表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユーディキウムサーガ 父親に捨てられた少年は好きになった少女のために最強の剣士を目指す  作者: ムラタカ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/86

49話  《ユーディキウム》




フィーファ渾身の魔法で神(仮定)を氷の折に閉じ込め安心したのもつかの間

氷の折には今や無数のヒビ割れが生じて今にも崩れさりそうだった、

パラパラと煤のような氷の欠片が欠け落ちそれらは次第に大きな固まりとして落ちていく


ついには氷の折りの中から光の柱が突き破って出て来て

氷の固まりは周囲に爆散して飛び散る

判決(ユーディキウム)

当然中からでてきたのは神と仮定された黒髪の美女だ

いとも容易く彼女はフィーファの魔法で作られた絶対零度の折からの脱出を成功させ平然とそこにたっていた



変わらずフィーファへの憤怒の感情だけをその表情に乗せて、




「あぁぁ…ネメジス……コロス、ゴロズゥ〜」



「落ち着いて下さい!

私はネメジスなんて知りません!

人違いじゃないんですか!!」


「ネメジス……ネメジス……コロスコロスコロス…」


「話を聞いて下さい!私と貴方は初対面でしょ!ネメジスって言うのが誰か知りませんが協力して……あぁ…」



神(仮定)は手の平に魔力を凝縮し始める、

今までにない力を出力している

この建物ごと、いや街一つを消し飛ばすレベルの威力だと思われる、

当たらないなら丸ごと消し飛ばすという、頭の悪い、しかし確実性のある方法に出たのだろう、

悪夢だ、

彼女の好きにさせればこの国に大きな災いが吹き荒れる

祖父はこんな化け物をずっと飼い慣らそうとしてたのか?


私にはわからない、


もう手段を講じてる余裕がない

私の魔力を全部使ってでも食い止めなくてはならない

じゃないと街が消し飛ぶ、

結果は変わらないかもしれない

でも私が壁となれば規模を少しは抑えられるだろうか

だからやらなくてはならない、

国民を守ろうとか国を守ろうとかそんな大義名分の為にやるんじゃない、


自分を信じてくれた人達

自分が好きになった人達


レコ、ガノッサ、レイラ、そしてシェイン



皆を守る為に、その為に!



「守るんだ、私が!わたしがぁーーー!!!」



シェイン……に生きて欲しいから……




大きな光の固まりが攻め寄せてくる

大きな壁のような圧倒的威圧感


避けるなんて無理だ


右も左も、なんなら上すらも光で覆い尽くされている

私の魔法で作った結界でどれだけ抑える事が出来るだろうか、わからないけどやらないといけない


フィーファの魔法結界と光の壁がぶつかる

拮抗なんて出来はしなかった

ぶつかった瞬間に結界は消し飛んだ

それでもフィーファは諦めない

直ぐ様新しい結界を作成するがそれも立ち所に光の壁に飲まれて消えて行く


フィーファは目を瞑る


(私の人生……呆気なかったな…)


光に触れて、その光の一つになれば痛みもなくこの世界から蒸発して消えてしまうだろうか?

痛みがないだけならまだマシかも知れない


そう思ったが五感は今も健在だ、

所々打って出来た擦り傷や掠り傷から伝わる痛みも健在だ、


「行き……てる?」







「あたり……まえ…だろーが!!!」




そっと目を開ける、するとそこには見慣れた背中があった、

ボサボサでツンツンのくせ毛、

私とそんなに変わらない年齢なのに私の事を守ると豪語する生意気な背中

その生意気さに頼もしさを覚えた事もあった


でも彼は祖父に敗れた、それからは会っていない

私が、私自身が彼と会う事を拒絶したから


彼には私なんかと関わらないで平和な世界で生き欲しかった


なのに…なのに…



「どうしてシェインがここにいるんですか!!」


「馬鹿か!なんどもっ、言わせんな!!」



シェインはどうやっているのかわからないが剣一本で光の壁に抗っていた、

普通そんな事は不可能だ、

剣の強度で壁を押し返すなんて不可能なのだ

言うなれば津波を棒一本て押し返すと同等の愚行

そんな事は子供でもわかる

物理法則を無視した奇跡だった

しかしそんな奇跡は長続きしない

徐々に押し負けシェインに生傷が蓄積されている



「やめてシェイン、死んじゃう、死んじゃよ!」


「死ぬのが…怖いなら最初から…逃げてる……、なら最初からこんな所に………きてねーよ!!でも俺は!俺はお前を!守るって!約束したんだ…!!」


「でも!でも!」



一週間前のラミュアとの攻防以上の絶望がシェインを襲う、当然怖い、

間近に迫った死の恐怖

だが下がる事なんて出来ない、意地を通すならここしか無いからだ


「この剣は!お前を守る為に……!作られた剣…!何だろ?!好きな女一人守れなくて……最強もクソもない!……だから…」


「シェイン……、」



シェインの持つ剣はレスティーナの王族を守護する為に作られた国宝具だ、喜怒哀楽の4つの感情からそれぞれ名前がつけられている

シェインが知るところではないが彼が持つ剣は喜びの感情から、歓喜の剣と名付けられている



「俺に力を寄こせ!あの時、そうした様に俺に力を寄こせよーー!!!」



無論その様なルーツが剣に合ってもそれは人の手によって作られた頑丈なだけの剣だ、

特殊な加護も魔力も何も施されてなどいない

だからシェインがいくら剣に願い、祈った所で剣は性能以上の力を示しはしない


だから


もし、


そんなシェインの呼び掛けに呼応する存在があるとすれば

















「どうして力が欲しいの?」





そんなの決まってる!




「それは何?」




好きな人を守りたいからだ!





「そっか、やっぱり…、おもしろいね…」










シェインは自分に笑いかける何かを感じた

白い世界でだけ感じ取れるなにか、

それが何かはシェインにはわからない

もしかしたら本当に神様かも知れない


でもその存在がなにかなんてどうでも良かった


ただシェインは大切な仲間を大切な、


大切な好きな人を守れさえすればそれで良かった





「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」


シェインは雄叫びと共に光の凝縮体である壁を縦から真っ二つに斬り裂いた

斬り裂かれた光はシェインがはなった白い光に触れると弾け飛び消えさり、消滅した



そこには最初から何も無かったかと誤認、錯覚してしまいそうになるほどの奇跡だった


人の手でどうの出来る次元ではなかった


シェインの体から白い光がゆらゆらと蜃気楼の様に立ち昇る

黒かった髪も所々白く変色し体全体から白いオーラのようなモノが立ち昇る




「シェイン……、その姿…、」



神々しくすらあった

神と仮定される黒髪の美女の力は確かに人間の常識の外にある


ならばソレを跳ね除け、いや消し去ったシェインの力はさながら神殺し







「ああぁァァ…ああァぁあぁ…………ぁぁあ、あ、 ァァ

 ドウしテ…?ナんデ…?ネメジスの味方ヲズルの?  


ねぇ…、ユーディキゥム?」






     神に判決(ユーディキウム)を下す力だった


もしこの小説を読んで少しでも面白いと思はれたなら、ブックマークや、↓の★★★★★を押して応援してもらえると幸いです、作者の執筆モチベーションややる気の向上につながります、お願いします


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ