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ユーディキウムサーガ 父親に捨てられた少年は好きになった少女のために最強の剣士を目指す  作者: ムラタカ


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45話  聖女再び




「フィオナさん、どうして貴方がここにいるの?」


フィオナ・オクトーン

白銀聖魔導教会に所属する聖女、生まれながらに高い聖魔力を持つ事から教会にスカウトされ聖女として評価されている少女だ、

幼馴染であるアレクや姉であるアリエスを自分の目的の為に利用する狡猾な側面をもつ、聖女とは名ばかりな悪女というのがフィーファが彼女にもつ印象だ



「何だか他人行儀で悲しいです、私フィーファ様に何か嫌われるような事、しましたっけ?」


「別に貴方個人を嫌っているわけではありませんよ」


「でしたらどうしてそんなに余所余所しいのですか?私はただフィーファ様ともっと仲良くなりたいだけなのに」


「お言葉ですが貴方はホントに私と友好を育みたいとか思ってるのですか?」


「思ってますよ、私フィーファ様の事、結構好きですよ?」



そういうとフィオナはフィーファの髪に触れて手櫛で梳く、フィオナの指からフィーファの髪は滑り降りる様に流れ落ちていく、



「ふふふ、綺麗な髪、まるで金糸の様に、それに髪がフィーファ様の膨大なオドを纏っていて黄緑色に輝いてる…綺麗…」



フィオナはフィーファの髪にうっとりとした視線を向ける


「驚きましたね、私貴方には嫌われてると思ってましたよ?」


「嫌うだなんて、そんな事ありませんよ、私、綺麗なモノは何だって好きです」


(モノ…か、彼女にとっては私も玩具の一つなんだろうな、)


「そもそもどうして貴方がここに?教会に行かれたのではなかったのですか?」


「ここにも勇者の洗脳に悩まされる方々がいると思って駆けつけたんですが一足遅かったみたいですね、悔やまれます、」



彼女の言う悔やまれるというのは何に対してなのだろう、

助けれた筈の命が損なわれた事か

手中に収められた筈の信者の獲得がならなかったからか

、恐らくは後者だろうなとフィーファは思う、

そこでふと思う、フィーファは直接的にフィオナとそれほどの接点があるわけではない、

なのに印象だけで彼女を

悪く思うのは失礼かも知れないと、

もっとも警戒を解こうとは思はないが



「でも以外ですね、祖父が部外者を城の中に招き入れ自由を許してるなんて、今までの祖父からは考えられません」


「えぇ、何でも私達の崇める主神様に興味がお有りのようで凄く関心を持たれていましたね」


「主神……たしかケーネウィンでしたか」


「はい、この世界を創造した母なる神、主神様ですよ」


「私は貴方がそんなに信心深いタイプの人間だと思っていなかったので何だか意外です、」


「実を言うと最初は信じてなかったんですね、というよりいる、いない、とか、そんな事どっちでも良かったんですよ、ただ教会の教えは実を興味ぶかくてですね、端的にいうと、ハマってしまったというのが正しいですかね?」


「ハマった?」


「ええ、」


「だってこの世界をたった一人で作った“何か”が実在しているかもしれないんです、確かに我々人間は神と直接的に対話した事などありませんし、会った事もない、でもこれだけ多くの人間が創造神、母なる神と崇め崇拝している、これは凄い事だと思いませんか?」


「凄い事?」


「だってそうじゃありませんか?

ただの民間伝承や伝説、おとぎ話の枠に収まるなら教会が500年以上も長い間存続し続けるなんて不可能です、確固たる何かがある、そう思うと楽しくて楽しくて仕方なくなってしまうんです」


「神を盲信していると言うよりは知的探究心を刺激されたと言うほうがただしそうですね?良いんじゃないですか?誰かを騙したりそそのかしたりしてるより余程健全だとおもいますよ」


「フィーファ様って私に対して凄く辛辣ですね、悲しいですよ、一緒にマグラーナで手を合わせて助け合った中なのに…」


「私は貴方に都合よく利用された気がしてならないですよ、」


あの一見は言ってしまえば全て彼女のマッチポンプと言ってしまってもなんら間違いではないとフィーファは思ってる

彼女が聖女という立場にどれだけの意味を見出してるかはしらないが信者を獲得するためにマグラーナという国そのモノを巻き込んだ手腕と胆力は素直に称賛したい

それがどれだけの人に悲劇的結末をもたらしたかを考えに入れなければの話だが…


「それはそうといつまでこんな所に籠もっているつもりですか?」


「わっ、私だって好きでこんな所にいる訳じゃない」


「なら頑張って独り立ちしませんとね、それでは失礼、フィーファ様」



そう言ってフィオナは立ち去っていった



「貴方に言われなくたってわかってますよ…、」



嫌味を言いに来たのだろうか、

少し自己嫌悪に囚われそうになる、

彼女からすれば私は親離れ出来ない子供にでもうつるのだろうか、

フラフラと自室に戻る、

部屋の中にレコは既におらず中は綺麗に片付けられていた、とはいえ毎日のように決まった時間に彼女は清掃に来る、毎日毎日掃除していてはする所もなくなりそうなものだが、命令であれば仕方ないのか



「これは…?」



机に一通の手紙が置かれていた

封はされていない、無動作に置かれている



「レコが置いていったのかな?」



手紙の中身を開けて読む

なかに書かれていたのは城からの脱出経路だった

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