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14.二つ名




 王都に入る前に馬車を片付けようと思っていたのに、エリアスさん達と知り合ったことで、予定が狂ってしまった。

 大きな街ということで、中に入るのに行列が出来ていたけれど、後ろに盗賊満載の荷台がついていることもあって、私の馬車は物凄く注目されていた。

 異様だったからか、門から鎧を身につけた騎士が二人やってくる。

 使いっ走りなのか二人ともまだ若くて、騎士としては駆け出しといった雰囲気だ。



「後ろの荷台はなんだ」



 騒ぎになっているから出て来てみたら、荷台に十数人の人が捕縛されたまま乗せられていたからか、騎士が威圧的だ。



「街道で商人を襲っていた盗賊だ。襲われていた商人の馬車は、俺達の後ろにつけている」



 ルーファスさんが説明すると、一人が確認のために後ろに走っていった。

 動きは機敏だし、駆け出しに見えたけど、それなりに優秀な騎士なのかもしれない。



「確認が取れました。オルコット商会の馬車を襲った盗賊で間違いないそうです」



 すぐに戻ってきた騎士からオルコット商会と聞いて、待っていた騎士は自分の手には負えないと判断したのだろう。

 もう一人の騎士を待たせて、今度は自分が門まで走っていった。



「街に入る前に、身分証明になるものを何か見せてもらえますか?」



 礼儀正しく身分証の提示を求められて、ルーファスさんがギルドカードを取り出したので、私も自分のギルドカードを差し出した。



「Aランクの白虎の獣人で、ルーファス……。あ! もしかして、あなたが白銀のルーファスですか?」



 ルーファスさんのギルドカードを見た騎士が、憧れの人を見るように目を輝かせて問いかけている。

 ルーファスさんって、二つ名もちなのか。

 ライトノベルとかでも出てくるけど、有名な冒険者ってことだよね。



「その二つ名はあまり好きではない」



 照れているというわけでもなく、ルーファスさんがいつも通り素っ気無い。

 誤解されないかとハラハラとしたけれど、騎士は気にした様子もなかったのでホッとした。



「それでは、ルーファス様と呼ばせてください。あの大災害の折、私の父はローランド様と討伐に参加していました。ルーファス様は命の恩人だと、幼い頃から何度も聞かされております。ローランド様や私の父だけでなく、たくさんの人が救われました。感謝いたします」



 心からの感謝を伝えるように、騎士さんが頭を下げる。

 大災害というのが何かわからないけれど、その時にルーファスさんが活躍したのは理解できた。

 やっぱりルーファスさんは凄い人なんだなぁって、思わず尊敬の眼差しを向けると、それに気づいたルーファスさんが照れたように目をそらした。

 しっぽがそわそわと落ち着かないように揺れてて可愛い。



「俺は冒険者として参加して、戦っただけだ。生き残ったものは運がよかったのだろう」



 何を討伐したんだろう?

 後で聞いたら教えてくれるかな?

 ギルドカードを返してもらったので、白兎にしまいこんだら、騎士に何だか微笑ましげに見られてしまった。

 子供が大事なものをしまってるみたいに見えたのかなぁ。

 

 たいして待つこともなく数人の騎士団の人がやってきて、並んでいる列とは別に街に入れてもらえることになった。

 盗賊を乗せた馬車は目立つので、騎士団専用の門を使わせてもらえるらしい。

 代わりに、街の奥、騎士団の詰所がある場所まで盗賊たちを運ぶことになったけど、馬車を走らせるだけなので問題はない。

 エリアスさん達は、別の場所で事情聴取されるようで、ここで別行動になった。



「ユキ、今夜はこの街に泊まるから、明日は少し買い物に行くか? この街は織物が名産で、珍しい布もある。王都で服を仕立てるときに、布を持ち込むこともできるから、気に入ったものがあったら手に入れておこう」



 最初の村以来、途中の村や町には立ち寄っていなかったから、ルーファスさんが気を遣ってくれたみたいだ。

 ここは大きな街だから、少しでも見て回れるようにと考えてくれたのだろう。

 織物と聞いて、服もだけど、馬車の中のソファに貼り付ける布も欲しくなった。

 ソファといっても木製のベンチに近いので、クッション材と布で座り心地がよくなるように改造できないかと思っていた。

 そうすれば寝心地も今よりずっとよくなるはずだ。

 他にもシーツとか、肌触りが良さそうなものがあったら手に入れたい。

 下着とかキャミソールとか、自分で作ってみるのもいいかもしれない。



「買い物には行きたいけど、エリアスさん達は? 王都まで護衛する約束だから、買い物の時間があるかな?」



 この街での取引を急いで終わらせて、明日には王都に向かうって言っていたから、買い物の時間は取れないかもしれない。

 護衛だった冒険者も捕まえないといけないだろうし、あまりのんびりはできないんじゃないかなぁ。

 知らない街をルーファスさんと見て回るのは楽しそうだから、少しでも時間があったらいいんだけど。



「それは心配いらない。多分、護衛をしていたパーティは、今、この街にいる可能性が高い。王都に向かうなら必ず立ち寄る街だし、徒歩でここから次の村に行くのは少し遠いからな。俺達が現場に辿り着いた時、護衛は立ち去った後だったから、まさかエリアス達が助かっているとは思わず、油断しているだろう。街への道中にもそれらしき姿はなかったから、俺達よりも早くこの街に入っているはずだ。この街で捕まえられれば、王都まで急ぐ理由はなくなる」



 ルーファスさんは、この街にいるって確信があるみたいだ。

 話しているうちに、騎士団の詰所らしい大きな建物に辿り着いた。

 横に広がった建物で、領主の館などがある重要区画を守る壁と詰所が一体化しているようだ。

 牢の入り口に一番近い場所に馬車をとめると、騎士たちが荷台から盗賊を下ろしていく。

 全員数珠繋ぎに繋いであるので、逃げるに逃げられず、盗賊たちは観念したように歩いていった。

 みんな怪我をしているようだけど、結局、誰一人として死んでいないし、重傷も負っていない。

 多勢に無勢だったのに、ルーファスさんはかなり手加減して倒したみたいだ。

 それだけ実力差があったということなのだろう。



「ユキ。荷台は俺のアイテムバッグにも入るか?」



 こっそりとルーファスさんに尋ねられて、頷くだけで返事を返す。

 あの荷台はゲーム内では未使用だったから、所有権のようなものは発生していない。

 私が白兎に収納すると目立つから、ルーファスさんが自分のアイテムバッグに入れてくれるのだろう。

 馬車に荷台をつけたままだと、街中では邪魔だし目立つから、片付けられるなら片付けた方がいい。

 ルーファスさんは御者台から降りて、荷台を片付けにいった。

 詰所の騎士さん達にしきりに話しかけられているみたいだけど、ルーファスさんの声は聞こえないから、多分、素っ気無い返事をしているんだろうな。


 御者台に座ったままルーファスさんを待っていたら、いかにも身分の高い貴公子といった雰囲気の人を先頭に、煌びやかな集団が馬でやってきた。

 かなり急いでいるみたいで、馬から飛び降りるとすぐにルーファスさんに駆け寄る。



「ルーファス! 逃げるな!」



 駆け寄ってくる人をスルーして、ルーファスさんはこっちに歩いてくる。

 逃げられると思ったみたいで、必死に追いかけてくるのは、30半ばくらいのいかにも貴族といった雰囲気の人だった。

 育ちの良さが滲み出てる物腰と、綺麗に整えられた身形が、私がこの世界に来てから見た誰よりも高貴な人だと教えてくれる。

 


「次期公爵が、一介の冒険者に何の用だ」



 次期公爵って、この領地の領主様の息子ってことかな?

 貴族が相手でも、ルーファスさんの態度は変わらないらしい。

 御付きの人とかいるけど、怒ったりしないのかな?と、心配になって様子を伺うけど、いつもの事なのか誰も気にした様子がない。

 不敬罪に問われるとか、なさそうでよかった。



「ルーファスは、我が弟の命の恩人だ。大体ドラゴンスレイヤーを一介の冒険者などとは謙遜しすぎだろう」



 素っ気無いルーファスさんに食らいつくように、貴族の人が言い募る。

 ドラゴンスレイヤーってことは、ルーファスさんは竜を倒した事があるのか。

 ゲームの中にもドラゴンはいて、イベント用のボスだった。

 たくさんのプレイヤーが集まって、一斉に攻撃しても討伐に時間が掛かるボスだったから、同じ強さのドラゴンがいるのなら、この世界の人が倒すのは大変なんじゃないだろうか。

 でもドラゴンにはペットに出来る可愛いドラゴンもいて、ゲーム内では人気が高かった。

 マンゴーみたいな色で果物が主食のフルーツドラゴンや、淡いピンク色で花が主食のフラワードラゴンはレアモンスターで、調教スキルを持った人がペットとして捕獲したドラゴンは、高値で取引されていた。

 一緒に戦ってくれるし可愛いから、私も欲しかったけれど、滅多に売りに出す人がいなかった上に、とっても高かったので、手に入れることができなかった。



「一人で倒したわけじゃない。が、まぁいい。ローランドに頼もうかと思っていたが、次期殿でもいい。王宮図書館に入りたいんだが、紹介状を書いてもらえないか?」



 ローランドという名前は、さっき、門のところでも聞いた。 

 この人は、そのローランドさんのお兄さんってことなのかな?

 


「図書館!? ルーファスが行くのか? 紹介状を書くのはいいが、目的は何だ? 前に書物に囲まれていると眠くなると言っていた事があっただろう? 王宮図書館は昼寝には向かないぞ?」



 普段、ルーファスさんは読書とは無縁らしい。

 真顔で忠告してるのがおかしくて、思わず笑ってしまった。

 笑い声で私がいることに気づいたようで、驚いたように目を見開いて、まじまじと見られる。

 ルーファスさんがそれに気づいて、私を隠すように御者台に飛び乗った。



「見るな、減る」



 ルーファスさんが背中に私を隠すと、絶句して言葉にならないといった様子で、次期公爵がルーファスさんを指差した。



「お、お前っ! いつの間に宗旨替えした!? そのような幼子に手を出すなど、いくらなんでも犯罪だろうっ」



 何だかとんでもない誤解をしているようで、ルーファスさんが責められてる。

 ルーファスさんの耳が、うるさいというようにぺたっと伏せられた。

 その上、顔を顰めて溜息をついてる。



「人を変態にするな。それに、ユキは17歳だ。本来の姿と違う姿に変えられてしまったから、元に戻す方法を探している」



 憮然とした表情でルーファスさんが苦情を言うと、ホッと安堵したような気配が周囲からも伝わってきた。

 御付きの人達も、ルーファスさんが変態化したのだと誤解しかけてたらしい。

 天空人だと話すわけにはいかないから、調べものの理由は元の姿を探すためということにしておこうと、事前に話し合っていた。

 この世界に、呪いというのは存在しているらしい。

 ダンジョンの宝箱から出るアイテムが、たまに呪われていることもあると聞いて、そこもゲームと同じなんだなぁと思った。

 呪われたアイテムは光魔法で解呪すれば使えるけれど、私は光魔法を取っていないので、いつもきゅーさんに解呪してもらっていた。

 


「だから王宮図書館か。呪いの類かもしれないが、子供の姿に変えられるなど、御伽噺のようだな。いつまでこの街にいる? 今夜は私の屋敷に泊まっていくのだろう?」



 子供の姿にされたなんて荒唐無稽なルーファスさんの言葉を、まったく疑うこともなく信じる様子から、ルーファスさんに対する信頼が滲み出てる。

 当然のように宿泊を勧められて、ルーファスさんが顔を顰めた。

 堅苦しいのが苦手みたいだ。



「滞在は明日の昼までだ。その後、王都に向かう。これから冒険者ギルドに行かなければならないから、宿泊は街中の宿にする。王都にはしばらく滞在するから、話はそのときだ。社交シーズンには少し早いが、優秀な次期殿なら、早めに仕事を片付けて、王都に来られるだろう?」



 にやりと意地の悪い笑みを浮かべて、ルーファスさんが挑発する。

 次期公爵はぐっと言葉に詰まって、御付きの人達は反対に感謝するようにルーファスさんを見た。

 どうやら仕事を早く片付けてくれるのは、御付きの人にはとてもありがたいことのようだ。



「意地が悪いな、ルーファス。冷たい男は嫌われるぞ? 仕方がないから、紹介状は明日の昼までに門番に預けておく。街を出るときに受け取るといい。代わりに、王都では必ず訪ねてきてくれ。美味い酒を用意して待っている」



 貴族にしては気さくなその人は、豪快に笑いながらルーファスさんをからかった後、今夜は諦めたのか、代わりに王都での約束を取り付けた。

 ルーファスさんも仕方がないといった様子で頷いている。

 この人のこと、そんなに嫌いではないのだろう。

 多分、ぐいぐい押してくるくせに、引き際を心得ているところが気に入ってるんじゃないだろうか。

 


「私はこの公爵領を治めるマスグレイブ家の長子でアーサーという。ルーファスの稀有な表情を引き出すお嬢さん、名前を伺ってもよろしいか?」



 ルーファスさんが隠す私を覗き込むようにして、視線を合わせながら挨拶をされて、自然に笑みが浮かぶ。

 私のような子供に対しても丁寧に接するくらい、この人にとってルーファスさんは大事な人なんだとわかって嬉しくなってしまった。



「初めまして、私はユキと申します。王宮図書館の件では、私のためにお手数をお掛けします」



 挨拶をして軽く会釈をすると、とても優しい笑みを向けられた。

 名前しか名乗らなかったから、貴族ではないと伝わったはずだ。

 だけど、ルーファスさんの連れだからか、まったく見下されたような感じがしない。

 公爵といえば王族に続く身分のはずなのに、平民に対してこういう態度を取れる貴族だから、ルーファスさんは私と話をするのをとめなかったんだろう。



「ユキか。愛らしいな。私のことは気軽に、アーサーお兄様とでも呼んでくれ」



 にこにことご機嫌な様子で言いながら、満足げに何度も頷いている。

 さすがにお兄様と呼ぶのは無理かなって思うけど、言い出し辛い。



「お父様の間違いだろう。ユキの今の見た目なら、下手をするとお祖父様だ」



 ルーファスさんが憎まれ口を叩きながら、呆れたようにため息をついた。

 30半ばくらいに見えるから、さすがにその歳でお祖父さんはないけど、お父さんはあるかも。

 こっちでは成人が早い分、結婚も早そうだし。



「可愛い子にお兄様と呼ばれるのは、男の浪漫だ! うちは悲しいくらい男系なんだ。昔から可愛い妹が欲しくてたまらなかったのに、弟ばかりで飽きた」



 開き直って駄々を捏ねだしたのを見て、おかしくて笑ってしまった。

 男系って、貴族としてはいいことなのだろうけど、潤いはないかもしれない。



「私的な場所だけでいいのなら、アーサーお兄様と呼ばせていただきます。それ以外の場所ではアーサー様でお願いします」



 滅多に逢う事もない人だから、呼び方一つで喜んでもらえるのならと思って、そう返事をすると、アーサーさんは目を輝かせて喜んでくれる。

 割り切って、アーサーさんと逢う時は、貴族のお嬢様ごっこをしてるつもりで頑張ってみよう。



「愛らしいだけではなく、素直なのだな。王都ではまた顔を合わせることもあるだろう、その時は、お兄様の相手もしておくれ。それから、ルーファスは見た目は怖くても、情の篤い男だ。よろしく頼むよ」



 アーサーさんの言葉で、アーサーさんが兄と呼ばれたいのは、本当はルーファスさんなんじゃないかなって思った。

 今まで、二人の間にどんな経緯があったのかは知らないけれど、多分、アーサーさんはルーファスさんのことを弟のように思っているんだろう。

 種族も身分差も関係なく、ルーファスさんを大切に思っているのがわかって、アーサーさんに対する親近感が沸く。

 でも同時に、こんな風にルーファスさんを思ってくれる人もいるのに、ルーファスさんからは歩み寄ろうとしないのを不思議に思った。

 アーサーさんの言う通り、ルーファスさんは情に篤い人だ。

 ルーファスさん次第で、もっと親密な付き合いができそうなのに、ルーファスさんは壁を作ってるように見える。

 もしかしたら、相手が貴族だからなのかな?

 獣族であるルーファスさんが、身分の高い貴族であるアーサーさんと親しくするのを、よく思わない人もいるのかもしれない。

 まだ、知り合って日が浅いから仕方がないけれど、私はルーファスさんのことを何も知らないんだなぁって感じた。



「予定があるからもう行く」



 素っ気無く言って、ルーファスさんが馬車を走らせる。

 アーサーさんは名残惜しそうにしながらも手を振ってくれたので、笑顔で手を降り返した。



「ルーファスさん、これから王都まで逢いに行くのって、ローランドさん?」



 馬車が騎士団の詰所を出てから聞いてみると、前を向いたままルーファスさんが頷いた。



「アーサーの弟のローランドに逢いに行く。グレンの実はローランドの好物なんだ。グレンの実を手に入れようと妖精の森に入って、ユキを見つけた」



 ローランドさんの話をするルーファスさんの顔が、ちょっとだけ優しい感じになってる。

 わざわざ妖精の森に入ってまで好物を手に入れるくらいだから、それだけ大事にしてる相手なんだろうなぁ。



「じゃあ、私、ローランドさんに感謝しなきゃ。ローランドさんがグレンの実を好きなおかげで、ルーファスさんと出逢えたんだから。あの時、ルーファスさんと出逢えなかったら、私はまだ森の中を一人で彷徨ってたかもしれない」



 一人きりであの森を抜けられる自信はない。

 例えアイテムボックスがあったとしても、酷く心細い思いをして、きっと心身ともにぼろぼろになっていたと思う。

 ルーファスさんと出逢えてよかったって、改めて思ったらくっつきたくなってしまって、ルーファスさんの腕にぎゅっと抱きついた。



「それなら、俺もローランドに感謝しておこう。ユキと出逢えてよかったから」



 私を腕に張り付かせたまま、ルーファスさんが微かな笑みを浮かべる。

 ほんの少し、よく見ていればわかる程度の笑顔が貴重なものだということは、他の人とも接するようになってわかってきた。

 私以外の人と接する時、基本的にルーファスさんは無表情だ。

 声も素っ気無くて、あまり話したくないといった感じがする。


 馬車はゆっくりと舗装された道を走り、冒険者ギルドに向かった。

 ルーファスさんの腕に抱きついたまま甘えていると、しっぽが嬉しそうにゆらゆらと揺れているのに気づいて、それが嬉しくて甘えるように擦り寄ってしまった。




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