表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/60

夢は俺たちの手のひらに

「カイト様! お疲れ様です!」

「お疲れ。それじゃあ、通してもらうよ」


 どうやら、リイドとベレアは訓練施設にて保護されているらしい。

 以前、カイトさんと戦ったことを思い出しながら中へと入る。


「……ルイト。お前、生きていたんだな」

「ずっと会いたかったわ。それに、ナナ王女さんにも」


 二人は椅子に座って待っていたようだ。

 俺を見るなり立ち上がり、詰め寄ってくる。


 そして、思い切り胸ぐらを掴んできた。

 カイトさんは、事情を察してか何もしない。ただ様子を窺っているようだ。


 そう。これは俺と勇者たちの物語なんだ。


「クソ雑魚が調子に乗るなよ? お前のせいでこっちはめちゃくちゃなんだよ。さっさと王国に戻るぞ」

「そうよ。あなたのせいで、私たち勇者の称号は剥奪されそうなの。この意味が分かるわよね」


 俺のせいでめちゃくちゃ? 勇者の称号が剥奪されそう?


「なんだよそれ。俺を追放……見殺しにして、それで今更戻れだって? あまりにも都合がよすぎないか?」


 もう、俺はこいつらとは関係ない。

 ナナだってそうだ。ずっと夢だった『世界を見ること』を拒絶され、幽閉されてきた。


 それは俺も同じ。

 夢なんて叶えることができず、挙げ句の果てには見殺し。


 最終的には助かったけど、それは運がよかっただけ。

 こいつらは俺を道具として、コマとして扱ってきた。


「俺は――絶対に戻らない。ナナもだ」


 すう、と息を吸い込み。


「俺たちには夢がある!」


 リイドを振り払い、俺は叫んだ。

 心の底から溢れんばかりの思いを。


「つっ……! お前、舐め腐ってんな。仕方ない。剣を引き抜けよ」


 そう言って、リイドは真剣を引き抜く。

 おいおい……まさか、ここで本気の勝負をやろうってのか?


 カイトさんを一瞥する。


「いいよ。僕は君の夢を応援するだけだから」


 カイトさん……ありがとう。

 俺は、ここでやるよ。


「剣士同士、正々堂々勝負しようじゃないか! 俺の夢を、止めてみろ!」


 剣を引き抜き、俺たちは相対する。

 まさか、リイドと戦うことになるとは思わなかった。


 でも、これは運命で決まっていたのかもしれない。

 俺が隠しダンジョンに出会って、夢を叶えるって決めた瞬間に。


「行くぞ低レベルの荷物持ちが。こっちはレベル253。更に強くなった僕に勝てるわけがないだろ!」


 そう言って、リイドが思い切り剣を振るってきた。

 隠しダンジョンと出会う前には絶対に避けられなかった攻撃。


 でも――。


「なっ!?」


 俺は軽く受け止めた。

 剣同士がぶつかり、大きく音を立てる。


「俺は……成長したんだ!」


 思い切り振り払い、リイドを吹き飛ばす。

 壁に激突し、バタンと地面に突っ伏した。


「な、なんだ。今の力……僕の方が絶対にレベルが高いはずなのに――」

「リイド……おかしいわ。絶対におかしい! ど、どうして……ありえないわ」


 ベレアが《鑑定》魔法を発動していた。

 相手の能力値を見ることができる魔である。


「見てよ……これ。あいつのレベル――10322って!」

「レベルが10000越え? ありえない。僕にもステータスを――」


 リイドが覗き込んだ瞬間、言葉を失っていた。

 口を開き、俺を涙目で見る。


「ど、どうしてレベルが10000もあるんだよぉぉぉ!!」


 リイドは叫び、剣を俺の方に放り投げてきた。

 俺はそれを掴み、リイドに投げかえす。


「夢を叶えるために、頑張ってきたんだ。俺は昔とは違う」


 リイドは剣を再度握り、俺を睨みつける。

 構える……のかと思ったら違った。


「どうしてなんだよ! クソ! クソ! クソ! 僕の方が上なはずなのに! どうしてどうして!」


 剣を乱雑に振り回しながら暴れる。

 俺はすべて受け止め、周りに被害が出ないよう配慮した。


「どうしてどうして……!! ベレア! こいつに特大の魔法をぶつけろ! 国王の命令なんてどうでもいい! こいつらを消し去れ!」


「そうね……やりたくないけど。私たちは必死なの。あなたを殺して、ナナ王女を連れ戻したらなにもかも終わる。自分たちの

方がルイトより貴重な人材と思わせたら成功だから。だから、ごめんね?」


 ベレアが魔法を発動しようとした瞬間のことだ。


「やめてください!」


 ナナが俺の前に立った。

 ベレアはすでに詠唱を終えている……!


 不味い!


 急ぎでナナを守ろうとした瞬間、世界が止まった。

 アイラがこちらに歩いてきて、笑みを浮かべる。


「お疲れ、ルイト。隠しダンジョンからの許可が下りたわ」

「許可……?」


「彼らを強制送還するの」


 そう言って、世界が再度動き始めた。


『リイド、ベレアの二名をアルバ王国宮廷に強制送還致します』


 隠しダンジョンのコアが声を発したかと思うと、リイドたちの姿が薄れていく。

 魔法も強制的に解除されていた。


「おい……待て! 僕たち、ここまで来たのに戻るのかよ! クソが!」

「なんでよ! あんな低レベルにどうして!」


 二人が俺の方に向かって走り、剣と拳を振り下ろそうとした瞬間に目の前から消えた。

 ……終わった、のか。


「やった……。やった!」

「ルイト様! これで私たちの夢は誰にも邪魔されません!」

「お疲れ、ルイト」


 二人がハイタッチをしてきた。

 俺もそれに答える。


 なんだか急に体の力が抜けてきた。

 これで彼らに追われる不安が解消されたと思うと……。


「いや、お見事。まさか君が転移魔法を使うことができるなんてね」

「転移魔法……あ、はい。実はそうですね……!」


 さすがに隠しダンジョンが……なんては言えないよな。


「ともあれお疲れ。君は、夢を勝ち取る方向に進んだんだね」

「……はい!」


 俺たちはこれで、夢を叶える第一歩を間違いなく踏みしめた。

 小さな一歩だと言う人もいるかもしれないけど、俺たちにとっては偉大なる一歩だ。


「アイラ、ナナ。これからも三人で世界を見よう!」

「もちろんです!」

「いえあ!」


 間違いなく、夢は今――俺たちの手のひらの中にある。

直接ざまぁになります!さて、主人公たちは夢への一歩を間違いなく踏みしめました!今後も旅を続けていくのでお楽しみに!



【読者の皆様へ本当に大切なお願い】


少しでも、


面白い!


続きが読みたい!


執筆頑張れ!


と思ってくださった方は【広告下の☆☆☆☆☆をタップして★★★★★に染めていただけると嬉しいです!!】


やり方が分からないって方は、下までスクロールしていただけると案内しておりますのでそちらを参考にしていただければなと思います!



ランキングを維持するには約300pt。人数にして30名の皆様の力が必要です。


どうか、応援のほどよろしくお願いいたします。


それでは、また明日会えることを祈っております!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ