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リトバー公国を治めし者からのお願い



 隠しダンジョンから出て、ギルドに向かっている最中のことだ。


「あれ……?」


 なにやら貴族のような人がギルドの方へと向かっているのが見えた。

 何かあったのだろうか。いや、別に特に気にすることでもないか。


 貴族が街を見回ることはよくあることだ。

 俺の領地でもよくあったのだから、小さい国。公国であればなおさらだろう。


 なんてのんびり考えていたのだが、ギルドにつくと貴族が乗っていた馬が入り口前で待機していた。

 あれ……ギルドに用があるなんて珍しいな。


 税金の回収だろうか。それならありえるが……貴族自身が自ら税金を回収しに行くか?

 ともあれ行ってみないと分からないな。


「あれ……あの人どこかで……」

「ナナ、知っているのか?」


「いえ、ちゃんと見たわけではないので……」

「そうか。まあ、入ってみたら分かることだ」


 ギルドの扉を開くと、中はガヤガヤと喧騒に飲まれていた。

 ギルドカウンターには貴族らしき男の人がいて、受付嬢さんが困った表情をしている。


「あ、ルイトさん!」


 ふと、受付嬢さんと目が合うと名前を呼ばれた。

 それと同時に、貴族が俺の方へと視線を向ける。


「君がルイト殿か」


 どうやら貴族様は俺の名前を知っているらしい。

 この国に来て、ほんの数日しか経っていないのに認知されるなんてすごいな。


「はい。そうですが……」


 そう言うと、貴族が頭を下げる。


「私はリトバー公国を治めているアルトミスだ。貴殿の噂は聞いているよ」

「え……!? は、はぁ」


 まさかここを治めている貴族様だったなんて……。

 というか、本当にどうして俺のことを知っているんだ!?


 いや……もしかして、ナナ関連か?

 ありえる。ひとまずは警戒しよう。


「えっと、俺何かやらかしましたか?」

「ああ。盛大にやらかしているよ」


 ええ……マジかよ。

 罪に問われるとなると、この国の刑罰で裁かれるんだよな。


 最悪死刑か……だが、ナナはどうにかなるだろう。

 彼女は王女だし弁明すればいくらでもなる。


 アイラは……魔法の力でどうにかなるはずだ。

 とりあえず神に祈ります。あともう少し旅を続けたかった……。


「君の力を信じて、頼みたいことがあるんだ!」

「へ?」


 アルトミスさんが急に手を握ってきたものだから動揺してしまう。


「ここ最近、アンデッドが屋敷跡に出没していてね……。私の持っている軍事力でどうにかしようとしたのだが、相手はどうやらかなり上位のアンデッドらしいんだ。下手をすれば私の軍隊が壊滅する可能性もあって、近づけない。だから、お願いだ! 代わりにやっつけてはくれないか!」


 どうやら極刑だとかそんなのではなかったらしい。

 ひとまず安心――


「ひとまず注意だけど、追手が来ているよ。君、アルバ王国の元勇者だったんだって? 私がどうにかすることはできないけど、受けてくれるお礼に教えておくよ」


「追手……。分かりました、ありがとうございます」


 多分、リイドたちだろう。

 やはり来るか。


 早めにこの国からも逃げたほうがよさそうだな。


「それじゃ、よろしくね。もし成功したら君が喜ぶような物をあげるよ」

「任せてください。絶対に成功させます」


 そう言うと、アルトミスさんが満足気に笑う。


「これ地図ね。馬は私が用意してあるから、それに乗ってくれ」

「ありがとうございます」


 俺は踵を返し、アイラとナナに言う。


「行くか!」


「「おおー!!」」

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