


そして出た数字は『6』と『4』合計10。

ライムは僕と同じようにブラジリアに近い道を進んでいき、あっという間に追い抜いて行った。


ライムも緑色のマスに停まり『ジェット機カード』というのを取得。


CPUは僕と同じマスに停まりお金をゲット。


再び僕の番


『よし、今度は僕も大型飛行機カードを使っていきます』


さいころを2つ振り出た数字は『6』と『6』の合計12。


『このままブラジルに向けて直進!』


アメリカに入り、サンフランシスコ国際空港というところに停まる。

ここでは店の買収ができるようだったので、所持金をすべて使いかえる分だけの店を購入する。


「有り金全部使って大丈夫なの?」

『短期決戦ですよね? だったらここが勝負の時です』



うーん。

いや、使いどころ見分けないとダメだろ

初心者がやりがちのミス。

ヤマトの場合、過去作しているから初心者とも言えないんだよな~



「次は私ね。今度は一つでいいわ」


母さんが出した数字は『1』

さいころの中で一番小さい数字。


「そうね、このままいってしまうと赤いマスだから1マス戻ろうかしら」


母さんは一歩引き返し再び緑マス。そこで獲得したのは『コピーカード』というカード。



撫子ママ運が良すぎない?

これ、優勝候補確定じゃん

初心者VSプロ

一方的になりそう。



『次は私ね。私は『ジェット機カード』を使うわ』


ライムがイベントカード枠にある『ジェット機カード』を選択するとさいころが一気に8つに増えた。


でたさいころの目は合計で『32』一気にブラリアに近くなり、あと一マスのところまで来ていた。


これでブラジリアはライムのものかとあきらめかけた時、CPUがイベントマスを踏み、さいころで僕とライムの場所が入れ替わる。


『やった!』

『ちょっ! うそでしょ!』


いい意味で想定外の出来事、僕はあと数十マスだったのに一気に残り1マス。対するライムは数十マス。


『よし、ブラジルに一番乗り!』


気合を入れさいころを回すが、なぜか『2』が出てしまいブラジリアを過ぎてしまう。


対する母さんはアジア諸国をぐるぐると周り『コピーカード』を手に入れターンを終えた。


ライムはジェット機カードでさいころを回すが、ブラジリアまでは届かず、CPUは数マス進んでお金を手に入れた。


そして再び僕の番


『1来い、1来い、1来い』


さいころを回し、出た目は何と『1』


『やった! 1着!』


画面では、飛行機が滑走路に着陸した演出が起こり、その国の国民に大喜びされた。賞金として1,000,000,000円をもらった!



ヤマト、運が良すぎやろ!

俺たちのスパチャより高額な金を手に入れたぞ!

勝負はまだまだこれから!

ヤマト様、頑張って!



『これで僕が1位で、母さまのところに『邪神様』ですね』

「そうね。次の空港はどこかしら?」


母さんに『邪神様』が憑き、次の行き先が決まる。


『次の行き先は……カタールの『ハマド国際空港』! ってあれ?』

「あらあら、まあまあ」


僕は何度も現在いる場所を見直すが、間違いではない。



うわっ。

近っ!

運良すぎだろ!

豪運!

流石撫子ママ



コメントを見ても間違いではないみたい。


『ハマド国際空港』に一番近いのは母さん。そのマス数は『3』


「それじゃあ回すわね」


出るな、出るなと願うものの、出た数字は非情の『3』

これで母さんが『ハマド国際空港』一番乗りが確定した。



やっば!?

うそでしょ!

ヤマトに1日天下!

いや、一瞬天下だね!



当然母さんは賞金をもらい、ハマド国際空港にある店を、一つ残してすべて買収。


『邪神様』は一番遠い、僕に憑く。


次の目的地はヒースロー空港。

この空港がどこにあるかはまったくわからない。


『あの、ご主人様がた。ここはどこの空港でしょうか?』



ヒースローはイギリスのロンドン

ロンドン

パリじゃなかった?

イギリスでしょ

ロンドンだね



いろいろな意見が出たがどうやらロンドンという国にあるみたい。


『ヤマトさん、言っておくけどロンドンは国じゃないからね』

『え、違うんですか!?』

『ロンドンはイギリスの首都ですよ』

『てっきり、ロンドンという国があるものかと思ってました』


やってしまった。

まさかロンドンが国じゃないなんて。



え、ロンドンって国じゃないの!?

ロンドンがイギリスの首都なのは常識

普通間違えなくない?

今までロンドンって国かと思っていた。



コメントを見ると、僕と同じ考えの人もいるみたい。

なら安心安心。


『それじゃあ回します』


ライムは再び『ジェット機カード』でさいころを8つ回す


出た目は『25』。ヒースロー空港にはわずか届かない。


『CPU、マジで余計な真似しないで!』

『お願いしますCPU様、もう一度奇跡を!』


しかし、CPUは普通にさいころを2つ回し少し進んだだけで終えた。


そしてついに『邪神様』が動き出す


僕の番の前に『邪神様』が現れ変なクイズを出してきた。


『なんかクイズが出てきました。ねえーっと、吾輩の名をこたえろ、ですね』

「ちょっとちょっと、せっかくだから声真似してよ」

『そうだよ。得意でしょ!』


この二人、知っているくせにわざと言ってきている。


僕の声真似には一つ弱点があり、聞いたことのない声を出そうとするとき聞いたことのない声だとどうしても一文字目が低くなってしまう。



おお! ヤマトの声真似

いったいどんなこえだ!?

このゲーム音楽や効果音はあるけど音声がないから超楽しみ!

ワクワクドキドキ

Rinne:

ヤマト様の声真似、録音させていただきます!

夢見サクラ:

アーカイブでしか見たことありませんのでとても楽しみです!



うわっ! ご主人様の皆様も楽しみにされている。

仕方がない。軽くチューニングして……。


『あーー、じゃあ行きます。「吾輩の名をこたえろ。当たれば何もせぬが、もし外してしまいえば、貴様にきつ~い仕置きをさせてもらう。ではこの4つの中から答えよ」ですね』


何とか言い切ることができた。これで今後この声を出さにといけなくてもチューニングなしで言うことができる。


「ちょっと、選択問題までじゃないの?」

『そうだよ、せっかくの機会なんだから、普段声がないキャラに声を吹き込んであげてよ』

『ちょ、それ普通声優の仕事なんですけど。僕がやらないとダメなんですか?』

「当り前じゃない」

『私たちじゃヤマトさんみたいな声出ませんよ』


母さんは横でニヤニヤしながらこの状況を楽しんでいる。

多分、隣の部屋にいるライムも同じ。


仕方ないね。

このゲームに勝てるんなら何でもしてやる!


『「選択1、アビス。選択2、アビー。選択3、ビス様。選択4、アース。さあ、どれが吾輩の中分かるかな?」……今考えるとこのキャラに名前あったんですね』

『ないと大変よ。『邪神様』なんて呼びにくいじゃない』

「何でもいいから早く選んでくれない? どんなバツが下るかリスナーさんも楽しみにしてるんだから」

『はい』


にしても名前か。


『邪神様』の見た目は角の生えた細い竜みたいな見た目。言ってしまうと正直そこまでかっこよくはないが、怖さはある。


この時点でアビーは論外。名前からして可愛い。

そしてビス様。これはライムがヒントをくれた。呼びやすさを意識するならこれも呼びづらい。


問題はアビスとアース。

見た目だったら完全にアビスなんだけど……、アースって確か地球って意味だよね?


このゲームは行ってしまえば地球を一周するゲーム、だからアースって名前の方が可能性は高いけど、……見た目は完全にアビス!


うーん。……よし、ここは見た目重視で行こう!


『正解はアビス!』


そしてアビスの選択肢を選ぶ。



あーっ!

それ選んだか!

この後のセリフの声真似楽しみ!

迫力あるの頼む!



なんだかコメント欄が不穏な空気。

少し嫌な予感がしてきた。


『「な、何~! 吾輩にそんな恐ろしい名前を付けるとは!? 貴様には天誅を食らわせてやる!」』


すると、怒り出した『邪神様』は僕の所持金が表示されている枠から、まるで吸い出すかのようにお金を奪っていき、10億あった所持金が一瞬で0になってしまった!


「ぶふっ!」

『やっば!』

『マジですか。「吾輩の名前はアビーじゃ! 見よ、この可愛い曲線に顔。分かったら2度と間違える出ないぞ!」……んなもん分かるわけないですよ!』



ヤマトが切れた!

ヤマト様がご乱心だ!

落ち着いてくださいヤマト様!

いいぞ、面白くなってきたw



「いいねいいね、盛り上がってきたよ! さぁ、リスナーのみんなももっと盛り上がれ!」


母さんの掛け声でコメント欄は一気に盛り上がりを見せる。


そうだよ。今は最下位でもいい。

最後に負けなければ。



この時は何も知らなかった。この後、先ほどとは比べ物にならない大波乱が起きることを。


読んでくださりありがとうございます。

感想、評価の方していだだけると幸いです。

次作もぜひ呼んでください。

感想はなんでも構いません!

いい作品であれば褒めて頂き、

悪ければ意見を書いて頂いて構いません。

あまり好きではありませんが、ストレスを感想としてぶつけていただいても構いません。

その中には今後に繋がる感想があるかもしれませんしね!


そして、それらは作者の力になりますので、是非よろしくお願いします!

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