戦闘終了
ダガーを改めて構え直して体勢を整えた剣使い2人に向き直る。
流石に、一度やったことには警戒してくるか。
あと、意外と体は動いてくれることはわかった。代わりにやっぱり筋力は落ちてる。
つまり、ますます急所狙いしか鎧に勝つ方法がなくなった。
鎧はアイコンタクトでもしているのかお互いに顔を見合わせた後に左右に別れながらあたしの周りをじりじりと回り始めた。
たしかに、それはあたしとしてはやられると面倒くさい動きだ。
気配はなんとなく追えても、背中に目があるわけじゃない。
「ただ、首は警戒されてるわよね……じゃあ、次の穴を狙いましょうかね」
あたしはそう言ってから右側にいた鎧へ距離を詰める。
攻撃を見極めつつ回避して相手の後ろをとったあとに、背中からしがみつく。
体格差もあって相手の体を振り回して落とそうとしてくるけれど、どうにか耐えて動きが止まった瞬間に、あたしは鎧に生まれて仕方ない穴でもある、兜の目元を隠すカバーを無理やり上げてからダガーを突き入れてみる。
「カバーがないタイプじゃなくてよかったわ――って、ちょっと!?」
だが相手もただでは倒れてくれなかった。刺されながらもあたしが引き抜こうとするダガーを掴んでくる。さらに、もうひとりの剣士があたしに向かって剣を振ってきた。
これは回避せざるをえなくて結果的に1人倒せたけど、あたしは武器を失ってしまった。残り1人どうやって倒そう。
さらに言えばあっちのデカブツもいるのに。
「ふんっ!!」
「ちょっと、丸腰相手に容赦ないわね」
「ここまでやって今更何を言う!」
「それはごもっともね……」
拳で殴ったところでダメージはないだろうし、どうしようかと思っていたとき、名案が浮かぶ。
いや、むしろなんで今まで浮かんでなかったのかわからないくらい単純なことだった。
あたしは地面に落ちていたもうひとりの剣士が落とした剣を隙を見て拾い上げてから一気に攻めに転じる。
体はともかく頭は感覚を覚えていて、そこそこの動きはできる。
そしてそのそこそこの動きで敵は倒せた。
「アリアさん大丈夫かしら」
あたしは剣と槍の武器だけ拝借して、もう1つの方の戦場へと走り出した。




