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13.足止めされてしまった

フィールド近くで足止めをくらってしまう翔也達。一体何があったのだろうか?

翔也達は勝平のスマホの画面を見つめたまま、表情が強張ってしまっていた。


「これは流石にちょっと……」


「困りますよねぇ〜……」


「だな。最早警察官まで導入している騒ぎになっているみたいだからな」


祐二さんはそう言うと俺達が停めているコンビニの駐車場

前の道路を見つめるので、自然とそちらを向いてしまった。


ああ〜…確かに。もう誘導員状態になってるじゃん。


そう。何故だか分からないが、ゲームフィールドに向かう道にズラリと車が並んでいる。いわゆる渋滞だ。


「これって、措定外の事態なんじゃないんですかね?」


「翔也の言う通りだな。俺もこんな事態になるとは思ってなかったよ」


誰もこんな事態を想定してなかったんじゃないか?


「ふざけんなよぉっ⁉︎」


何ごとだ⁉︎


そんなことを思いながら怒鳴り声が聞こえて来た方向に顔を向けて見ると、車に乗った男性が警察官に怒鳴っていた。


「俺はユーミンを見る為にここに来たんだぞ! なのに何でゲームフィールドに行けないんだよぉ⁉︎」


「さっきも説明しましたが、サバイバルゲームフィールド側の意向で、予約していない方はお帰りして頂く形になりました。

ですので、参加予約した人達の為にも車を動かして下さい」


「サバイバルゲームフィールドの見学は、どんなヤツでもOKだろう!」


※実際、男が言うようにサバイバルゲームの見学は無料で出来るところが多い!

それと場所によっては事前必要な場合があるから、連絡を入れてから向かうようにすることだ! 場所によっては昼食を予約出来るところがあるぞ!

あとは貸し切りの見学は貸し切りを行っている本人達の意向次第だから、注意することだ!


「今回は見学不可となりました。なので、Uターンをして下さい」


「これ以上迷惑掛けるのなら、こっちも考えがある」と言いたそうな顔をしている警察官に対して、怒声を上げていた男は武が悪いと感じたのか警察の誘導でUターンして帰って行った。


「勝平さん」


「ん? どうしたの莉央さん」


「あの警察官に予約した人です。って言えば案内してくれるかもしれませんよ」


「あ⁉︎ そっか。ちょっと俺行って聞いて来てみる!」


「ああ」


「勝平くん、さっきの人みたいに喧嘩腰になっちゃダメよ」


「分かってますよ!」


勝平はそう言いながら、交通整理をしている警察官の下へと駆け寄る。


「……これでフィールドへ入れればいいんだけどな」


「そうですね」


ダメだったら帰るしかないが、恐らく“せっかく苦労して予約したのに、サバゲーが出来なかった!”と言うことになってしまったら、ユーミンの事務所とサバイバルゲームフィールドが損失を受けると思う。

だから何かしら救済措置を取ってくれる筈だ。


そんなことを思っていたら、警察との話が終わった勝平が笑顔で戻って来た。


分かっりやすい反応を見せるなぁ……。


「お待たぁ〜! ゲームフィールドのスタッフがここに来て案内してくれるから、少し待ってて欲しいだって!」


「そうか。ならここで待ってようか」


こうして祐二さんの車の側で、ゆっくりしようとしたのだが……。


「だから言ったじゃないですか! 無計画に話を進めるなとっ!」


声が聞こえた方に顔を向けると、スーツ姿の女性が体型が太めの男性に向かって声を荒げていた。


「いや、だって……こんなふうになるなんて誰も思っても見なかったんじゃん……」


体型が太めの男性がそう言うと、女性の方は眉間に皺を寄せながら顔を男性目の前に近付ける。


「す・く・な・く・と・もぉ‼︎ 私はこうなってしまう事態を予測しておりましたよ!

それに会議のときもお話しましたよね?」


「あ…う、うん。言ってたね」


「ハァ〜参加予約だけがゲームさんか出来るようにしたのは、私の間違いではありませんでした。

あのとき交通整理面でもっと強く言っておくべきでした」


そのあとも「アリーナのように……」とかブツブツ話している女性の下に小柄な女の子が駆け寄る。


「志野さん、大丈夫ですか?」


「大丈夫……とは言い難いわねぇ。この有様じゃ運営とのリハーサルの時間も取れないし……」


「私達だけでも歩いて行くのはどうでしょうか?」


「いいねぇ! じゃあ(あかり)ちゃんは、志野さんと一緒にフィールド行ってちょうだい! 荷物と車はこっちで何とかするから!」


「ダメに決まってんだろうがぁ⁉︎」


志野と呼ばれた女性は太めの男性の肩に手刀が斜めに突き刺さした!


「おい、あれプロレスの空手チョップじゃねぇか?」


「祐二義兄さん、分かるんですか?」


「一時期友人達と観てたときがあったから、それなりには技が分かる」


ああ〜、そうなんだぁ…。意外だなぁ〜……。


翔也がそんなことを思っている中、志野と言う人は膝を着いている太めの男性を叱るように話し始める。


「アカリちゃんをそのまま歩かせたら、あの列に並んでいるファンが群がって来て大変なことになるのが目に見えてるでしょうがぁ⁉︎」


「そ…そういうのから守るのが……キミの役目じゃないの?」


夕月(ゆうづき)社長! あそこにはたくさんの人達がいるんですから、志野さんだけじゃカバー出来る訳ないじゃないですかぁ⁉︎」


…ん? 社長。どっかで聞いたことがあるような名前だな……。


「夕月社長?」


「彩、もしかしてアイツら」


「ええ、イブニングムーン社の人達ね」


会社の名前を聞いた翔也達は驚いた表情になる。

こうして翔也達はアイドルと出会ったのであった。

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