バカ×6!
フヨウ 『えっ、自分たちの回答に対しての意見ってこれで終わりっす!?』
福良萩 『えーっと、ラビーさんの答えはある程度予想できたので……、まさかフヨウ君がそう答えるとは思いませんでしたけど……』
ラビー 『……また私何もしてないのに被弾してな~い?』
ドラゴン『ふっ、どんぐりの背比べだな!』
リュー 『いや、ドラゴン先輩。それ意味全く違いますよ……』
バカがたくさん集まるとカオスとかしてしまう。
今この場の空気はそれをまさに体現していた。
パポピ 『あちらにいる方々はほっといて、皆さん。チームメイトと話し合って答えを決めてくださいね。ヤマト君はなんと書いたでしょうか? これはヤマト君と親交の深いハリンさんのいる『黒白』と、親衛隊であるゾーナさんのいる『ショタコン同盟』が有利でしょうか? 逆に先ほどまで親衛隊のキラリさんのいた『乙女の花園』は厳しい状況になったか?』
ハリン 『いやいや、ヤマトの考えてることなんていくら親交深くてもわかるわけねぇよ。あいつの頭の中は常人じゃ理解不能だぜぇ』
ハリンの言葉に対し、スタジオにいたライバーは妙に納得してしまう。
今日この場にいる全員がすでにヤマトに振り回されてしまっている。
いや、スタジオだけでなく、視聴者全員も振り回されていた。
誰にも解読できないパポピ語をその日のうちに解読させてしまい、辛さ耐久では持ち前の演技力で回答者たちを不正解と言う沼に漬からせた。
パポピ 『と、とりあえず頑張ってください!』
パポピは既に応援することしかできなくなっていた。
おそらく自分が回答者側だったらすでに諦めている、それを理解しているからこそもう何も言わない。
話し合いが終わり全チームの回答が出そろう。
パポピ 『では、全チーム回答が出そろったので、早速見ていきましょう。オープン!』
全チームの回答が机の前のモニターにさらけ出される。
アダルティック 【鳴かぬなら (鳴いて見せよう) ホトトギス】
黒白 【鳴かぬなら (美味しく食べよう) ホトトギス】
乙女の花園 【鳴かぬなら (しつけをしよう) ホトトギス】
ショタコン同盟 【鳴かぬなら (知らんぷりしよう) ホトトギス】
イケオジクラブ 【鳴かぬなら (焼き鳥にしよう) ホトトギス】
リトルボーイズ 【鳴かぬなら (ペットで買おう) ホトトギス】
パポピ 『あー、全チームの回答がばらけましたけど、ほとんどのチームが元の句に一切触れてません』
ヤマト 『……気持ちはわかりますけどなんかひどいですね。これでも歴史は得意分野なのに!』
パポピ 『とのことですが、この回答になった理由を……一番近いと思える『アダルティック』さん。お願いします!』
光莉 『ヤマトは歴史が得意って言ってたけど、頭が悪いって言うのを聞いてもしかしたら【鳴くまで待とう】を違う風に書いたんじゃないかなと思ったんだよね』
パポピ 『なるほど。では食欲に全部りしている『黒白』さんはどうしてそういう理由になったんですか?』
ハリン 『あー、さっきの移動時間中にお寿司をたくさん食べてたって聞いたから、頭の中に食うことしかないんじゃないかなぁ? と思って』
ヤマト 『流石に生きたホトトギスは食べませんよ!!』
パポピ 『あ、文句は回答にじゃないんですね……。それでは、ヤマト君の回答をさらけ出したいと思います! 答えは、こちら!』
【神無月ヤマト 『鳴かぬなら (テレビに出よう) ホトトギス』】
なぜそうなった、どうしたらテレビになるんだ、という回答にヤマト以外誰も口を開こうとはしない。
何故なら、皆の心はただ一つ。
ドラゴン『いや、この時代にテレビはねぇよ!!』
ヤマト 『……え』
ドラゴンの言葉に皆頷いてしまう。
まさかの安土桃山時代にはなかったテレビの登場。
誰もこんな回答予想できない。
ドラゴン『逆になんで【テレビに出よう】だと思ったんだよ!』
ヤマト 『え、この句ってその人物の性格を表してるんですけど、僕の中で秀吉くんはとにかく目立ちたがり屋な性格と思ったんですよ。信長さん亡き後その地位をついだので。そんなことできるのは目立ちたがり屋の陽キャしかいませんよ! だから【テレビに出よう】なんです』
めぐる 『思ったよりもちゃんと考えてた! しかも君やさんって、友達なの!? あと説明長いよ!』
更に斜め上の回答に突っ込まずにはいられないめぐるだった。
パポピ 『えー、何はどうあれ正解チームは0と言うことでポイントは入りません』
フータ 『このコーナーでポイントはいるのかな?』
パポピ 『福良萩さん、次お願いします!』
福良萩 『はーい。ただいまこちらではヤマト君の回答を笑ったラビーとフヨウがキラリとリューティーに説教されていますが次の問題に移りたいと思います。次の問題はこれです!』
【江戸幕府五代目将軍徳川綱吉が出した法令は何でしょう】
福良萩 『こちらの問題正解者は2人で一人は神無月ヤマトくん。もう一人は兎ヶ原ラビーさんとなっています』
まさかの正解者にヤマト様親衛隊以外の視聴者は驚きを隠せなかった。
それも仕方ない。
先ほどまで馬鹿な回答をしていたヤマトと、エロ回答しかしないはずのラビーが正解しているのだから。
光莉 『おいおい、ヤマトとラビー。いったいどんないかさましたんだ?』
ミラン 『二人とも、責めないので答えてください』
ラビー 『二人ともひどくな~い? 私たち一生懸命頑張ったのに~。ねー、ヤマト君!』
ヤマト 『いや、流石にラビー様も正解しているなんて驚きを隠せませんでした……』
ラビー 『ひっど~い!』
福良萩 『いや、本当にひどいのは次の回答者たちだからな。因みにキラリ、リューティー、ドラゴンは同じ答えでした。それがこちら!』
【鬼頭キラリ 『生涯憐みの刑』】
【リューティー 『生涯憐みの刑』】
【骨筋ドラゴン 『生涯憐みの刑』】
福良萩 『バカなの?』
キラリ 『いや、違います! 本当は生類憐みの令って書こうとしたんです!』
リュー 『僕もです! ちょっと間違えちゃっただけで……』
ドラゴン『俺は普通に間違えたな。マジで【生涯憐みの刑】だと思ってた』
ヤマト 『ドラゴン様、潔く間違いを認める姿、かっこいいです!』
キラリ 『って言うのは嘘で、私も普通に間違えちゃいました』
リュー 『僕も普通に間違えましたね。【生類憐みの令】? それって食えるんですか?』
掌返しは早くて草
2人の行動に笑えるんだけどwww
完全にヤマトに絶対的忠誠心を持ってるやん
ごろろっくがヤマト色に染められて行ってしまう!
もうヤマト、ごろろっくに入れよ……
キラリとリューティーの明らかな態度にコメントは大盛り上がりを見せる。
ミラン 『お二人とも、見苦しいです』
めぐる 『こんなのがチームメイトだなんて、恥ずかしい!!』
ミネルバ『【生涯憐みの刑】は流石にないでしょ。どんな刑罰なの』
フータ 『ドラゴンはもう少し間違えたことに反省しないとね』
ヒタギ 『……フヨウも【生涯憐みの刑】って書きそうだったのに、違うんだ』
フヨウ 『いや、自分はこんなバカみたいなミスしないっすよ!』
フヨウは無自覚に【生涯憐みの刑】と書いた三人に口撃した。
キラリ 『……これって後輩に喧嘩売られてます? 私は全然買いますよ』
リュー 『今度先輩の威厳ってやつを見せた方がいいかもね。この頭すっからかん後輩に』
ドラゴン『大体お前も間違えてるじゃん。俺らのこと馬鹿って言えんの? ばーかばーか!』
後輩に言われて何もしない三人ではなかった。
当然煽られたら煽り返す。
ただ、それは傍から見ればどこからどう見ても子供の喧嘩にしか見えなかった。
福良萩 『はい。僕からしたらこの場にいるライバーさんは全員馬鹿ですよ。ではここで問題です。フヨウはいったい何と答えたでしょうか! この問題、あまりにも難しいためなんと、完答で15点! 近ければ10点入ります!』
フヨウ 『おお! 自分すげぇっす!』
【生類憐みの令】という答えを書けばいいものなのに、点数が高くなっていることに対し、答えを知らない者は皆、こいつはいったい何を書いたんだ、という思いになった。
スタジオの12人はそれぞれのチームで話し合いながら、フヨウの答えを決めていく。
パポピ 『はい、全チーム答えを書き終えたみたいなので、早速見ていきましょう。オープン!!』
アダルティック 【徳川家康】
黒白 【フヨウ様絶対忠誠令】
乙女の花園 【ショタコン保護法】
ショタコン同盟 【知らん!】
イケオジクラブ 【みんな仲良くね!】
リトルボーイズ 【 】
パポピ 『これは想定外の答えがいくつもあります! 早速聞いてみましょう。『アダルティック』さんはどうしてそのような答えになったんですか?』
イー 『は、はい! じ、実はこの問題の前が【江戸幕府を開いたのは誰でしょう】みたいな問題で、答えが【徳川家康】なので、枠を1つ間違えて描いたんじゃないかと……』
はるか 『……なんだかわかるかも』
フヨウならやりそう……
フヨウなら間違いなくやるな
ファンとして否定したい気持ちもあるけど、そうあってほしい気持ちもあるのがつらい!
流石のヤマト様でもそんなのないぞ!?
その説明にライバーだけでなくごろろっくの視聴者もが納得してしまった。
パポピ 『なるほど。では同じチームの『ショタコン同盟』さん』
ゾーナ 『確かにイーヴァンの言うこともわかるけど、フヨウのことだからね。答えがわからなかったらとりあえず【知らん!】って書きそうなんだよね』
平八郎 『あー、昨日フヨウのやつ高校時代にそれをやったことがあるって飲みながら言ってたな』
【知らん!】と言う答えにも納得してしまうライバーと視聴者たち。
パポピ 『では最後に何も書いてない『リトルボーイズ』さん。これはいったいどう意味なんでしょうか?』
リオン 『はい。多分フヨウ君のことだから分からなかったら何も書かない。もしくはこの問題を見てないんじゃないかなと思ってるんです。僕たち歴史以外にもいくつも問題やったんですけど、歴史のページって最後らへんで集中力が切れてしまいそうになったんですよ。なので、フヨウ君は集中力が切れて最後までやらなかったんじゃないかな? と思い何も書きませんでした』
この意見に対してもライバーだけでなく視聴者たちも納得した。
「フヨウなら大いにありうる」と。
当然この答えに納得いっていないのは不要だったが、彼自身どんな答えを書いたか覚えていなかったため、反論できない。
何より、今出た回答のどれもを自分がするという自覚があったため、反論する気にもなれなかった。
福良萩 『ではさっそく、フヨウの答えをさらしていきたいと思います! こちらです!』
ついにフヨウの答えが明かされる。
気になるその答えとは!?
【小鳥遊フヨウ 『大化の改新』】
ドラゴン『……は?』
リュー 『え、645年?』
福良萩 『えー、なんと5問目の問題を15問目の枠に書いてしまっていました』
まさかの回答とその理由にコメント欄では『?』や『www』などと言った言葉ではない文字が飛び交った。
パポピ 『残念ながらこの問題も正解者いません!!』
光莉 『分かるか!? ズレるにもほどがあるだろ!』
ミネルバ『無理無理無理無理、分かるわけない!』
ゾーナ 『……同じチームとして恥ずかしいという言葉しか出ないんだけど』
フータ 『これ、ごろろっく勉強会とか開いた方が需要在るんじゃない?』
平八郎 『こんなときに新しい企画かよ。……面白そうだけど』
福良萩 『えー、まさかの結果に珍しくフヨウが意気消沈してしまっていますが、これで歴史は終わり、次は数学です! ここでもひどい答えが出ますので、配信はそのままでお願いします!』




