彼氏と一緒に1年間! 下半期
10月
ハロウィンにかこつけて、東雲君と観月先輩がいっぱいお菓子作ったからお裾わけだよ!
というわけでお土産いっぱい貰って帰って来たとこ
「東雲君と先輩の合作ウマー!!」
「美味いのは分かるけどさ……最近櫻肥えた?」(にやりと笑いながら脇腹をつまむ)
「セクハラ!?ってかつまむの!?」
「別にこれくらい、セクハラってほどでもないだろ?」
「いかん、こうしちゃおれん!」(聞いて無い。そしてガタッと立ち上がる)
「えっ!?」
「ぴーすけ、マンションの周り20周!!」
「いや、割と冗談、冗談だから、って今から!?ぴーすけもその気にならない!!」
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しっぽ、ぷるんぷるん。
11月
公園でお散歩。
「さすがに外は寒いねえ」
「11月だからな」
「ぴーすけ、去夜君家に来て1周年おめでとう」
「さんきゅ、な」
「ぴす!」
「そういえばぴーすけ、少しさっぱりした?」
「この前美容室行って来たからな、1周年記念で」
「おお、……またもふもふっぷりに磨きがかかっちまって。……結局ぴーすけって何犬の血が混ざってるんだろうね?」
「先生が言うには、ビションフリーゼってのが入ってるんじゃないかって」
「へえ?あんまり聞いた事無いね、その、ピジョン…って言うの」
「まあな」
「っくしゅ」
「おやぴーすけ君、鼻っ風邪悪化したかい?」
「寒くなるどどうしてもな。だから今回も整えるだけであんまり切って……って、だから袖で拭くなって」
「いやあ、つい」
「ぴっくしゅん!」
「「あ」」
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万年鼻炎持ちは大変。
たまに「こんな大きいのどうやって入ってたの!?」ってくらいの大きさの塊が出て来る事もある。
そしてどうやら誰かが被害にあった模様。
12月
空条主催クリスマスパーティ
今回は去夜君のパートナーとして出席
「大丈夫かなあ」
「大丈夫だって」
「でも今友美独りきりなんだよ?空条先輩は観月先輩と他の人の所に挨拶に行っちゃって、椿先輩も一緒についてっちゃったし」
「いいから前向けって、お客さんの前だろ」
「そ、そうでした。済みません」
目の前には白塔病院関係者役員の娘さん、同年代(派手でキツめ)。
(白樹母他複数による)事前情報では白樹去夜狙いとの事。
「……あなたいつも“こう”なの?」
「いえ、いつもという訳では、……ってあの男、友美の肩になれなれしく手ぇ置いたッ!」
「だーから大丈夫だって。こういう場で上手くあしらう経験積むのも、今回篠原に与えられた課題なんだろ?」
「うー、でもさー、そうは言ってもやっぱり心配なんだよ。私、ちょっと行ってくる」(足を踏み出そうとして捕まる)
「待て待て、今行ったら全部台無しだっつの」
「……いい加減、こちらの事も忘れないで頂きたいのですけど?」
「あ、えっと、すみません。友人が心配なもので、つい」
「ずいぶん、過保護なんですのね」
「……空条相手にする心配は、不足はあれど過ぎる事は無いと思います。とはいえ、目の前にいらっしゃる方に対して多分に失礼でしたね。申し訳ありません、ご容赦ください」(ぺこり)
「……馬鹿にしてらっしゃるの?」
「?」
「こういう時誰に対しても無条件に腰が低いのは良し悪しだよな。櫻、お前この人より立場上だろ?」
「あ、そうか、そういう事か。うっかりしてました」(てへぺ……自重)
「……」
「ったく、こっちも勉強が必要そうだな」
「えー。……ハイ」(おねーさんに睨まれて黙る)
「あ、っと櫻、急いでここ出ないと間に合わないぞ」(時計を確認)
「え!?もうそんな時間!?済みませんがこれで失礼します」(ぺこり)
「ちょっと!?もう、次回はちゃんと挨拶しなさいよ」
「……はい!すみません!」
「何?また女の人誑かしたの?」
「人聞き悪いよ!?」
「ほら、急がないとツリーの点灯間に合わないぞ」
「待ってってば!コンパスの長い人は自重!!」
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白樹母に次いで、今回もまた何故か一目置かれる主人公。
次の年に再会した時にはちゃんと挨拶しました。
そして何故か仲良くなったあげく、上流階級的相談相手に。ぼやき仲間ともいう。
実年齢は向こうの方がちょっとお姉さん。
抜け出したのは『白樹去夜トゥルールート・クリスマスイベント』で行く先の、鳥南市湾岸公園特設クリスマスツリーの点灯を見に行く為。
出席の義理は果たした的な意味でご両親には無許可、というかお義母さんに主人公が後出しで連絡。むしろ空条先輩の方には先に許可とってあった件。
地味に1年越しのイベント消化とあいなりました。
1月
2人と1匹で初詣
「何お願いした?」
「学業成就×3」
「あー……」
「来年は受験だからね」
「結局外部行くんだろ?」
「先生にも勧められたし。そういう去夜君だって」
「まあ、少しでも一緒にいたいって言うかさ」
「学部違うけどね」
「それは言うなって」
「キャンパスは一緒らしいじゃん?良かったね」(ぽん、と肩を叩く)
「救いっちゃー、救いか」(空を見上げる)
「……友美とも離れちゃうんだよね」
「篠原は付属の短大だっけ?」
「そ。空条先輩が何か企んでるらしいんだわ」
「どうせ20で結婚狙いだろ」
「あからさまと言うか、ベタと言うか」
「まあ先輩も、何処に進むにしろ1年は確実に離れ離れだもんな。そう考えれば分からなくもないけど」
「一人の女に必死になる空条先輩か……胸熱」(ぐっ)
「イミワカンネ」
「むー、いいんだもん、どうせ私だけだもん」
「何で拗ねんだよ」
「べーつーにー。ぴーくんおいでー、いっしょにあそぼー」
「ぴす!」
「……んだよ」
ぴーすけを抱えて振り返る櫻。
「今回ね、ちょっと奮発したんだ」
「あ?」
「奮発した分で恋愛成就もお願いしといた!」
わんこの前足を持ってびしっと去夜を指す。
「え、マジで?」
「マジで!!」
「うわ、やばい、どうしよう嬉しい」
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たまには普通に甘くなる事も。
2月
バレンタインデー再び
約束通り友美とチョコレート交換していちゃいちゃいちゃいちゃ。
「いい加減離れろ」(空条先輩切れる1歩手前)
「いやでちゅ!!」(ハグ中)
「もう、櫻ちゃんたら。苦しいよ?」
「そう?なら離れる。友美、どれ食べる?あーんしてあげる」
「やだもう、櫻ちゃんたら。恥ずかしいってば」
「いい加減にしろ」(ガタッ)
「きゃ!?」
「おー、持ってった。お持ち帰りかな?こりゃ」
「ところでカノジョさん。俺のは?」
「さっきあげたよね?」
「……それは皆にあげたのと同じやつだろ?お・れ・の・は?」
「それは、えーと、その……帰ってからで。……てゆーか去年と同じ奴だよ?期待するほどの物じゃ……」
「っし、じゃあ早速帰って一緒に食べようか」
「……なんでそんな真っ白爽やかにドヤ顔するんだろう…?」
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自慢したいからでは?
基本は去年と同じだけど、トッピングは凝ってみた。
本命は本命でも去年より確かに本気度のグレードは上がっている。
3月
ホワイトデー間近。
友美と主人公と去夜の会話。
「もうすぐ1年だね」
「そうだね。なんとか別れずに済んだよ」
「そういう事言うなってば、ったく」
「おっと」
「ねえ、2人はホワイトデーの記念に何かするの?」
「そういう友美は?」
「もう、こっちが聞いてるんだよ?んとね、遊園地、かな、えへへ。最初は貸し切りにするって言ってたんだけど、さすがにそれはちょっと、って思って。混んでるの、2人で並んで待つのもきっと楽しいと思うんだけどなあ?」
「あのお人は~、相変わらず金に物を言わせた発言を…。まあでもロマンだよね」
「えーっと……」(否定しない)
「櫻も遊園地貸し切りが良いのか?」
「や、遠慮するッス」(No Thank you!!)
「……もしかして、まだ決めて無いの?」(去夜を睨む)
「いや、これといって話題に上らなかったというか」
「んもう、ダメだよ!そういうのは男の子の方から言わなくちゃ!それに、相手は櫻ちゃんなんだよ!?」
「ちょっと待って友美、何か激しい誤解がある様な気がするんだけど。私相手だと余計駄目みたいなそれは何なの。いや、一応企画は考えてあるんだよ?」
「えっ?そうなの?それならそうと早く言ってよ」
「あー、はは、大した事じゃ無いんだけどさ、お花見に行きたいなーって、ね」
「ああ、あれか」
「ええっ!?それっ、絶対間に合わないよね!?白樹君はそれで良いの!?」
「あー、まあ……」
後日、去夜と珍しくショッピングモールでデート
中の宝石取扱店に立ち寄る。
「こんなに高いのいらないよー!?」
「ダメ、絶対受け取って貰うから。その為にわざわざ作ったんだし。…思ってた以上に超似合ってる。そのまま着けとけよ、それ、虫除けも兼ねてるんだから」
「虫除けって……学校には持ってけないからね!?こんなに高いの!無くしたり、先生に見つかって没収とか……」
「あ、チェーンこれね」(にっこり)
「…………本気で無くさない様にしないと……」(gkbl)
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1周年記念に、彼女に内緒でこっそり記念リングを用意していたカレシさん。
首にかけられる様にチェーンもちゃんと準備。
主人公の誕生石を中心に他の輝石を配し、かわいく仕上げた逸品。
実はゲーム時代各キャラをイメージしたアクセサリー企画があり、今回のこれはそれとデザインが一緒だったり。
次回、新年度。




