君は僕のヒーローだ!
「嘘……だろ? お前、本当に人間に戻ったのか……?」
「カイト……ごめん、俺が油断したばっかりに……」
「いいんだ! 全然いいよそれくらい! 今は……今は生きて帰れたことを喜ぼう!」
カイトは帰ってきた親友に抱きついて、涙を流した。
彼のような隊長クラスが人前で泣くのなんて初めてだったのだろう。
「た、隊長……」
「奇跡だ……」
「こんなことって……隊長は諦めていたのに……」
周りの軍人はそんなことを言いながらも、二人を見守っていた。
よかった。俺は……救えたのか。
「僕こそごめんな……僕、お前のことを殺そうとしていたんだ」
「いいんだ。俺は確かに魔族になってたんだろ? 殺されても仕方がない立場だったんだ」
「俺たちは少し邪魔かもな」
「外でしばらく待っていますか」
「そうだねー」
俺たちは外に出て、ふうと息を吐く。
さて、少し整理をしよう。
神を崇める集団はナナを狙っていて、間違いなく俺が行く先々で何かを起こしている。
理由は不明だが……アルバ王国と何か関係があるだろう。
なんせ、アルバ王国は世界一の王国と呼ばれている。
かなり繁栄していて、人口も集中している。
そこに何かやろうとしているのは間違いないのだが……。
「難しい顔をしてしますね」
「ああ。ちょっと、不安なことがあってな」
「困った時は隠しダンジョンだよー。ひたすらレベリングしてたら解決するー」
「アイラ……お前は少し脳筋すぎる」
なんて会話をしていたら、カイトさんが顔を覗かせた。
俺たちの方を見るなり、こちらに駆け寄ってくる。
「今回は本当にありがとう。まさか君がこれほどの人物だとは思っていなかったよ」
「いえいえ。たまたまですよ」
「たまたまでも、それは君の運だ。運も実力のうち。不可能だったことを可能にしたんだよ。誇ってもいいことさ」
そう言って、カイトさんは手を差し出す。
「少なくとも、君は二人を救ったよ。僕と、僕の親友を」
「俺が……救ったですか」
なんというか、不思議な気分だ。
今まで人助けはしてきたが、ここまではっきりと言われたのは初めてかもしれない。
俺は、二人の人間を救った。
誰かの人生を変えた……のか。
落ちこぼれだったのに、生きていたら不思議なこともあるもんだ。
勇者だった時には体験できなかった、最高の体験かもしれない。
「改めてありがとう。君は僕のヒーローだ!」
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