18.全ての元凶は……
初心者だったことがバレてしまったユーミン。この後どうなってしまうのか?
「…………ゴメンなさい。私初心者なんです」その言葉に周囲の人と勝平だけが驚いた顔をしていた。
「「「ええええええええええええっ‼︎⁉︎」」」
「いや、何で鈴木さんも驚いているんですか?」
「コイツはユーミンのファンだからな」
翔也がそう言うと莉央は納得した顔になった。
「なるほどな。もしかして俺達が秋葉原で買い物をしていたときに、側で聞いていた人で間違いないな?」
「「えっ⁉︎」」
側にいたって……もしかして!
「祐二さん達の説明を側でメモしていた人が、ユーミンだったってこと?」
「はい……そうです。どうして同一人物だと分かったんですか?」
「店でウロチョロしていた子の声と背格好が似てたから、俺と彩はもしかして? なんて思っていたんだ」
「それに真っ先に私達に頼ろうとしている姿も、ちょっと不自然に感じたからね」
ああ〜……そうだよな。分からないことがあれば、マネジャーやフィールドスタッフとかに頼るもんな。
「アハハ……ハハ」
顔を青ざめさせているユーミンに対して、莉央さんが手を取って話し始める。
「別に私達はアナタのことを責めてる訳じゃないから、怯えなくてもいいよ」
「そうそう。ただ初心者かどうか知りたかっただけ。色々教えて上げるから、私の側に来て」
「あ、はい!」
ユーミンは手招きする彩さんの側へと行き、エアガンの使い方を教わり始める。
「はぁ〜……どうしてユーミンはブログやT◯itterにサバゲーをやってるなんて書いたんだろうなぁ?」
「……勝平、お前分からないか?」
「へ? 分からないって……何がです?」
「あの“ロクでもない社長が勝手にユーミンはサバゲーをやってます!”って勝手に書いたと思わないのか?」
「へ? ……あっ⁉︎」
勝平が気付いた様子を見せるのと同時に、ユーミンの身体が石のように固まったのが見えた。
「あの……大体事情が合ってます」
「あら、そうなの?」
「ただ違うところが、私が友達に誘われて試しに行って遊んでみたら、楽しくて。そのことを志田さんに話したら社長にも伝わって……」
「勝手にやってます宣言されたってことですね」
莉央さんの言葉に「はい」とげんなりした顔で答える。
「危惧していたのですが、やっぱりバレてしまいましたね」
志田さんが気絶している夕月社長の襟首を片手で掴み、引きずりながらやって来た。
「また社長が何かしたんですか?」
「ええ、でも大人しくさせたから安心してね」
大人しく。と言うよりも気絶させた。と言った方が合っている気がする。
「この場を借りて言います。虚偽を載せてしまい本当に申し訳ありませんでした」
志田さんはそう言いながら、フィールドにいる人達に頭を下げるとユーミンも志田さんの隣りに行き、頭を下げた。
「いや、俺達はそのことに関しては気にしていないからな」
「そうね。さっきも言ったけど私達が講習してあげるから、ちゃんと聞いてね」
「は、はい!」
ユーミンは嬉しそうに返事をすると、彩さんと莉央さんの下へと行く。
「まぁ…その、何だ。ここに参加している連中は初心者だったってことは気にしてないから……な?」
そう言って周りを見渡すと周りのサバゲーマー達は頷いた。
「ユーミン、何か困ったことがあったら近くのサバゲーマーに頼れば答えてくれるぞ」
「はい! 皆様サバゲー初心者ですが、今日はよろしくお願いします!」
『うおおおおおおおおおおおおっ‼︎⁉︎』
ユーミンの声に答えるように周りいたサバゲーマー達は雄叫びを上げた!
これがスターの力ってヤツかぁ〜。……って、あれ? そう言えば勝平のヤツ何処行った?
側にいた筈の勝平がいなくなっていたのが気になり辺りを見回して見ると、何と夕月社長の側にいた。てか凄い顔で見下ろしてる!
「このクソ社長! 俺の……じゃなかったぁ‼︎ 俺達のユーミンが困るようなことをしやがって!
今度からはマネージャーを通さないと何も出来ないように上層部に訴えてやる!」
「いや、上層部も何もその人が最高責任者だから意味がねぇよ⁉︎」
「伊上さんの仰る通りです。何言っても分からないので、こうやって肉体言語と言う形で身体に刻んでいます」
「そんなことして本当にクビにならないのかよ⁉︎」
「私がクビになったら他の社員達は辞めるって言ってましたので、大丈夫ですよ」
志田さんの信頼度高いなぁ!
「あ……ああ、ボクはそんな無茶振りをした覚えはないよ。ちょっと困ったことがあるから仕事をお願いとか言って……」
「俺、1カ月切った辺りでイベントスケジュールを言い忘れてたって言われました」
「私は急だけどコラボが決まったから、今月の予定変更をお願いね。と言われました」
社員に対して無茶振りし過ぎてないか?
「その案件全部を私がスケジュール調整とかを、社長の代わりに全てやりましたよ。今回のことだって急でしたしね」
志田さん有能だな。
「悪かった……もうこんなことしないから許して下さい」
「前回も同じことを言いませんでした?」
「今度こそ約束するから許して下さい⁉︎」
「……帰ったら念書を書いて下さいね」
「あ…はい」
こんな人望もない社長もいるんだなぁ〜……。
志田達を見つめながら翔也はそんなことを思っていた。
こうして、ユーミンは彩達に指導して貰うことになったのであった。




