開会式とトラブルメーカー
開会式が始まり、テンションが高ぶる参加者達! しかし、予期せぬ出来事が……。
開会式が始まる場所に着くと色んな人がいてごった返していた。
「結構人がいるな」
「まるで5年前の大規模なイベントのときみたいだわ」
5年前って…祐二さん達は結構前に大人数のサバゲーに参加したんだなぁ。
そんなことを思っていたら、フィールドオーナーらしき男性が拡声器を持って建物の上に現れた。
『はい! 皆様開会式を始めるので、話すのを止めてこちらに注目して下さい‼︎』
フィールドオーナーらしき人がそう言うと周りが静かになる。
「…はい、静かになりましたね! これから開会式を始めます! 先ほど案内で話した通り、ルール等の話をするので、お喋りやスマホの操作などをしないようお願い致します!
では、皆様。先ずは挨拶……おはようございまぁ〜す‼︎」
『おはようございます!』
周囲から挨拶の声が一斉に聞こえて来た。
「今日はお忙しい中、夕雛 明サバゲーコラボイベントにお集まりして頂き、ありがとうございます!
今回始める前に道路が渋滞するという問題が起きましたが、無事に開催することが出来てよかったと私は思っています!
皆様今日は楽しんで行って下さいね!
そして、えっとぉ……今日の主役である夕雛 明さんの挨拶を頂きましょう! ユーミンさん、お願いします!」
フィールドマスターがそう言うと、ユーミンは「はい!」と言ってフィールドマスターから拡声器を受け取り話し始める。
「皆さん、おはみぃん!」
『おはみぃん‼︎‼︎』
えっ⁉︎ これが挨拶なのか?
翔也の戸惑いを他所に勝平が「おはみぃん‼︎‼︎」と叫びにも似た返事をする。
「今日は夕雛 明サバゲーコラボイベントに参加してくれて、ありがとぉ〜!
私もルールとマナーを守って楽しむんで、みんなもルールとマナーを守って楽しんでちょうだいねぇ〜!」
『うおおおおおおおおおおおおっ‼︎⁉︎』
凄いテンションで返事をする参加者達の中、勝平が頭おかしいんじゃないか? と言いたくなるぐらいハイテンションで返事をしている。
そんな中でユーミンが拡声器をフィールドマスターに返したのだが、フィールドマスターが気まずそうな顔で話し始める。
あんな熱狂するのだから、気まずくなるのは無理はないよなぁ。
「えっとぉ〜……続いては今回のイベントを企画して下さった、イブニングムーン社の社長様のご挨拶です」
『……ハァ?』
余りのことに翔也自身も顔をしかめながら言ってしまう。そんな中で夕月社長が拡声器を手に取り、挨拶を始め出した。
「え〜…皆様。今日は夕雛 明サバゲーコラボイベントに参加して下さいまして……」
『ブゥウウウウウウウッ⁉︎』
夕月社長はまさかブーイングされると思ってみなかったのか、驚いた表情で参加者達を見回していた。
『か・え・れっ⁉︎ か・え・れっ⁉︎ か・え・れっ⁉︎ か・え・れっ⁉︎』
「何で? 何でみんなそんなに酷いことを言うのぉ⁉︎」
当たり前だ! セーフティーエリア内でアイドル事務所への勧誘したりしてたら、嫌われるに決まっているだろ⁉︎
「かぁああああああえれぇええええええええええええっ‼︎⁉︎」
「お前は落ち着け」
翔也はそう言いながら勝平の頭にチョップを喰らわせる。そのやり取りを見ていた莉央が「クスッ⁉︎」と笑っていたのに、本人達は気付いてない。
志野さんが「これはマズイ」と思ったのか、社長から拡声器を奪い取るとユーミンに渡した。
「えっとぉ〜……今日参加して頂いた方限定で、午後の休憩中にサイン入りの色紙をプレゼント致します!
交換の際は引換え券と交換になります。なので引換え券を無くさないようにお願い致します!」
そう言えばそんなの渡されたな。今は財布のカード入れ入れてるけど。
「そして抽選会も途中でやるので、皆さんはご自身の腕に付けているバンドの番号を覚えておいて下さいね!
もしもバンドが腕から取れちゃったよぉ〜! と言う方はお近くのスタッフまでお気軽にお声をかけて下さい! バンド無くしてしまった場合は本人確認するので、なるべく持って来て頂けるようお願い致します!
ここからはフィールドオーナ様からルール説明の方に移ります。フィールドオーナー様、よろしくお願いします!」
ユーミンはそう言ってからフィールドマスターに拡声器を渡す。その一方で、夕月社長は「何で挨拶させてくれないのぉおおおおおおっ‼︎⁉︎」と涙を浮かべて目で訴えかけていた。
当たり前のことだが、フィールドにいる全員が無視をしていた。
「ええ〜…ユーミンさん、ご説明ありがとうございました!
続いては私の方からルール説明をします!
ルール違反したときに話を聞いてなかった! なんて言葉は通用しないので、私の話をちゃんと聞いて下さいね!」
そう言った後にルールの説明に入った。ルール自体は前回と同じだが、1つだげ違うところがある。それは建物内での跳弾HITは無効というところだけ。
「どうして跳弾HIT無効なんだ?」
「ここの建物自体が狭いから必然的に跳弾を喰らう。だから跳弾を無効にしているんだ」
「以前は跳弾無効じゃなかったんだよ」
※フィールドの判断によってルールを変えることがある! なのでたまに「前回来たときは、そんなルールじゃなかった」ってこともあるぞ!
だからルール説明はしっかり聞くようにしろよ!
こうして無事に開会式を終えることが出来たのであった。




