ベレアとの決着
「隠しダンジョン! 来い!」
俺が叫ぶと、久々に聞くコアの声が脳内に響いた。
『ルイトさんの声を確認。アシストの提案をします』
俺はニヤリと笑い、コアに叫ぶ。
「アシストを頼む!」
瞬間、世界の動きが鈍くなる。
『アシストを発動しました』
「な、なによ……これ……!」
ベレアは自由が効かない体をどうにか動かそうとしている。
だが無意味だ。このデバフは俺と仲間以外、全員に付与される。
世界すらも巻き込んで、時の流れを遅くする。
だが、それだけじゃあない。
物は試しだ。
「隠しダンジョン! 俺に力を貸してくれ!」
隠しダンジョンは神にも匹敵する力だと思っている。
相手が神の力を使ってくるのなら、こちらも神の力を使おうじゃないか。
『承諾。ルイトさんにベレアを無力化に必須な属性を付与します』
瞬間、俺の剣が赤く光り輝いた。
「な、なによ……それ……!」
ベレアは驚愕している。
まあそれもそうか。隠しダンジョンの力なんて知らないもんな。俺ですら驚いているんだから。
「これはお前を倒すための剣だ」
俺は剣を構え、一気に加速した。
ベレアとの距離を詰めると、結界魔法が発動される。
しかし、それは俺の攻撃を止めることができない。
結界ごと切り裂くように剣を振り下ろす。
「うおぉぉぉ!!!」
結界は一瞬にして破壊され、今度こそベレアを貫いた。
「でもこれくらい私の治癒能力があれば……」
しかし、ベレアは再度驚愕する。
「あれ……どうして……体の力が……」
剣を引き抜くと、ベレアは崩れ落ちた。
一応確認してみるが、ベレア自体に怪我はしていない。
どうやら隠しダンジョンがいい具合のアシストをしてくれたらしい。
「これでベレアの無力化は完了、だな」
「すごいです! あんなにも強力な力を持ったベレアさんを倒すなんて!」
「さすが。うまい具合に隠しダンジョンを使えるようになったようだね」
俺は2人の声を聞きながら、倒れているベレアを見下ろした。
どうやら気絶しているようで、起き上がる気配はない。
「とりあえず……終わったな……」
俺はため息をつきながら、その場に座り込んだ。
なんとか倒すことができた。
正直なところ、かなり危なかったけどな……。
「まあ、まだ終わっていないけどな」
俺は勇者一行の下へ駆けより、
「皆さん、ここは俺たちに任せてください。とにかく、生き残ることを優先で」
「……分かった。君なら信用できる気がする。勇者として不甲斐ないけど、言う通り任せることにするよ」
「お願いします」
「頼んだわ」
さて、と。
責任重大だな。
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