16.準備と混雑
ようやく会場へと辿り着けた翔也達。準備を始めるようだが……
訳の分からないままだが、スタッフが俺達の為に用意してくれた席まで案内してくれた。
「こちらが席です」
「ありがとうございます」
代表者でもある勝平は気にしてもないのか、荷物を置いて身支度を始めたので肩に手を置いた。
「おい、何かおかしいと思わないのか?」
「おかしいって……何が?」
「こんなに人数が来てるのに席を用意してくれてるなんて……疑問に思わないのか?」
「ん〜…………スタッフが客がいっぱい来ることを見越して席を取っといてくれたんじゃない」
「まぁそれもありそうだけど……前回はそんなことなかったよな?」
「翔也は考え過ぎ。さっさと用意を済ませてユーミンに会いに行こうぜ!」
ユーミンとサバゲーが出来るってことが嬉しいのか、鼻歌混じりにバックから道具を取り出す姿を、翔也は呆れた顔で見つめていた。
「勝平の言う通り気にせず用意した方がいい」
「祐二の言う通りね。時間は有限なんだから、早くしないと始まっちゃうわよ」
「彩さんまで言いますか」
そんなことを言っていると、今度は莉央さんが俺の肩に手を置いて話し掛けて来た。
「フィールドによっては席を用意してくれている場所もあるので、気にせず座りましょうよ」
莉央さんはそう言ってから荷物をテーブルに置くと、手招きしてくる。
「まぁ…そうだよな」
夕月社長と違ってサバイバルゲームのスタッフ達の方が、こうなる事態を予測していたっぽいしな。
そう思った後、鞄をテーブルに置いて準備を始めた。
※サバゲーフィールドによっては予約するときに座席も用意してくれるところもあるぞ!
しかしその場合は定例会で予約人数が満員で、当日参加する客が来そうって場合が多い!
朝早くフィールドに着くことが出来れば、自由に席を選べることが出来るぞ!
装備品を付け終わった後、新品のLCT AK-12を持って勝平に話し掛ける。
「勝平。シューティングレンジに行くけど、お前はどうする?」
「俺もちょうど準備が出来たから一緒に行こうぜ!」
勝平と共にシューティングレンジへと行くのだが、シューティングレンジに弾速測定待ちしている人達の長い行列をみた瞬間、勝平と翔也は足を止めてしまった。
「何これ?」
「こんなことってあり得るのか?」
「あり得るからこんな光景になってるんですよ」
準備が出来た莉央さんが話し掛けて来た。
「こんなことってあんの?」
「大きなイベントのときは、こういうふうになりますよ。まぁレアケースですけど」
「へぇ〜……そうなんだぁ…………」
弾速測定する場所が3つも用意されることなんてあるんだ。
そんなことを言っていると、フィールドスタッフと思わしき人が周りに聞こえるぐらいの声で話し始める。
「弾速測定をお済みでない方はこちらの3列にお並び下さい! HOP調整をしたい方はフィールド内も開放しているので、そちらもご利用して下さい!
なおシューティングレンジのご利用をする際もそうですが、ゴーグル等を着用してから並ぶようにして下さい!」
フィールドスタッフは他のお客に知らせる為か他のところに行き、同じことを言い始める。
「参加者が多過ぎてフィールドもシューティングレンジとして利用出来るようにしたみたいですね」
「こういうことってあるの?」
「たまにありますよ。そんなことよりも、早く並んで弾速測定を終わらせましょう」
「あ、ああ…」
「そう…だね」
莉央さんに付いて行くようにして弾速測定の列に並んだ。
「…あれ? 莉央さん、そのエアガンって…エアコキショットガンですよね?」
「違うよ勝平くん。これは東京マルイが出してるガスコキショットガン! M870だよ!」
「ガスコキショットガン?」
「そうガスコキショットガン! エアコキと違ってガスの圧力で弾を発射させるエアガン!」
※エアコキショットガンとガスコキショットガンの違いに付いて説明しよう!
以前にも説明したがエアコキショットガンはボルトをなどを自分の手で引っ張り次弾装填をする!
それに対してガスコキショットガンの場合は装填の仕方はエアコキと変わらないが、ストックやグリップなどに入っているガスタンクのガス圧でBB弾を発射させる!
ガスコキショットガンはエアコキショットガンと違いコッキングを行うときは軽く感じるので扱いやすい! そして冬でも使える!
デメリットとしては東京マルイ製のエアコキショットガンと同じことを言えるが、可変HOP機能を搭載してないのでHOP調整は出来ない!
ガスタンクを使っているから、ショットシェルがあってもガス切れを起こしたら撃てなくなってしまう!
いくら冬でも使えると言っても、冬になるとパワーが落ちてしまい弾速と飛距離が出なくなってしまうぞ!
ガスコキはガスブロと同じで暖かい季節に使うってヤツが多いぞ!
莉央さんと勝平と話していたら、自分達の番がやって来て弾速チェックを行った。
「……はい。大丈夫です! エアガンお返し致します!」
「弾速チェック終わった!」
「やっと終わったぁ〜……。なぁ翔也。シューティングレンジも人がいっぱいだからさ、フィールドでHOP調整しよか」
「それもそうだな」
鮨詰め状態のシューティングレンジを見て、すぐに使えそうにないな。と思った翔也は勝平の提案にのることにした。
こうしてゲームフィールドでHOP調整をする翔也達であった。




