ただの旅人
「グハハハハハ! 全部俺が狩ったぞ!」
ナナを連れて戻ると、そこには声を張り上げて叫んでいるハンマー男の姿があった。
俺を見るなり指をさし、
「あいつは逃げた! 俺の勝ちだ!」
どうやら俺は逃げた扱いになっているらしい。
まあ別に構わない。俺は仲間の命を優先したまでだ。
無視をして戻っていると、ハンマー男が近づいてくる。
うりうりと肩でどついてきた。
「なんか言う事ないのかよぉ? ああ?」
「あなた……!」
「ナナ、無視だ」
反論しそうになっているナナをせいし、帰還を優先する。
なにせ、ナナはエリクサーで回復しているが精神面までは癒やすことはできない。
こいつに構っている時間はないのだ。
無視をし続けている不満になったのか、
「おい、やっぱお前調子乗ってんなぁ!」
拳を振り上げて思い切り殴ろうとしてきた。
さすがにこれは不味いので、ナナたちを後ろにやって俺が前に出るが――
「馬鹿みたいなことはするな。恥ずかしいぞ」
そこには、一番最初にあった青髪の冒険者がいた。
ハンマー男の腕を握り、怒りを露わにしている。
「り、リーダー!?」
どうやら、ハンマー男のパーティリーダーだったらしい。
ビクビクと震えながら、ハンマー男は青髪を見る。
「迷惑をかけてすまない。こいつが暴走してたのは僕の教育不足なんだ。おい、お前も頭を下げろ」
「……すみませんでした」
「いえいえ。大丈夫です。でも、人を殴らないようには言っておいてください」
「ああ。本当に迷惑をかけた。そしてありがとう。君のおかげで一気に敵の数が減った」
そう言って、辺りを見渡す。
ランドタイガーたちが倒れており、無事討伐は成功したのがうかがえる。
「これも君のおかげだ。ギルドに正式に報告したいのだが、名前を教えてもらってもいいかな?」
「ルイトです。証人になってくれてありがとうございます」
「いいんだ。少しでもお礼がしたいからね。これで報酬も君にたっぷり行くだろう」
「でもいいんですか? そうしちゃうと自分の取り分が……」
聞くと、青髪の男は笑う。
「報酬は本当に実力のある者に行くべきだと考えているからね。少なくとも、君は実力者だ」
「ははは。少し照れますね」
そうして、俺たちはギルドへと馬車に乗って帰る。
ハンマー男は青髪の隣でしょぼんとしていた。
「ところで、君は見かけない顔だね。リトバー公国に移住してきたのかい?」
「いえ。違います」
俺たちは決して移住者ではない。
「ただの旅人ですよ」
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